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ブロックチェーンの実店舗

こんにちは、コーイチです。
今回は、ニューヨーク、マンハッタンの「Hudson Yards」にブロックチェーン初心者を対象とした仮想通貨「ソラナ(SOL)」に関連する公式ストアが実店舗としてオープンしたので、その店舗を見ていき、今後はこのような仮想通貨関連の実店舗が日本でも出来てくるのか考えたいと思います。

1.ソラナ(SOL)

(出典:Whiteboard Crypto youtubeより)

 時価総額145億ドル、プロトコル全体で26億ドル以上の価値を持つ「ソラナ」は、仮想通貨の最も著名なブロックチェーンの1つであり、「イーサリアム」のような他のスマートコントラクト対応ブロックチェーンとは一線を画した、高い処理能力と非常に低い手数料を特徴としています。
 「ソラナ」は、デイリーアクティブユーザーの数が多いこともあり、今日のWeb3では最もアクティブで急成長している開発者のエコシステムを持っています。
 また、「ソラナ」はトランザクションの処理スピードが非常に速く、かつガス代などのコストを安く抑えられる点が最大の特徴で、「ビットコイン」や「イーサリアム」など主要なパブリックチェーンと比較しても、その処理速度の速さは群を抜いています。

 「ビットコイン」や「イーサリアム」といった従来のブロックチェーンにはインターオペラビリティ(相互運用性)がありませんが、「ソラナ」にはブロックチェーン間で相互運用できる機能が搭載されています。
 2020年には「Wormhole」という機能を搭載したことを発表しており、すでに「イーサリアム」と「ソラナ」間でのブリッジを行うことができるようになりました。
 スケーラビリティ問題を抱える「イーサリアム」が「ソラナ」と連携することで、トランザクションの処理スピードを上げられると期待されています。

 「ソラナ」は低コストかつ高速なブロックチェーンであることから様々な企業が「ソラナ」と提携を発表しており、2022年7月現在で提携しているプロジェクトは100を超えており、そのエコシステムは日々拡大し続けています。

※8/3にソラナ(SOL)エコシステムの複数の仮想通貨ウォレ ットのユーザーから、ハッキングによる不正流出被害が報告されており、ハッキングはスロープ固有のバグの可能性が高いとのことです。
購入を検討している人は、追加情報を確認してください。

2.Solana Spaces

(出典:Retail TouchPoints youtubeより)

 (出典:Solana Spaces Twitterより)

 「ソラナ(SOL)」をテーマにした実店舗「Solana Spaces」が、米国ニューヨークで7月にオープンしました。
 「Solana Spaces」は2022年に設立され、サンフランシスコを拠点としています。
 創業チームは、革新的で受賞歴のあるエレクトロニクス小売店「b8ta」の創業者でもある小売デザイナーとエンジニアのグループです。
 実店舗は、「ソラナ財団」、ソラナウォレットの「Phantom」、「STEPN」、DEXの「Orca」、NFTマーケットプレイスの「MagicEden」らと立ち上げられ、運用されていくようです。
 「Solana Spaces」は、Web3、特にソラナブロックチェーンとそのエコシステムのための没入型消費者体験を導入しています。
 このスペースでは、プログラミングに関するさまざまなチュートリアルや、暗号技術業界への新規参入者向けの体験が用意されており、参加者にはユニークな報酬が提供されることもあります。

 店内では、「ソラナ」の仕組みやweb3についての学びが提供されます。
 具体的には、来店者は暗号資産ウォレットと最初のNFTをセットアップし、オンチェーン取引の実行などのサポートが受けられるようです。
 ユーザーが個人の Phantom ウォレットをセットアップできるプライベートブースと、「STEPN」 や「Magic Eden」 など、「ソラナ」で利用可能なさまざまなプラットフォームについて学ぶことができる多くのスペースなどの他、インタラクティブなアートインスタレーションや「ソラナ」の次期スマートフォン「Solana Saga」の展示、パーカーやTシャツなどの暗号ライフスタイル製品、エコシステムのNFTコレクションの数々も展示されている NFT ギャラリーなどもあります。
 このスペースは、月毎に展示商品などローテーションをして変えていく方針ということで、販売されているものは、「Solana Pay」という新たな決済方法で利用できます。

 顧客は、この店舗で、個別指導、プログラミングサービス、ソラナベースのオンチェーン体験にアクセスでき、実店舗の活動に参加することで、特別な報酬を受け取ることもできるとのことです。
 「Solana Spaces」はソラナの「文化の中心地(Cultural Center)」となることを目指しており、「大使館(Embassy)」になるように設計されたと発表されています。
 また、web3スマートフォン「Solana Saga」は、来年アメリカ、カナダ、EU、イギリスで販売することを発表しており、実店舗では、「Solana Pay」アプリを利用することで、200ドルまでの買い物が50%割引になるなどのほか、来場者が利用できる体験を順次増やしていく予定ということです。
 現在は「Hudson Yards店」のみですが、「ソラナ」の公式アカウントによるTwitterの投稿では、他の計画(実店舗の追加など)も進行中であることが示唆されています。

3.Web3の普及

(出典:Wall Street Journal youtubeより)

 Web3 組織が実店舗を持つことは、いくつかの理由から素晴らしいアイデアと言えます。
 第一に、特にマンハッタンの「Hudson Yards」のような一等地に店舗を構えることは、企業のブランド露出を高めることにつながります。
 また、実店舗を持つということは、店舗サイズのWeb3の名刺を世に送り出すようなものとも言えます。
 第二に、Web3以外のユーザーが仮想通貨やNFTに対して感じている恐怖や不安を払拭する上で、重要な試みとなる可能性があります。明るく快適な実店舗に足を踏み入れることは、仮想通貨に懐疑的な人々にとって、より親しみやすくなると思われます。
 Web3は本来デジタルですが、それだけにとどまらず、従来の世界との物理的な接点を最大化することで、Web3の主流への参入を早めることができます。

 「Solana Spaces」がどの程度成功するかは時間が経たないとわかりませんが、一般大衆にWeb3を伝える実店舗は、Web3の普及において重要で、予期せぬ役割を果たすかもしれません。

4.最後に

(出典:Solana youtubeより)

 「Solana Spaces」は、これまで物理的なものよりもデジタル製品を好んできた仮想通貨市場にとって初の実店舗となっています。また、「ソラナ」ブランドのスマートフォンなど、物理的な分野への進出も計画されています。
 このような動きは、デジタルだけでなく現実の世界でも「ソラナ」ブランドを拡大するための幅広い戦略を示唆しており、大きな注目が集まっています。

 一方、日本の実店舗で使える仮想通貨は、「ビットコイン」、「イーサリアム」、「ネム」、「モナコイン」などがありますが、1500種類以上あると言われている仮想通貨の中でも実際に店舗で使えるものはごくわずかとなっています。
 また、海外において仮想通貨が使われている国は、イギリス、オランダ、ベルギー、スイス、オーストリア、イタリア、アメリカ(ニューヨーク、ロサンゼルスなど)、韓国、タイ、香港、台湾などがあります。
 インドや中国など、政府によって仮想通貨が規制される国も出てくるかと思いますが、それ以外の国ではさらに実用化が進むと考えられています。

 コロナ禍が収束していくことで、高まりを見せるインバウンド需要において、仮想通貨が重要になってくる可能性があります。
 外国人観光客が日本で観光をしているときに、送金の手数料が高い、クレジットカードが使えないなどの理由から、仮想通貨を選ぶ人もいるかと思われます。
 仮想通貨によっては、送金スピードが速く、手数料も格安となっており、海外送金と比べるとスピーディで安価で済み、店舗に導入するためにはスマホが1台あれば大丈夫なので、予算の問題でクレジットカードが導入できなかったお店も、仮想通貨であれば取り入れることができます。


 個人もしくは、中小規模の店舗で外国人をターゲットに考えておられる方は、仮想通貨での支払いも考えてみてはいかがでしょうか?
 変動リスクなどありますが、他店との差別化にはなるかと思います。

 日本では、Web3によるNFTを扱う実店舗はありますが、「Solana Spaces」のような仮想通貨関連の実店舗はまだないかと思います。
 このような店舗が出来るのは、まだ先になりそうですね。

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。 
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