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おねしょと自尊心

おねしょする子は自尊心が低いと言われています。

英語で self-esteem といい、自分自身を尊重する気持ちのことです。

「自己肯定感」や「プライド」とほぼ同じ意味とされ、

日本人は他の国に比べて低い傾向にあるようです。

謙虚さを重んじる日本人にとって、

大したことないのに、いい気になるなよとはばかられてきました。

しかし自信と自負心は、子どもの成長になくてはならないことです。

自己肯定感を含む「自尊心(Self-esteem)」に関する研究の先駆者が、ナサニエル・ブラ ンデンである。
Nathaniel Branden "The Six Pillars of Self-Esteem"★★、Bantam、1994
http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/B007JK9BAY/japanonthegl0-22/

1960年代から研究を始め、今日のブームを築いた。彼によれば、自尊心 は人間の基本的な欲求であり、次の二つからなる。(用語は伊勢雅臣氏訳) ・自分の人生に取り組んでいく能力に関する「自信(self-efficacy)」
・自分が価値ある存在であるという「自負(Self-respect)」

自虐史観とメダル数の意外な関係
伊勢雅臣氏


今日来られた12歳の女の子は、遂におねしょがなくなりました!

昨年9月に来たときはおねしょとおもらしがあり、

毎日ずっしり漏らして朝を迎えていたのです。

最近は朝早く目覚めて、排尿に行ける日もでてきたようです。

治療方法は、いつも皆さんにお勧めしている、

水分、塩分制限をして、排尿習慣を整えました。

治らなかったので、さらにアラーム療法という方法で治療しました。

すると、畜尿力が増して、治ってきたのです。

「よかったじゃない?」と言うと、すこし嬉しそうな顔でしたが、

冬治るのは本物ですよ。自信を持っていいですよ。」といっても

ちょっとはにかんで、うなづいています。


精神科医で「対人関係療法」の第一人者と言われる水島広子氏は、

自己肯定感とは、自分らしくのびのびと、そして他人ともよい関係を保ちながら生きてい くための栄養のようなもの、、、[1, 363]
「自己肯定感」とは、「優れた自分」を誇りに思うことではありません。「ありのままの 自分」をこれでよいと思える気持ちです。[1, 122]
さらに、自己肯定感が低い人は
・「ありのままの自分」をさらけ出す事ができず、他の人との心の通った交流ができなく なります。
・常に周囲の人の評価を気にして、批判を受けたり、悪口を言われると、みな自分のせい だと思い込んでしまいます。
・周囲の人に、自分を理解して欲しい、気遣って欲しいと他人依存型になる。自分が相手 のために何かできる、という事に気がつきません。

水島広子『自己肯定感、持っていますか? あなたの世界をガラリと変える、たったひ
とつの方法』★★★、PHP研究所、H27
https://www.amazon.co.jp/o/ASIN/B0177K0SL6/japanontheg01-22/

自分に自信のない子どもは、心の通った交流ができず、悪いことが起こると自分のせいだと思い込み、人のために自分が何かできると思えなくなってしまうのです。

深刻な事態ですね。

おねしょを毎日していたら、ダメな自分を毎日目の当たりにするので、

自信を失くすのもわかります。

毎朝、おねしょををしていても

イケてないありのままの自分を受け止められることは、

親御さんや保護者、家族の支えがあってできると思います。

必ず治る日が来るのです。あるいは、完全でなくとも

ほぼ漏らさない日が必ずやってくるのです。だから、

子どもさんの力を信じてあげましょう。

さて

子ども達は、植物と同じく、春から夏に成長します。

立春を過ぎ、弥生となり、治すのにうってつけの時季が到来しました。


梅の花が咲きました


まずは、提唱するおうちトレーニングを始めて、それでも治らなかったら、

お近くの夜尿症を診る先生のところを受診してくださいね。



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