たのしいいんどあせいかつ

Welcome to this 不安定ワールド

 緊急事態宣言から1ヶ月が経ち、しかもそれが5月末まで延びた。当初の予定通り1ヶ月で終わると思っていた人はまあ、少ないんじゃないかと思う。こちらが対策して自粛しても外出する馬鹿は沢山いるし、つい最近は山梨でとんでもなくインパクトのある事例も起こった。なんかガルちゃんとかでめちゃくちゃ特定騒ぎが起こっていた時は正義マンのパゥワーに心底恐怖したものだ。正義マンを怒らせないコツは彼ら彼女らにとっての悪を犯さないことである。

 まあそんなこんなで感染者が落ち着いたかと言われればだいぶ「うーん」な感じだし、やむを得ない判断なんじゃないかと個人的には思う。勿論経済活動はこれまで以上に落ち込むし店はどんどん潰れるのだが、経済で人が死ぬことと感染病で人が死ぬこと、どちらのほうが国際的に見栄えがいいかという話で。オブラートに包まずに言うとつまりは自殺か病死かなのだが、感染病などによる病死は医療コストを圧迫するのに対して、自殺は処理する警察くらいしかコストがかからない(自殺したことがないので実態がどうなのか詳しくはわからないが)......というふうに考えると、悲しいかなまだ自殺の方が社会からすると効率がいい。さらに感染病の蔓延は政府に責任を取らせやすい(対策を怠ったとか色々)が、経営難、金銭難等に関する自殺は一応政府による利率担保なしの貸付制度もあるため、その選択をしなかったのが悪いという逃げ道も作りやすい。また、自殺者の多い国と感染病による病死の多い国のどちらが海外客を呼べるのかと言われるとまあ消去法で前者になるだろう。なので結局、グローバル視点から見ても「感染病で沢山人が死にました」はめちゃくちゃ見栄えが悪いのだ。だからトランプさんとかヨーロッパの面々もあんなに中国とかWHOに対してキレてるんだろうし。まあ、こういったものの責任というのは非常に重い。誰もがなるべく背負いたくない。つまりはそういうことだろう。

 あと、ウチの首相がニコ生出てコメント削除されて「言論統制だ」という話題もあった。結局はただの荒らしコメントを運営が削除してただけっていう。ウッキウキで叩いてた人が今ではなかったかのように振る舞っているのが滑稽でいい笑いの種になった。で、それをネタにその人達を叩きまくる人たちもワラワラと現れてドッタンバッタン大騒ぎ。僕からすればどっちもどっち、目くそ鼻くそなので両方消えるかフージョンして中道派になることを希望している。

 正義マン(巷では「自粛ポリス」というらしい)、お偉い方々、ツイッタランドの面々。ブレーキを取り外した、あるいは取れた多くの人々が肉食動物レベルの視野を持ち、虎視眈々と弱肉強食ワールドを作成しようとしている。それはそれで見世物としては面白いし、高二病の僕としては「僕はちゃんと冷静ですよ」アピールが出来るので一石二鳥なのだが、そろそろブレーキを修理する時期だと思う。

 しかしながら、ブレーキを取り外したり取れたりというのは決して本人が全て悪いというわけでもない。ブレーキが取れるのにはストレスが関係していて、これは過度に蓄積されると脳の機能を低下させてしまう。

追記:ヤーキーズ=ドットソンの法則を知っているだろうか。これは学習などの作業活動における動機づけには適切な緊張レベルにあることが必要であるという理論だ。簡単に言うと、人間のパフォーマンスを最大限に発揮するためには適度なストレスが必要であるということである。ストレスが過小でも過度でもパフォーマンスが低下するという研究結果が出ており、グラフで表すと逆U字の関数関係になる。

 つまり、ストレス過多によるパフォーマンス低下や脳の機能低下が視野狭窄や客観視する能力の喪失に繋がるわけだ。そして病気への恐怖や将来への不安、現在の経済的不安といった大きな負のライフイベントは多大なストレスを生産するわけで。ブレーキが取れてしまう(つまり「本当にそうだろうか?」と考えたりする機能が低下してしまう)人々が生まれるのも、割と当然の現象といえるだろう。病気で人は死ぬし経済で人は死ぬ。そして不安でも人は――性格には人を人たらしめる理性は死んでいくのだ。

 で、僕とかはデフォルトで引きこもり体質の人間なのでダメージも少ないのだが、普段グルメ散策だったり旅行だったり友達と遊んだりで出かけている人々からするとかなーりストレスも蓄積してメンタルがまいっている人も大勢出てきているのを視認している。もし逆の立場、つまり「外にガンガン出ろ!出なかったら酷いことになるぞ!!」などという事態が仮に起こったとしたらもれなく僕はストレスでショック死するだろうし、彼らには少し同情を覚える。

 だけども現時点で僕はあまりしんどくないからいいのだ。今が良ければとにかくヨシ。というわけで、僕がこの不安定ワールドの中でエンジョイしていることをたまには日記らしく綴っていこうと思う。まあ、そもそも日記タグなのに殆ど日記の体を成していない記事を投げる僕に問題があるのだが。



いんどあ三種の神器

 三種の神器とはつまり本、ゲーム、音楽だ。ぶっちゃけこの3つと金、食料、あと水さえあれば僕は満足である。

 本について

 読書は人が自己紹介する際に最も選ばれることが多く、「無難な趣味最強ランキング」でも屈指のSSランクに君臨している。これの強みは話題作さえ掴んでおけばたとえ全然趣味じゃなくても話題作の名前を出して話題を乗り切れる点である。当然僕も関心のないコミュニティで自己紹介をする時は読書を選択している……が、逆張り人間、というか基本的に新しいものをあまり好まない僕は話題書を読むことがあまりなかったりする。特に最近は実用書やら新書やらにお熱で特定個人の作品を読むことは殆どないのだが、数少ない作者が好きで書籍を購入しているパターンも存在しているので、ここでは3人の作者を取り上げようと思う。

・アガサ・クリスティ

 海外のミステリ作家の中で一番好きな作家だ。中でも「ABC殺人事件」がお気に入り――というのも、僕のアガサ・クリスティの入り口が「ABC殺人事件」だったりする。アガサの作品で有名ドコロは色々あるが、「そして誰もいなくなった」や「アクロイド殺し」は特に有名だろうか。2冊とも本当にワクワク出来る傑作だ。

・京極夏彦

 「百鬼夜行」シリーズは実家に全て所蔵している。僕のお気に入りは「百器徒然袋」という作品で、これは所謂短編集のようなものである。本編とは主人公が異なるこの作品は基本鬱屈とした本編に比べてどこかコミカルな面も多く、何より主人公である榎木津 礼二郎がとてもいい味を出している。

 さて、百鬼夜行シリーズの一部作品は長編のコミカライズがなされているのだが、これが絵柄と雰囲気が非常にマッチしていて内容も小説版に準拠している、非常に良い作品である。そのため、もし百鬼夜行シリーズを呼んでみたい人間がいるのであればまずはコミック版の購入を推奨する。なぜなら小説版はとにかく難解で読みづらいからだ。いや、本当に。

・高田崇史

 この作者で特に有名なのは「Q.E.D.」シリーズや「神の時空」シリーズだろうか。基本的には歴史を絡めたミステリ作家だと思う(特殊能力持ちの主人公が何人か登場するためファンタジー+歴史+ミステリみたいなジャンルが出来上がっており、僕にはこれをなんと表現すればよいか分からない)のだが、僕は「千葉千波の事件日記」シリーズが特にお気に入りだ。これはコミカルとパズル、推理モノをかけ合わせたような作品で、作品内でパズルの出題がある。これがまた中々に難しく、当時の僕は頭を捻ってひねって結局内容が頭に入らなかったのが強く印象に残っている。他シリーズに比べて読みやすいため是非高田崇史作品の入り口に……と言いたいところなのだが、恐らく現在書店に並んでいることは殆どないためインターネットでの購入を強く推奨する。



 ゲームについて

 物心ついた頃には既にゲーム機に触れていた。SFCにSS、PS、DC……昔のゲーム機の殆どが家にあった環境で育った僕にとって趣味=レトロゲーだった。友達と遊びもせず、宿題に手も触れず、アニメも見ず。ただひたすらにゲームをやっていた。そんな僕がゲームのある環境で不満が出るはずもなく。しかもこの自粛期間だ、バイトもない、大学もない。外に出る用事もない。つまりゲームが一日やり放題。なのだが、そんな体力が今はないので、程々に楽しんでいる。やり過ぎも飽きるし、何事も適度が一番なのだ。ここでも三作品を紹介する。

・スーパーロボット大戦

 僕のゲーマーの入り口だ。僕はこの作品で漢字と確率を学んだ。そして理不尽さも。なんで敵の命中率1%が当たってこっちの命中率99%が外れるんだよ。これはちょっとした自慢なのだが、ウィンキーソフトが制作していた時期の作品は全てクリアしている。これが何故自慢になるのかというと、ウィンキーソフト制作の作品はとにかく難易度が高く、またこれはハードも関係しているのだが戦闘アニメーションがスキップ出来なかったのでテンポがめちゃくちゃ悪かったのである。一ステージ進めるのに1時間を余裕でかける、そんなゲームだった。制作がバンプレストになってからは戦闘アニメのスキップも実装され、また難易度も普通程度に戻り、ついでに攻略本に書いてあることもマイルドになった。

 ウィンキーソフト制作のスパロボの攻略本はとにかく辛辣なことで有名でであった。主にその矛先は自陣の雑魚と敵方の雑魚に向かっていた。

 今はPS4で作品がいくつか出ているが、どれも安定して面白かった……と思う。ちなみにシリーズ中一番好きな作品はMX、嫌いな作品はF完結編である。二度とやらねえからな(現在縛りを入れて3周目プレイ中)

・ぷよぷよ

 元々は魔導物語のオタクだったのだが、下宿によってゲーム機を持っていくわけにも行かず。しょうがないので今はたまに程度だがプレイしている。初めてプレイしたのはSFC「す~ぱ~ぷよぷよ」で、所謂初代ルールだ。僕が一番得意とするモードもこれで、DS版「ぷよぷよ!! 20th Anniversary」では初代ルールのwifi対戦でレートカンストの実績を誇っている。まあ、あまりやらなくなった今では過去の栄光なのだが。キャラクターもとても魅力的な奴らばかりだ。しかしぷよぷよクエスト、お前だけは絶対に許さないからな。

・グラブル

 熱しにくく冷めやすい性格である僕がなんだかんだで継続している数少ないゲームの一つが「グランブルーファンタジー(略称:グラブルorグブンジー)」だ。僕のnoteにおいて最後になんかよく分からないケチをつけて終わるものがあるが、大抵はグラブルの話である。このゲーム、とにかくカプ厨の僕を満足させる要素が沢山あるのでいくらクソゲーでも中々やめられないのだ。アストラ僕にだけ1000個ずつ配れ。



 ……なんかさっきから文句ばっかり言ってる気がする。

 音楽について

 歌はいいね。歌は心を潤してくれる。リリンの生み出した文化の極みだよ。そうは思わないか? 碇シンジ君。

 これはTVアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』における登場人物、渚カヲルが主人公である碇シンジに向けて放ったセリフだ。極みとまではいかないが僕も割と同意見で、聴覚に直接感情をぶつけてくる歌や音というものはそれだけでもう退屈を消し去ってくれる。ゆえに音楽は人間が生み出した文化の中でもトップクラスのものだと思っている。音はいいぞ。ちなみに僕は傘に雨が当たる音が一番好きだったりする。

 僕はアーティスト別ではなく個々で、つまり曲単体で気に入ったものを買うということが多く、ゆえにGoogle Play MusicやiTunesには非常にお世話になっている。しかし読書の例に漏れず、数少なくはあるがアーティスト単位で好んでいるものもあるので3つ紹介する。

・JAM Project

 熱い歌ならコイツらに任せろ、大体なんでも地球温暖歌だ。そんなグループがこのJAM Projectだ。影山ヒロノブ、遠藤正明、奥井雅美、福山芳樹、ひただにひろしとメンバーがアニソン界のヤバイ奴らばかりで構成されており、更に現在は活動を休止しているもののアニメ「ポケットモンスター」のサトシ役である松本梨香もメンバーの一員である。好きな曲はいくつもあるのでここで紹介するのが面倒くさい。こういうのはリンクを貼ってナンボだと思ったので代表曲好きな曲を貼り付けておく。

 僕は正直松本梨香のいた昔のJAMの方が好きだ。今はなんだかメタル色が強くなっていて、貴方がたそんなタイプだったっけ?という印象がどうしても否めない。でも好きなのはどうしようもない。ファン心理とはそういうものだ。

・鈴村健一

 機動戦士ガンダムSEED DESTINYのシン・アスカ役というと少しは分かりやすいだろうか。声優とアーティストを兼業しており、僕が今存命の声優の中で一番好きな人物でもある。

 「今存命の声優」について解説:僕が好きになった声優は何故か早逝するという呪いのようなものがある(例:川上とも子、本多知恵子、辻谷耕史)。非常に恐ろしい呪いなのでどうか鈴村健一と緑川光には長生きしてほしい。本当にお願いします。

 作詞を殆ど本人が行っており、その内容は基本的には優しいものが多い。しかし時偶哀しいものや激しいものもあり、飽きが来ない。取り敢えず代表曲と好きな曲を貼って……おきたかったのだが、好きな曲がYouTubeになかったので次に好きな曲を貼っておく。

・平沢進(P-MODEL)

 正直このアーティストについては紹介したくはない、というのも正直他人に勧めたくないアーティストだからだ。ディストピア的世界観と電子音楽、訳のわからない歌詞が特徴的であるため他人に自己紹介する時に彼の名前を出して曲を紹介するとたちまち変人扱いだ。ただでさえ社会不適合者の僕が社会に擬態するためにはこういう点も気にしないといけないのである。世知辛い。

 アーティスト本人がマイナーを自称しており、あまり表に出ることもない、かつ好まない(本人曰く"ステルスメジャー")らしいのだが、つい昨年のフジロックにおいて無事出演を果たし、現在はフジロック公式の抜粋動画においてずば抜けた再生数を誇っている。ステルスってなんだよ。で、代表曲(フジロックのものを載せておく)と好きな曲がこれ。



 YouTubeのリンクを貼り付けてはいるが、当然ちゃんと紹介したものは全て自分でアルバムごと購入していることを明記しておく。一応ね、一応。


おまけ:散歩

 先程三種の神器と財産食料水さえあれば満足だと言ったがあれは嘘である。僕の趣味の一つが散歩だ。これを封じられたが最後、僕はPS4VRを買ってバーチャル散歩を始めるであろうことは想像に難くない。

 それに、緊急事態宣言中でも健康維持の為の散歩は禁じられていない。あの「銃殺する」で有名なヤバイ国ことフィリピンにおいても散歩は許されているのだから、あそこまでヤバくない国ことジャパンでも勿論問題ない。ただし、散歩するタイミングは早朝――例えば、朝の4時や5時くらいがいいだろう。人混みも少ないしこの時期だと気温もちょうどいいくらいだ。僕はたまにそうして外出するのだが(これは用があるので不急不要ではない)、早朝のまだ太陽が昇っていない、あるいは昇りかけの町というのはそれだけでなんだか中二心が擽られる。僕は中二病患者なのでそういったシチュエーションに弱く、とにかくワクワクしてしまう。カラオケでオールした時のあの地獄みたいな怠さもなく、ある程度気力のある状態で見る景色は思わずカメラを常時起動している程に楽しいものだ。何よりも人がいないのがいい。いるのは散歩中のお年寄りや朝早くから出勤する会社員(このご時世でも頑張っていることがすごいと思う)、二日酔いで地獄を見ている若者達くらいで、走っている車だって殆どが職務を遂行しているトラックの運転手達だ。いつもと同じ道をいつもと違う雰囲気で歩く。グッドだね。ナイス中二。



「なんとかやっていく」のココロ

 思うに、2020年の出来事は恐らく歴史の教科書に掲載されるだろう。今回の何やらというのはそれだけ世界にとっても大きな出来事だ。そんな歴史のターニングポイントの一つを自分の人生の中でリアルタイムで体験できた。不謹慎ながら、それが少し嬉しかったりする。自分の生きた世界が一つの歴史として取り上げられるのは僕にとっては素敵なことだし、昔生きていた人々の中にも僕と同じようなことを考える人はいたと思う。色々な人が色々な人生を生きて、その結果歴史が生まれて。僕にこういう言葉は似合わないが――ロマンチックだと思う。歴史を学ぶのは割と好きな方なのだが、それはきっとこういったところがあるからだろう。


 ……ってそういうことが言いたいんじゃない。

 何がロマンチックだと思う、だ。ロマンで人生がなんとかなったらこんなに苦労はしていない。ロマンで金がもらえるのは才能と努力と運が噛み合った極僅かな人間だけだ。

 今、僕たちにとって大事なのはとにかく「なんとかやっていく」ことだと思う。世界は大変なことになってるし、勿論日本も大変なことになっている。ただでさえ我々は愚かな人間なのに愚かパゥワーの増大によって”とても愚かなわれわれ人間”になっている。それでもやっぱり時間は止まってくれないし、セーブしたところからやり直しも出来ない。人生はセーブもロードも出来ないからだ。だからとにかく今を生きるしかないし、愚かパワーは自分の手で落とすしかない。

 経済もなんだか酷い、大学は始まらない、補償は他国よりマシな所もありつつやっぱりショボい、ライブやイベントは軒並み中止になって楽しみも殺された。それでもなんとかやっていくしかないのだ。

 人生はとても辛い。クソゲーだ。でも自殺以外では自分の意志で止めることも出来ない。そして、メンタルがしんどい時というのは冷たい理屈よりも感情論の方が耳と脳が機能しやすいのである。だから理屈大好きっ子な僕もその理屈にのっとって理屈を捨て感情論として訴えてみようと思う。だけど変な励ましをする気もない。そういうことを言うのは嫌いだからだ。ゆえにただ無為な言葉を述べて終わろうと思う。さあ、なんとかやっていきましょう。なんとかなったらいいな。なんとかなれ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?