森喜朗会長とTBS澤田大樹記者の質疑
2021年2月4日、東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会の森喜朗会長が記者会見を開いた。
森会長は3日の日本オリンピック委員会(JOC)臨時評議員会で、性差別的な発言をしていた。この記者会見は、森会長が発言を撤回し、謝罪するためのものだ。私はこの記者会見をYouTubeの「朝日新聞社」チャンネルで視聴した。
【ノーカット】森喜朗会長、会見で謝罪、発言を撤回 辞任は否定(朝日新聞社チャンネル)
https://www.youtube.com/watch?v=Nk0VK7r6LXA&feature=youtu.be
会見の冒頭、森会長はメモを読み上げながらこう言った。
「オリンピック、パラリンピックの精神に反する発言であったと認識しております。まずは深く反省をしております。そして、発言をいたしました件につきましては撤回をしたい。それから、不愉快な思いをされたみなさまにはお詫びを申し上げたい」
しかし、森会長は質疑応答で不機嫌な様子を見せた。とくに冷静さを失ったのは、TBSラジオの澤田大樹記者との質疑だ。
私がこのことをTwitterに書くと、まったく誰だか知らない人から「質疑を文字起こししろ」との反応があった。いったいどこのどなたさまですか。
ちゃんとYouTubeの「朝日新聞社チャンネル」の動画リンクを入れているのだから、自分で確認してくれと思った。
しかし、私は時々、親切になることもある。腹は立ったが文字起こしをすることにした。
以下が森会長とTBSラジオ・澤田大樹記者との質疑全文である。
【2021年2月4日/東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会の森喜朗会長記者会見におけるTBS澤田大樹記者との質疑】
澤田:TBSラジオの澤田と申します。いくつかうかがわせてください。
森:いくつかじゃなくて一つにしてください。
澤田:冒頭、誤解を招く表現とか、あとは不適切だったということの発言があったんですが、どこがどう不適切だと会長としてはお考えなんでしょうか。
森:はい。えー、男女の区別するような発言をしたということですね。
澤田:それはオリンピック精神に反するという話もされてましたけれども、そういった方が組織委員会の会長をされることは適任なんでしょうか。
森:さあ。あなたはどう思いますか。
澤田:私は適任じゃないと思うんですが。
森 そいじゃあ、そういうふうに承っておきます。
澤田:それで先ほど、あと、会長としての発言ではないので、責任が問われないというような趣旨のこともされてたと思うんですが。
森:責任が問われないとは言ってませんよ。場所をわきまえてちゃんと話したつもりです。はい。
澤田:組織委としての場じゃないから、あの発言は良かったということなんですか。
森:いや、そうじゃありませんよ。だから組織委員会はとてもよかったって私は言ってんですよ。ちゃんと全部見てから質問して下さい。昨日の。
澤田:あと、わきまえるという表現を使われてましたけれども、あの、女性は発言を控える立場だという認識だということですか。
森:いや、そういうことでもありません。
澤田:じゃあなぜああいう発言になったんですか。
森:場所だとか時間だとかテーマだとか、そういうものにやっぱり合わせて、話するってことが大事なんじゃないですか。そうしないと会議は前に進まないんじゃないですか。
澤田:それは女性と限る必要はあったんですか。
森:だから私も含めて、つったじゃないですか。
澤田:あと、その前段の段階で、私の恥を言いますというふうにおっしゃってましたけども。
森:まあ、そういう話はもう聞きたくない。
司会:あの、冒頭、あの発言の内容に関しては、あの明示的に会長から説明があった。
森:面白おかしくしたいから聞いているんだろう。
澤田:いや、何が問題と思っているかを聞きたいから聞いてるんです。
森:だからさっきから話してる通りです。
以上。
偉そうな人は本当に面倒くさい。
次の取材につなげたいと思います。よろしくお願いいたします。