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輝く尾

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小説第二弾
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2022年10月の記事一覧

輝く尾 ③

そこは、人間の手によって開発が進んでいる地だった。丸太が横たわり、大地の表面が露わになっている茶色い土地だった。以前はここに巨きな鳥たちがたくさんいたはず。ぼくはそう思った。しかし、今は重機の音がするばかりで、鳥の啼く声は聞こえない。ぼくたち鳥にとっては不毛の土地だ。巨きな鳥たちは逃げてしまったのだろうか。

ここまで人間の手が及んでいるのか。それを知れただけでも、斥候としての役目は十分果たせたで

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