ししおどしに癒やされて～そうだ 京都へ行きたい③【2021/10/21】

京の寺社仏閣は数あれど、一番好きなのは、詩仙堂である。比叡山の西のふもとにひっそりと立つこの小さな寺は、元は江戸時代の文人、石川丈山の隠遁所だった。

庭造りの名人だった丈山。日本庭園はそれほど大きくはないが、細部まで心配りが行き届いた造りとなっている。白砂と丸く刈り込まれた皐月。開け放たれた縁側に座って庭をじっと見ると、心が癒やされていく。

カコーン！

せせらぎの音の中に、時折響くのは「ししおどし」。実は、詩仙堂はその発祥地とされている。

詩仙堂には、また行きたい。一人で縁側に座り、心ゆくまで庭を眺めていたい。いや、他の京の寺社仏閣は行けなくても、詩仙堂だけに行きたい。それほど大好きな場所である。