見出し画像

札幌2歳S 2021 回顧

【レース展開】

M(ミドル)平均型 持続型 48.3-48.8

ジオグリフ 1着

【出し切る形・持続力の高さ、後半要素で違い見せる・完勝】
【出負け】【最後方待機】【3~4角馬なり】【4角で外から動く】【直線抜け出す】【G前流す】【完勝】

出負けして最後方からの競馬。3角の手前から外を回ってジワッと進出していって、3~4角で馬なりの手応えで外から一気に押し上げて行く展開。4角で仕掛けて直線入口で先頭に並びかける。直線はその勢いのまま抜け出して、最後の1Fは後続を突き放す形。ゴール前は流す余裕を見せて2着に4馬身差の完勝だった。

展開的には平均的な持続ラップが連続する流れで、その中で後半要素で他馬と明確に違いを見せてきた印象。前半は無理をしない形ではあったが、3角かな馬なりで動いて直線突き放す格好であり、このメンバーでは能力の違いを明確に見せることになったと思う。東京の新馬戦ですでに瞬発力勝負での加速力を見せつけている訳であり、今回の持続力勝負でも結果を出した事で今後の展望はかなり明るいと言える。

アスクワイルドモア 2着

【出し切る形・後半持続力勝負で・勝ち馬には完敗・距離短い?】
【中団待機・内→後方待機・内】【3角で動く】【3~4角内通す】【直線ジリ伸び】【最後1F伸びきるも】【完敗】


発馬五分から中団後方の内目の位置取りから、前半でジワジワと位置を下げて後方のインを追走。3角手前から内目から押し上げる態勢に入るも位置取りは上げられず。4角手前でムチが入って本格的に動き出して行って、直線入口で外目に持ち出して追い出しを開始。序盤はジリっぽい伸び脚だったが、残り1Fで先行勢の脚色が鈍った所を外から差を詰めて2着を確保したが、勝ち馬には4馬身(0.7秒差)もつけられる完敗だった。

今回は後半勝負に徹する形で後半の持続力勝負で他馬との違い(勝ち馬を除く)を見せたなという印象。しかしながら後方からの競馬で3~4角も内を通してとコースロスを最小限に抑えている内容だし、直線は前の馬が苦しくなったところを差し込んだという形。この結果をそこまで大きく評価するのは危険かもしれないが勝ち馬は別格だったと思うし、3着にも1馬身半の差をつける内容だっただけに評価そのものが少し難しい感じはする。ただ3~4角のコーナーで思ったような加速は出来ていなかったし、直線序盤もモタモタっとした感じが見て取れた。本質的にはもう少し距離があった方が良いタイプなのかもしれない。

トーセンヴァンノ 3着

【バテ差し3着・後半持続力勝負で・勝負所置かれ気味・加速の過程に?・完敗】
【好発】【後方待機】【4角で外から動く】【4角置かれ気味】【直線入口で外】【直線ジリ伸び】【G前バテ差し・3着】【完敗】

好発も序盤は内の馬の出方を見ながら進めて後方外目からの競馬。道中は少し行きたがる素振りを見せつつ追走し、向こう正面後半から3角にかけてジワッと外目から進出を開始。3角で外から来た勝ち馬に先に行かせて、自身は4角手前で動き出していくがやや置かれ気味で、4角でムチが入るも反応は鈍く中々押し上げて行くことが出来ない状況。直線は外に出して追い出すも終始ジリ伸びという感じ。最後1Fでは内から2着馬にアッサリ交わされ、ゴール前で先行馬が苦しくなったところをバテ差しの形で3着確保がやっとだった。

まぁ後方からの競馬を試してみたかったのか、展開的に後半型の競馬になると見ての後方待機策だったのかは定かではない。ただ結果的に3着に来たものの後半要素で大した見所を作れることも無く、後半の加速していく展開では限界があるような内容を示したと思う。最後はしぶとく伸びてのバテ差しであることからも、自身の脚そのものは比較的長く使える印象。ただこの脚だと後方からの競馬では難しいだろう。現状では前々で運んで何とか踏ん張る形の競馬の方が合っているような気がする。


オンリーオピニオン 4着

【出し切る競馬・展開厳しく・上位勢は後半勝負に徹し・完敗】
【好位追走】【3角で動く】【直線入口勝ち馬に交わされる】【直線ジリ伸び】【G前脚色鈍る】【完敗】

発馬五分から二の足が効いて好位からの競馬。道中は終始2番手追走の形から3角過ぎから逃げ馬に並びかけに行くが、かなり抵抗されて中々捉えきれない感じ。4角から直線入口で外から来た勝ち馬にアッサリと交わされてしまうが、残り100m付近でようやく逃げ馬を捉えて単独2番手に浮上したが、さすがに自身の脚色もガクッと鈍ってしまう感じに。その間に外から来た2.3着馬に立て続けに交わされて4着まで。

2番手で終始楽な感じの追走だったが、最後は完全に脚色が鈍ったようにこの馬としては速い流れの追走となった印象。しかし平均的な持続ラップを連発する流れを前々で運ぶ競馬でよく踏ん張った…という見方も出来なくはない。上位馬は揃って後半勝負に徹した競馬だったし、先行勢の中では最先着という結果はある程度評価されてもいいだろう。


トップキャスト 5着

【出し切る形・平均持続ラップ演出も・最後1Fで脚色鈍る・意外と馬場が堪える?・完敗】
【好発】【主導権握る】【3角馬なり】【4角で動く】【直線ジリ伸び】【最後1F脚色鈍る】【完敗】

好発からそのままハナを切る格好になり、すべてのラップで12秒台前後の綺麗な持続ラップを刻む展開に持ち込む。3角過ぎから後続が押し上げてくるも、馬なりで抵抗。4角で動き出して行って直線入口は先頭で進入。しかし序盤で外から手応え良く上がってきた勝ち馬に交わされてその後は突き放される一方。直線の半ばまでは何とか粘っていたが、残り1Fを過ぎてからやや失速モード。残り100mからゴール前にかけて次々と後続に交わされ、最後は5着を確保したものの勝ち馬には1.3秒もの差をつけられる完敗だった。

自分でペースを作れる立場だったので、まぁ出し切る形の競馬にはなっていると思う。ただ12秒台前後の持続ラップも今の札幌の想い馬場だと、かなり厳しい流れになってしまったものと思われる。ただ最後は好位追走組の4着のオンリーオピニオンに対して2馬身もの差をつけられる形であり、この辺りはちょっと残念というか力関係の精査が必要な部分だと思う。本来はもう少し軽めの馬場でスピード持続力が活きる馬場、展開向きなのかもしれないが…。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?