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催眠がかからなかった理由ー実際の経験をもとにして

これまで80人以上の方に催眠(通話催眠が8割以上)をかけてきました。

その中で、
かかりやすい方
かかりにくい方
まったくかからない方
種々様々な方がいらっしゃいました。

今回は、まったく催眠がかからなかった経験をもとに、どうしてかからなかったのか考察してみます。

かからなかった理由① 緊張
これはよくあるパターンで、恐怖心を感じているのか、初めての経験のためか、非常に緊張している方がいらっしゃいました。
一番特徴的だったパターンは、ある方のイベントでM男さんのM開発をする前に催眠をかけてほしいというものだったのですが、当人は当日になってその場に来て催眠をかけられることを知ったようで、何をされるのか非常に不安そうにされていました。
通話での催眠だったのですが、かけようとした時点で、緊張がひどくしているのが分かり、難しそうだなとこの時点で思いました。案の定かかることなく、終了ということで、準備の大事さを感じた経験でした。

かからなかった理由② 相手が誘導に乗れなかった
私が通常行う呼吸法による催眠誘導の際、鼻から吸って口から吐くという誘導を行います。ただ、普段鼻から吸う習慣がないために、不自然になったり、ひどく力んで「すううううう」と大きな音が聞こえるぐらいになってしまった方がいました。
これではリラックスどころかますます緊張を強めてしまいます。
また、同じく鼻から呼吸をする習慣がない人で、呼吸をしてると間違って口から吸ってしまって、しまった!と思ってしまって、なんとか鼻から吸って口から吐かなければという意識を持ってしまって、こちらも緊張してしまったことがあります。

さらに、イメージングとして、頭の中にモヤがかかったようになるという誘導があるのですが、それがまったくイメージできないと言われたり、頭が真っ白になると言われても、どういうことだろう?と悩んでしまったと言われたことがあります。頭の中の嫌なものが全部出ていくという誘導でも、嫌なことってなんだろう?と考えてしまったりもあるそうです。

かからなかった理由③ イメージを素直にしてくれない
健忘の催眠をかける際、ホワイトボードに数字を1から10まで書いて、その中の5という数字をクリーナーで消すという誘導があります。
ただ、その方はあまりかかりがよくないので、どういうイメージをしているのかを確認しました。そうすると、空中に数字が浮かんでいるというので、ホワイトボードをイメージしてくださいというと、数字を書こうとホワイトボードに近づくと、ホワイトボードが見えなくなるからイメージできないというのです。自分としては????という感じで、素直にイメージしてもらえないので、その後もまったくかかることはありませんでした。

もちろん相手がイメージしやすい誘導をするのは大切なのですが、あまりにも思考が違うと合わせるのが難しいと感じます。

かからなかった理由④ 自己催眠をかけている
ある方に脳イキ催眠をかけようとしたことがあるのですが、その方はその時点で興奮してしまい、もう絶頂寸前という感じでした。催眠を受けるのは初めてということなので、最初の催眠誘導から行ったのですが、身体操作もかからない状態で、最終的に自分でひとりで高ぶって絶頂するという状態でした。私の催眠など必要なく、自分自身で完結してしまっている状態なので、特に何もかかることなくそのセッションが終わったことを覚えています。

かからなかった理由⑤ モチベーションの低さ
少しだけ催眠に興味があるけれど、がっつりかかりたいわけじゃないという方は、やはりかかりが鈍い感じがあります。人によってはそれをかかりたいと思わせるのも術者の腕という人もいるでしょうが、自分はそうは思わないので、ある程度見切りをつけて、かかりたい気持ちが強い方のみを最近はお相手することにしています。

かからなかった理由⑥ 集中力が続かない
時計の音が気になったり、部屋の物がたくさんあってそれが気になって片付けをしながらとかで、催眠自体に集中できない状態の方もいらっしゃいました。できるだけ私の声に集中してくださいというのですが、性格もあるので他のことが気になってしまうという方が一定数いらっしゃいます。
通話催眠ではなく、対面催眠であれば呼吸法以外でもいろいろと誘導法があるのでかける方法があるかと思います。

かからなかった理由⑦ 意識のし過ぎ
催眠に掛かるためにはある程度頭をボーっとする必要があります。そうすることで、夢現の状態となり、暗示が入りやすくなります。
しかし、掛かろうと思って、一言も漏らさずに術者の言うことを聞かなきゃとか、掛らなきゃ掛からなきゃ、集中集中としていると逆に掛かりません。
頭を空っぽにしてなんとなく聞くスタンスでいただけるとよいかと思います。

いろいろと書いてきましたが、自分の技術力の低さが原因なところもあるかと思います。
これらの経験をもとに、反省点を活かしてより多くの方に催眠を味わっていただければと思っております。

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