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最近定期的に見る夢の話

私は睡眠から目覚める時、夢を記憶するために振り返り思い出す癖がある。この習慣のおかげか大抵の夢は覚えているし、たまに明晰夢のような状態になる。
ただ、世間で言われているような「自由に行動できる」利点はほぼない。無理やり内容を変えようとすると、物体がAIの生成した動画のようにおかしな変化を起こすだけで、何も面白くない上に不気味なので気づいた時はすぐ目を醒ますようにしている。


定期的に見る夢がある。
最近と書いたが、いつから見始めたのかは正直定かではない。もしかしたら昔から見ているのかもしれないし、本当にここ数ヶ月だけなのかもしれない。目覚めた時に強烈に脳裏にこびりつく感情「またこの夢か…。」によって"定期的に見ている"と判断しているに過ぎない。

ちなみにそれは、「渋谷」という駅に降り立ち、必ず出口を間違えるという夢である。夢の中の渋谷は、すり鉢状の低い部分に駅があること以外、現実の渋谷とは全く異なっている。
私は目的地といつも反対の出口に出てしまい、坂を登って反対側に出ようとするのだが、すぐ近くにあるどデカい拘置所に阻まれ駅に一旦戻ることを余儀なくされる。
とりあえず目的地を目指そうと駅に戻ると、テナントの一角、とあるお店の中を必ず通らなくてはならないのだが、それが何のお店なのかはいつもわからない。DJブースがあって、その後ろにはレコード棚がある。そのわずかな隙間、DJが立っているすぐ後ろを通り抜けなければいけない。

今日は昔から知っているDJが回していて、ご機嫌なハウスミュージックに一定のタイミングでジェームス・ブラウンの掛け声をスクラッチで入れていた。
現実で見れば「うーん、微妙だ。」となりそうな選曲なのだが、夢の中の私は異常なほどに熱狂していた。興奮が抑えきれずその場に居座ってしまう。

彼のTシャツに書かれた意味深な英語「Sri Lanka is…」をじっと見つめながら、必死にリズムに合わせてノっていた。結局、目的地には行かずにその場に残ったまま目が覚めた。


いつもこのパターンである。目的地がどこなのかは絶対にわからず、途中で足止めされてそのまま居座る夢。起き抜けに「またか…。」とため息をつく。夢の中の私は一体どこに行こうとしているのか?

夢の中の私の感性が理解できないのだが、もしかしたら自分は夢の私が見た夢の存在で、彼も「こいつ、いつも訳わからないことをしているな」と思われているのかもしれない。

もしそうだったら少しは人生楽しくなるかもしれないと夢うつつで思いながら、今日も無事に私は朝を迎えそして覚醒した。始業5分前、リモートは最高だ。

H

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