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池袋暴走事故の実刑判決が確定!どのような判決が下されたの?

2021年9月17日に、2019年4月に東京都豊島区池袋の交差点で母子2人が死亡した(他9人が重軽傷)通称「池袋暴走事故」と呼ばれる交通事故の裁判で、飯塚幸三被告の実刑判決が確定しました。

この事故は高齢者ドライバーによる交通事故の危険性を社会問題へと発展させ、多くの国民に危機感を抱かせるきっかけとなった一方で、被告が収監されずに事件前と変わらない生活を送っていたことから、「上級国民の特別待遇」などと揶揄され、非常に注目を集めています。

そこで、この記事では上級国民と揶揄され今も非難の対象となっている池袋暴走事故の飯塚被告にどのような判決が下されたのかについて、詳しく解説していきます。

池袋暴走事故の概要

通称『池袋暴走事故』の裁判は、検察側は飯塚被告に対して『過失致死傷罪(自動車運転処罰法違反)』で、この法定刑の上限となる禁錮7年を求刑していました。しかし、飯塚被告は自身に非はなく『車に問題あり』として無罪を主張していたため、自動車操作ミスの有無が争点となっていたのです。結果的に、被告が当時運転していた車に異常は無く、飯塚被告に過失があると判断されたため、2021年9月2日に禁錮5年の実刑判決が下されました。

なお、飯塚被告は控訴期限内(判決が出た翌日から起算して2週間)に控訴しなかったため、同年9月17日に第一審で下された実刑判決が確定しています。

飯塚被告に対する誹謗中傷や脅迫状が届いたことにより量刑された可能性も

当初検察側が求刑した禁錮7年が適応されず、禁錮5年が言い渡された理由の一つには、『世間の行き過ぎた社会的制裁』が考慮されています。飯塚被告は、事件発生から判決確定に至るまでの約2年間の間に自宅に脅迫状を投げ込まれ、他にも自宅付近でのYouTuberや街宣車による過激な講義活動などの迷惑行為に悩まされていたためです。

こういった社会的制裁は、事故の重大さや社会的に与えた影響を鑑みればやむを得ないとしつつも、行き過ぎた行為による被害に遭ったことは考慮すべき事情だと認定されため、求刑よりも2年少ない禁錮5年に留まりました。

ちなみに、飯塚被告が実際に収監されるのかについては、2021年9月29日時点ではまだ決まっていません。飯塚被告は90歳の高齢ということもあり、刑務所に収監されない可能性もあるため、今後どうなるのか注目を集めています。

高齢ドライバーによる交通事故の被害に遭った場合は、すみやかに弁護士に依頼を

高齢者が運転する車による交通事故の被害に遭った場合は、すみやかに弁護士に依頼することを検討して下さい。

弁護士に依頼することで、池袋暴走事故のように相手方が車に問題ありとして無罪を主張した際も、徹底的に原因を追及してくれるため、あなたにとって有利になる解決へと導いてくれることを期待できます。

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