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「死にたい」君を救いたいんだ

死にたくなる発達障害の小学生


毎年、残念ながら、自ら若い命を絶つ小中学生がいます。
その中で、自閉症スペクトラム(ASD)の子どもにも自殺関連行動があります。

あるデータからは、ASDの子どもが自殺に至るプロセスに社会的あるいは対人コミュニケーションの問題が大きく関わっていることが示されています。

なぜそんなことを書こうとしているのかというと、
私の担任して来た発達障害のある子たちも、一定の割合で

「死にたい」
「生きていても仕方がない」
「どうしてこんな体で生まれたんだ」

と、まだ生まれて7年にも満たないのに、
そのように言う子がいるということや、

また、昔に担当した子が大きくなって、
自殺未遂をした後に「じつは」と連絡をしてくることもあり、

私はこのように、生まれて来たことを後悔したり、
自分など居なくなってしまえばいいのに、
と思う子供たちをどうしても減らしたい、
自ら命を断とうとする人を亡くしたいのです。

断言

頭の中の独り言が、自殺を招くと思います。

その根拠は、

親が子供の信念をつくること。
親の関わりや言葉から信念が作られること。

信念が、頭の中の独り言をつくり、
起きた事象に意味をつけ、
そこに価値を自分で作り出し、

「俺はダメだ」「死んだ方がマシだ」

という独り言を積み重ねていくだろう、
ということが想像できるからです。

なのです。
その関わりが、

親の思い通りにならないからと
子供を否定するようなかかわりだったり、

「役立たず」
「お前は本当にどうしようもないやつだ」

ひどい時には、
「死ね」(って気軽に言う保護者は残念ながら一定数います)

という心理的虐待とも受け取れる言葉をかけまくっていると

そりゃ、
うまくできない=死んだ方がいい
という思考回路になるでしょうと。

7歳でも。

そんなやりとりや言葉のある家庭に育った子は、
自己肯定感(自分はこのままでいい・今の自分が好きという気持ち)が
あるでしょうか。

なにもできなくても、「存在していいんだ」と思えるのでしょうか。

いえ、簡単に命を絶ってしまえる危うさがあると思います。

私は、たくさんの家庭を見てきました。
子供が死にたいと思うに至るまでに色々なことがあると思うのですが
死にたい、と口に出すことが多い子の家庭は

子供に否定的な態度をよくとり、否定的な言葉をよく投げかけていました。

本心じゃない?それは、子供には全く伝わらないのです。
その子供は、「定型発達」ではないからです。

まだ子供が赤ちゃんならチャンスです。
親は決めて下さい。この子がどんな子でも、
自分は、この子には否定的な態度をとらないと。
否定的な言葉をかけないと。

もう、子供が小学生にあがってしまったなら、
かなりの覚悟が必要です。
なぜなら、
その子とあなたは、もう、かかわりの一定の
パターンが出来上がっているからです。

子供は、まだ簡単に変われるでしょう。
相手を変えれば(学校や友達と)ある程度違う関わりができます。

でも、親としてのあなたの目の前にいるのは、
昨日まで、先ほどまでと同じ子供です。

かかわりかたを変えるのは至難の技です。

でも、本当に死んでほしいと思っていないのなら、ぜひ、頑張って欲しい。

いいえ、生きていて欲しい気持ちを思い出して欲しい。

生まれたて、息をしているのかしていないのか
心配になって、なかなか自分が寝付けなかった頃のことを。
目を合わせて笑ってくれた日のことを。
誰か知らない子にたたかれたら、自分のことのように
痛みを感じたことを。

愛していると確信して欲しい。
そして、それを伝えるには、態度と言葉=行動しかないのです。

どうかどうか、お願いします。
子供の自殺をゼロにするため。






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