ハトヨガ的読むヨガ 連載46 芸術の秋 インド細密画展を鑑賞
文化の日の3連休。半袖でも気持ち良いほどの晴天が続き、異例の暑さを記録している今年の11月ですね。いつになったら寒くなるの?
府中市美術館で開催中の「インド細密画展」に行ってきました。昨年秋に池袋で開催されていた「ヒンドゥーの神々の物語展」(連載5回目で書いてます)についで、2年連続でインド関連の絵画を鑑賞。
今回の展示のデザインは、ピンクとゴールドを基調とした可愛らしく柔らかな雰囲気で、街中や駅のホームに掲示されたポスターを見て、絶対に行こうと思っていてやっと実現。
忙しいを理由に、映画や美術展やコンサートから足が遠のいているこの2、3年ですが、「時間は作るもの!」の気持ちを強く持ち、連休前半で、溜まっていたライフワークの仕事をやっつけ、重い腰を上げていざ府中へ。(仕事の抱えすぎは、やめようと強〜く決意。)
メガネを忘れず持参したものの、「細密画」だけに、虫眼鏡が必須だったと後悔したほど、細か〜い筆致で描かれた、小作品はどれも見応えありでしたよ。(以下、ネタバレなし)
今回の作品は、すべて個人蔵と知り、いったいどんな方がコレクションされていたのか気になり調べたところ、日本画家でインド美術研究家、真宗大谷派僧侶畠中光享氏の所蔵品だったと知る。(貴重な所蔵品を公開してくださり感謝!)
細密画とは?
16世紀から19世紀半にインドの王国の宮廷で楽しまれた小さな細密画。イスラム教国のムガール帝国で描かれた「ムガル絵画」とヒンドゥー教国のラージプト諸国で描かれた「ラージプト絵画」が多数展示されていました。
今回の展示では、ヒンドゥーの神様のなかでも、とくに三大神のお一人ヴィシュヌとその化身を描いた作品がかなり多く、ヨガ哲学やヨガのアーサナ名になっているお馴染みの神様や神様の乗り物にもなっている動物の数々も描かれていました。ビシュヌの乗り物であるガルーダ(鷲)は、天狗の原型だとか、思わずメモをとってしまいました。
帰宅して、畠中光享氏の経歴を調べていて、ふと思い出したのが、インドを何度も旅したことで知られる日本画家の故秋野不矩先生の作品。
日本画で描いたインドの素朴な大自然の風景や女性たちの日常生活がとても印象的で、今朝、久方ぶりに図録を手にとってみた(本の断捨離対象からは外していた)。しかし、いつ、どこで鑑賞したのか、とんと思い出せない・・・・。
ぺらっと表紙をめくると、奇跡的にチケットが挟まれているではないか!2008年9月15日、神奈川県立近代美術館葉山の領収印。そうそう、秋野先生生誕100年を記念する個展だった。もう15年も前なのに、強い印象を受けたことを思い出す。
そういえば、インドをテーマとした作品を鑑賞したのは、秋野先生の作品が初めてだったのかもしれない。いつか静岡県浜松市にある美術館にも行ってみたい!と思っていながら、いまだに機会を作れずにいる。今月、三島に行くついでに足を伸ばして行ってみるかな?
美術館でついつい買ってしまいがちなグッズは、断捨離中につき一切購入するつもりがなかったのに、やっぱり図録だけは買ってしまった。2000円。良心的なお値段。
最近は図録がコンパクト、軽量化される傾向があるらしい。装丁デザインも凝っていて、作品をさらに楽しめます。
府中市美術館での鑑賞は、11月26日まで。Keioポイントカードなどがあれば、900円→720円に割引になりますよ。美術館内のカフェでは、ミールス(インドの定食)も提供されています。ぜひお出かけください!
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