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石田ゆり子さんの小説を読んでいて、私も日記を書くことにしました。

ここ一年くらいで、本を読むようになりました。31歳でやっと。小さい頃から本を読むのが苦手で、嫌いで、小6の時なんか、父がいくつかの本に値札をつけて、「今年中に読んだら、お小遣いあげるよ」と言うほどのものでした。年末の数日間、半泣きになりながら、2000円の値札がついた『ハリー・ポッターと賢者の石』を読んだのを覚えています。
そんな私も、大学生、社会人を経て、稀ではありますが、頑張って本を読むことはありました。その都度、読書の価値を感じていて、去年、「読書を習慣化しよう!」と決めて、なんとか習慣になったようです。"読書素人"なので、読むのは遅いのですが、いろいろと読みます。SF、刑事物、エッセイ、ビジネス本、科学雑誌等々…途中で読むのを諦めてしまうことも少なくありませんが。
森博嗣さんの『Wシリーズ』、横山秀夫さんの『県警シリーズ』などが好きなのですが、幻冬舎さんが出しているような、著名人の方のエッセイも好きなようです。テレビを殆ど見ないので芸能には疎いのですが、それでも楽しめるものです。
今読んでいるのは、石田ゆり子さんが33歳の頃に書いた『旅と小鳥と金木犀』。当時すでに超有名人で、私とは全然違う生活を送っているはずですが、彼女の家族や周囲の人との関わり、考え方を見ていると、今の私の年齢と近いからか、よくわかることが多いです。
彼女は前作の『天然日和』でもそうであったように、日常の出来事を日記のように綴ってくれています。愛犬の花ちゃんの話から、ニューヨークでのアカデミー賞のリポートの話まで、幅がものすごいものの、どれも同じような温度感を持っていて、読んでいて心地がいいのです。
一応断っておくと、私は石田ゆり子さんの映画やドラマは殆ど知らず、顔がわかる、くらいのものでした。『マチネの終わりに』を読んだ後に、映画版で主役を務めている、福山雅治さんか、石田ゆり子さんの本をさがしてみて、『天然日和』に出会ったわけです。なので、私の "石田ゆり子像" は、今のところまだ、本の中の人です。ちなみに、福山さんで言えば、NHKの『ホットスポット 最後の楽園』がすごくいいんですよ…またこの話は機会があればしたいと思います。
少し話が逸れましたが、彼女のエッセイを読んでいて、少なからず私は心が温かくなることがあるのです。これはすごくありがたいことであり、また、私の日常にもある、同じような温かな出来事は、誰かを元気付ける力があるかもしれないと思いました。なので、私もそのような思いで、日々の出来事を綴っていこうと思った次第です。

この文章を書くにあたり、『天然日和』のページをめくっていると、このような一文を、見つけました。

毎日繰り返される日常の中に、ときおり訪れる、暖かいものに包み込まれるような幸福感、それを記したいとも思いました。
- 文庫版『天然日和』石田ゆり子 著 p338

私はこの一文を覚えていなかったのですが(潜在的には覚えていたのかわかりませんが)、そのような著書だと感じています。私の日常にも時折流れる、"温かいもの" も、誰かを励ましてくれると嬉しいなと思います。

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