みかん 58g
おねしょの治療では、夜の水分制限を強いています。おねしょ外来の初診で尋ねると、「水分制限はしています。」と皆さんおっしゃることが多いです。
夜尿症診療をしておられる医療機関が増えましたので、
そこでの指導を受け、あるいはネット情報などから、水分制限が必要と皆さんが認識されておられます。
ところが、私の外来に来ると、制限しているとは言えない場合が多くみられます。そこで現状把握のため、来院された患者さまには、初回の外来で、
3日分の水分摂取量、尿量を測ってきてくださいとお願いしています。
昨日はその宿題を行なって2回目受診となる、7歳の男の子が来られました。一日の総水分摂取量を3日間測ってきていただいたところ、
1100g、670g、560gとありました。
自分では、これ以上出来ないほど、し過ぎるほど目一杯水分制限をしたつもりだったようですが、私に「これくらいで丁度いいですよ。」と言われて、
「え、こんなに少なくしないといけないんですか?」と驚かれてしまいました。
「はい、そうですよ。冬の今、1L以上は多すぎます。汗をかきませんからね。
もし、運動をしているんでしたら、1L飲んでもいいですが、、
していないなら、500-600ccで十分です。」と答えました。
もちろん、おねしょしない人なら、好きなだけ飲んで構いませんが、治すためには、おねしょしなくてすむように、良い条件を整える必要があるのです。
その水分摂取量を示す表の内訳には、
みかん 58g
の記載が繰り返されていました。「みかん美味しいですよね♪」と水を向けると「みかん、大好きなんです。」と打ち明けてくれました。
みかんどころ和歌山が隣のせいか、大阪の人はよくみかんを食べます。
大阪のおばちゃんは、カバンに飴ちゃんか冬には水分補給のため、みかんを入れているのは有名な話ですよね。
「みかんは、夜でなく昼間のうちに食べてくださいね。」と言いながら、厳しい制限を強いてしまったなと思います。
大阪の子ども達の多くは、みかん🍊が大好きです。
早くおねしょが治って、大好きなみかんを、好きなだけみかんを食べられるようになってもらいたいものです。
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