ゲーム制作における企画者と精神論

ゲーム制作したくなった!アイデアが思いついた!
というところまではよくある話です。
そこから完成に至るまで、どういうプロセスを辿るのか。
後半精神論になってきますが、ここに書き記しておきます。

1.企画する

まずは簡単な企画書を作ります。内容は以下です。
・企画の仮タイトル(タイトルは大事です。名前はイメージを強固にするからです)
・どんな人に向けて作るか。自分のためならば、自分の嗜好を想定します。
・えっちですか。残虐ですか(公開先が変わってきます)
・2dですか。3dですか。
・ゲームのジャンルは何ですか。
・ゲームのテーマ、売りとなるものはなんですか。
・ストーリーの全容はどのようなものですか。
・大まかにシステムはどのようなものですか。
・無料ですか。有料ですか。
 (有料ならば価格、スタッフへの分配なども必要です)
・どのようなデバイスで遊ぶことを想定していますか(win、ios等)
・ゲームに必要な素材はどこで調達する予定ですか。
・スタッフ人数は何人を想定していますか。
・完成した場合、どのようなプロモーションを行う予定ですか。

2.ゲームに必要な素材はどのように調達するか。

ゲーム制作は大まかに企画し、人員を集め、制作し完成させ、宣伝する。
というようなプロセスが必要になります。
大体のゲームに置いて必要な素材とは、
1.シナリオ
2.グラフィック
3.音楽・SE
4.プログラム(スクリプト)
(5.ボイス)
以上4、5つになります。
企画書が出来たら、自分で作れない素材をどのように調達するかが問題になります。
フリー素材、有料素材などを使用して出来る限り人員を少なくするのが定石ですが、どうしても他人の力が必要になることはあります。
その際には、スタッフを募集します。
スタッフ募集の方法には募集用の掲示板に書き込むなどが一般的ですが、
これはという方を見つけたら声をかけることも重要です。
ゲーム制作に関して重要なのは、コミュニケーションを取る努力です。
もちろん、礼節と遠慮を持った人間の言動を指して努力と呼びます。

3.具体的な指示をするための前準備

まず自分のものも含め、全ての必要素材をリストアップします。
依頼前の時点で、ほぼ全ての素材をリストアップしていないといけません。
そのためにはまずゲームの具体的な流れを決めます。
タイトル画面、スタート直後から終わりまでのシナリオや流れ。
ノベルゲームならばシナリオのプロットを用意し、
必要な立ち絵やスチルを決めます。
総数がわかれば必要なスタッフ人数も大まかにわかってきます。
スタッフへの素材作成依頼は、具体的なほど動き出しやすいです。

4.精神論

企画書を作りスタッフを集めたらゲーム制作に入ります。
例えば私の場合はシナリオと音楽を自前で用意しますので、
グラフィックとプログラムをスタッフとして迎え入れる必要があります。
この段階で重要なのは技術よりも精神論になります。
多くの場合、制作スケジュールを決めてそれに沿って進行しようとします。
そして多くの場合、そのスケジュールは破綻します。
理由はあまりにも多く、この場で書き記すには余白が足りません。
一部をふわっと紹介します。

5.制作が破綻するケース

1.自分のモチベがお亡くなりになる。
  割とよく起こる現象で、下記のケースが招くことも多いです。
2.自分のリアル環境がそれを許さなくなる。
  人間なので忙しくもなりますし、不幸な出来事も起こります。
  制作データが消えたり、身内に何かが起きたり、精神疾患が訪れたり。
3.スタッフが企画を去る。
  割とよく起こる現象で、1の原因になることも多いようです。
4.自分やスタッフが締め切りに遅れる。
  2が原因で起こったり、特になにもないけど起こったりします。

6.何かが破綻したときは精神論です

制作は多くの場合トラブルに見舞われます。
使いたかった素材が実は自分の企画では使えない利用規約だったり、
誰かのやる気が奪われてしまいスケジュールが遅れたりします。
スタッフの一人だった場合、自分の作業をこなしたら企画を離れるのが普通です。
企画者だった場合、まず必要なのは一切の期待を捨てることです。
自分の企画を完成させたいのは自分だけです。
自分の企画をちゃんと把握しているのも自分だけです。
そういう前提を心に持って、トラブルへの心構えを持ちます。
そうすれば、実際スタッフが抜けても「また募集すればいい」と
前向きな思考を持つことが出来るようになります。
また、抜けたスタッフにも「そういうものだから仕方ない」と
思えるようになります。
(自分が原因でスタッフが抜けてしまった場合はまた別の機会に)
締切に遅れる場合も、連絡がきちんとできていればある程度なら問題ないと考えます。

7.終わりに

ゲーム制作におけるトラブルを防ぐ方法は、あんまりありません。
企画を立てて企画者となったら、精神的な問題が殆どになります。
ゆえに、精神論という名前の「気の持ちよう」でなんとかやりすごすことになります。
もし、はじめて自分主導でゲームを制作する方がいましたら、
まずは自分が思うよりも小さくシンプルに作ることをおすすめします。
3ヶ月で作れそうと思ったら、1年以上かかります。

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