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COTEN投資|予測できない未来への投資

前回の記事で、COTEN RADIOの紹介をしました。

今回の記事では、10月7日に放送された番外編で超おもしろかった投資の話を書き残しておきます。

投資に興味があるけど、よく分からないなというあなたに、そして、どうすれば、地球のさまざまな課題はどうすれば解決するんだ!という問題意識をお持ちのあなたに、少しでもお役に立てれば嬉しいです。

1.新しい投資の話

ここ10年でよく言われるようになった、ESG投資。

ESG投資: 持続可能な未来への一歩
近年、投資の世界ではESG投資が急速に注目を集めています。ESGは、環境(Environment)、社会(Social)、およびガバナンス(Governance)の頭文字を取っており、これらの側面を重視した投資を指します。ここでの目的は、単に利益を追求するだけでなく、社会や環境に対する企業の責任も考慮しながら投資することです。

1. 環境: 環境に配慮した企業活動を推進し、エコフレンドリーなプラクティスを尊重する企業に投資します。
2. 社会: 労働者の権利やコミュニティとの関わりなど、社会的側面を考慮して運営される企業を支援します。
3. ガバナンス: 透明で公正な経営が実行されている企業に投資し、企業倫理と責任経営を重視します。

ESG投資は、単に資金を増やすだけでなく、世界をより良くするための力となることを目指しています。これは、投資家が自身の価値観を反映させ、同時に資産の成長を追求する手法と言えるでしょう。ESG投資は、賢明な投資選択として多くの人々に支持されており、持続可能な未来に向けた一歩となっています。

ヨーロッパの国々がアメリカに対抗するために重要視し始めたという文脈で語られていたのがとっても興味深かったです。
近年、日本でも注目されています。

インパクト投資: 社会的変革への資本の寄与
インパクト投資は、財務的リターンと共に社会的および環境的なポジティブな影響を生む投資を目指すアプローチです。この投資スタイルは、資金を提供することで具体的な社会的・環境的問題の解決に貢献し、同時に投資家に利益をもたらすことを目的としています。

1. 社会的インパクト:教育、健康、住宅などの社会的課題の改善に焦点を当て、これらの領域での変革を促進します。
2. 環境的インパクト: 環境保護、リサイクル、再生可能エネルギーの推進など、環境面での持続可能な解決策を支援します。
3. 測定可能な影響: 投資の社会的および環境的効果を定量的に評価し、明確な目標と実績を追求します。

インパクト投資は、単に資金の回収と利益の追求だけでなく、実際の社会的および環境的な変化をもたらすことを重視します。これにより、投資家は資本を通じて社会的価値を生み出し、同時に経済的報酬を享受することが可能となります。インパクト投資は、財務的成功と社会的責任を結びつけ、より良い未来の実現に資する重要な手法となっています。

他にも、社会責任投資、レスポンシブル投資、サスティナブル投資、フィランソロピー投資なんてのもあります。

ベンチャーフィランソロピー投資というのは、金銭的な価値を求めるというよりも、これまで寄付をしていたような人たちが、事業の立ち上がりの部分に投資を入れて、その後寄付を集めるといような流れの投資のようです。

このようにヨーロッパを中心に、新しい投資の形が広がりつつあります。

2.COTEN投資の考え方

COTENに投資をする考え方は、これらの投資ともまた少し違っているというのです。

COTENは、そもそもの市場経済に対しての問題意識を持っているというのです。

人類のリソース(人間やお金など物を動かしたり価値を生み出したりするもの)の配分が不適切だ。
環境問題も人権問題、貧富の差も人類の優秀な人間が適切な数だけ配分されれば、すべて解決し得る問題だ。
例えば、人類のリソースが適切にアロケーション(再配分)されれば、全くCO2が排出されない仕組みを作ることができるはずだ。
いろいろな問題においても適切に配分されれば、解決されるはずだが、それを妨げているのが市場経済だ。
労働者が市場経済から糧を得ている限りは、適切な配分がなされない。
ESG投資もインパクト投資もリソースのアロケーションを目的としているわけではない。
いわゆるCOTEN投資(仮称)というのは、人類のリソースアロケーションを目的としている。
ESGやソーシャルインパクトはかなり広い部分をカバーしており、考え方もかぶっているが、未来の定量化、予想化できることへのスタンスが違う。
人類の歴史をこれまで見てきて、人類の未来を精緻に予測できた人類は存在しない。ブッタやキリストの存在をソーシャルインパクトで測れるはずもない。
蓋然性(ある物事や事象が実現するか否か、または知識が確実かどうかの度合い)の低いことには、未来予測などできないことがあるという前提をもって、コンセンサス(合意)がとれるようにするべきだ。
COTENがやろうとしている「歴史のデータベースを作り、人類の外部ストレージとして機能させる」ということは、まさに蓋然性が低いこと。それでも社会には必要なことだ。市場経済に合わせて作るようなことはしたくはない。

つまり、ESG投資やインパクト投資では、COTENの事業にお金は集まらないということになります。

COTEN投資(仮称)が一般化されれば、教育のような、未来の予測不可能なものに対しても投資ができるようになります。

確かに、教育は誰もが大切だと考えているはずなのに、そこに、人類のリソースアロケーションが適切だとは到底思えません。
もっと優秀な人材が、もっとたくさんの予算が教育につぎ込まれるようになれば、きっとそう遠くない将来に、今あるさまざまな問題が解決するように思います。

それにしても、今回の放送は、すごく興味深かった回でした。
3回も繰り返し聞いちゃいました。
聞けば聞くほど考えが深まっていきました。

みなさんも、ぜひ聞いてみてください。

今日も、最後まで読んでいただいてありがとうございました。

では、また。

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