おねしょと自尊心
おねしょする子は自尊心が低いと言われています。
英語で self-esteem といい、自分自身を尊重する気持ちのことです。
「自己肯定感」や「プライド」とほぼ同じ意味とされ、
日本人は他の国に比べて低い傾向にあるようです。
謙虚さを重んじる日本人にとって、
大したことないのに、いい気になるなよとはばかられてきました。
しかし自信と自負心は、子どもの成長になくてはならないことです。
今日来られた12歳の女の子は、遂におねしょがなくなりました!
昨年9月に来たときはおねしょとおもらしがあり、
毎日ずっしり漏らして朝を迎えていたのです。
最近は朝早く目覚めて、排尿に行ける日もでてきたようです。
治療方法は、いつも皆さんにお勧めしている、
水分、塩分制限をして、排尿習慣を整えました。
治らなかったので、さらにアラーム療法という方法で治療しました。
すると、畜尿力が増して、治ってきたのです。
「よかったじゃない?」と言うと、すこし嬉しそうな顔でしたが、
「冬治るのは本物ですよ。自信を持っていいですよ。」といっても
ちょっとはにかんで、うなづいています。
自分に自信のない子どもは、心の通った交流ができず、悪いことが起こると自分のせいだと思い込み、人のために自分が何かできると思えなくなってしまうのです。
深刻な事態ですね。
おねしょを毎日していたら、ダメな自分を毎日目の当たりにするので、
自信を失くすのもわかります。
毎朝、おねしょををしていても
イケてないありのままの自分を受け止められることは、
親御さんや保護者、家族の支えがあってできると思います。
必ず治る日が来るのです。あるいは、完全でなくとも
ほぼ漏らさない日が必ずやってくるのです。だから、
子どもさんの力を信じてあげましょう。
さて
子ども達は、植物と同じく、春から夏に成長します。
立春を過ぎ、弥生となり、治すのにうってつけの時季が到来しました。
まずは、提唱するおうちトレーニングを始めて、それでも治らなかったら、
お近くの夜尿症を診る先生のところを受診してくださいね。
日本夜尿症学会役員名簿
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