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展覧会『江戸の女装と男装』から考える男女の境界

原宿の太田美術館で、3/2から、『江戸の女装と男装』という展覧会が開催されます。

男装・女装というと、『ベルサイユのばら』のオスカルや、マツコ・デラックスなどがすぐに頭に浮かびます。

昨年、『君の名は。』という男女の体が入れ替わるアニメ映画が大ヒットを記録したことも記憶に新しいですね。

そのような、異性装や男女が入れ替わる物語が、江戸時代にすでに存在し、民衆に人気を博していたというのは驚きです。

思春期の頃、女装・男装の物語を好んで読んでいた私は、実生活では、スカートを履いたり化粧をすることが苦手な女の子でした。女らしいアイコンを身につけることに、どうしても違和感があったのです。

自分でない、ステレオタイプの何かになろうとしている感じが、怖いし、恥ずかしいと思えました。

普段、自分と同じ性のそれらしい格好をすることが、自分でないものになることを強制されていると感じられる人にとっては、男装・女装をすることは、むしろ本来の自分を取り戻す行為なのかもしれません。

男女の境界を、本当は、自由に行き来したい。

この憧れは、遠い昔から現代に至るまで、私たちの中に脈々と受け継がれているのでしょう。



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