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3歳の誕生日。

息子が3歳になった。ちょうど誕生日の夜に熱海で花火大会があることを知った。
出発した日は大雨だけど、翌日は晴れるという天気予報だ。

去年のいまごろは泣くか笑うという表現でしか主張ができなかったのが、いまでは言葉で主張するようになったので、子育てがとてもラクになった。
食べたいもの、飲みたいもの、遊びたいこともすべて言葉でいってくれる。

親子そろって好きなことをやって、嫌なことをしない日々を送っている。

息子はすこし荒れた雨の海をみるのははじめてだ。
自分が濡れるのを気にせずに、写真を撮っていた。きっと感動しているのだろう。

カシャカシャと写真を撮りすぎて、景色を眺めないのはもったいないので、ちゃんと目でみるんだよということを教えてあげた。

“ファインダーごしの世界”というのは、聞こえはいいけどとても狭いのだ。

熱海駅で新幹線をみた。
息子は新幹線も飛行機も好きだけど、まだ乗ったことがない。
今年はどこかに連れていってあげたい。

車掌さんが息子に手を振ってくれたのだけど、恥ずかしかったのかぼくの背中に隠れていた。

ホテルにチェックインしてから、砂浜に遊びにいった。もう雨は止んでいた。

波うちぎわギリギリのところで息子がキャッキャと遊んでいる。
きっとこの光景って人が変わるだけで、500年前もあったのだろうし、500年後もきっとあるんだろうな。

お気にいりのパトカーのサンダルが砂まみれになった。
サンダルをぬがせて、足の砂を手で払ってあげると「くすぐったいよぉ」と笑っていた。

午前中に息子と二人で冒険にいった。

ぼくはカメラ、息子は双眼鏡をもっていった。
50%の確率であいそうなものなんだけど、息子はだいたい100%の確率で双眼鏡を逆からのぞく。なんでだろう。

息子ははじめてみるものばかりだ、さいきんよく「これはなに?あれはなに?」と目についたものをなんでも質問をしてくる。

貫一とお宮の銅像を指差して「これはなに?」と聞かれたので「これは時代です」と答えた。砂浜でジャンプする人たちをみて「あれはなに?」と聞かれたので「あれは青春です」とこたえた。

午後は水着に着替えて海にはいった。
息子はたのしそうだった、ぼくもいままでで一番たのしい海だった。

息子にお魚さんつかまえてとけっこう無茶なお願いをされた。
すこし頑張ったら魚とクラゲとカニをつかまえた、いけるものだ。

夜になって花火があがった。
怖がるかとおもったけど、よろこびながら眺めていた。

一年後もまたどこかに旅行にいく約束を息子とした。

翌朝、カメラと双眼鏡を首から下げてパトカーのサンダルをはいて出発した。
写真を撮っていると「おとうさん、はやく。」とせかされる。

一年後はどんなことをしているのだろう。

「ぼくたちが選べなかったことを、選びなおすために。」
4回目の重版が決まりました、ありがとうございます。

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写真家、元狩猟家、血液がん患者。 お仕事のご相談はこちらに hatanohiroshi0301@gmail.com

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コメント (1)
重版おめでとうございます。拝読させて頂きましたが、大変、素晴らしい本でした。先日は、フェイスブックからメッセージしてしまいすいませんでした。
自分が3歳の頃に、両親にどんな所に連れて行ってもらって、どんな出来事があったのか、今も明確に覚えていることって何もないのですが・・・でも、それは記憶として残っていないだけで、愛してもらった経験が、自分の血となり肉となり、今の私を作ってくれているんだろうなと思います。今回の旅行も、このブログも、そして今回上梓された本も、お子さんにとっては本当に大きな財産ですね。
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