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フェブラリーS 2022 回顧

【レース展開】

M(ミドル)平均型 瞬発型 重馬場 46.8-47.0
12.2-11.0-11.3-12.3-12.4-11.6-11.2-11.8

平均ペースのラスト3Fの瞬発力勝負。平均寄りの流れだが3~4角でかなり緩んで4角から直線で再加速する流れ。高速ダートでもありスピード面と加速の鋭さの両面を求められた形。


カフェファラオ 1着

【出し切る形・直線の加速違いを見せる・高速ダートでスピード面で違い見せる・好時計・東京マイルなら・完勝】

【好位追走・外】【4角馬なり】【直線入口で外】【直線半ばで鋭く伸びる】【最後1F後続突き放す】【完勝】

発馬五分で好位外目からの競馬。道中は好位で流れに乗り4角から外目からジワッと押し上げて行くも手応えはほぼ馬なり。直線入口からは外目に出して直線半ばで満を持して追われるとグンと加速を見せ、内で粘る2着馬(テイエムサウスダン)を交わして先頭。最後の1Fも伸び続けて2着以下を突き放して結局は後続に2馬身半の差をつける完勝。

好位で流れに乗って直線は楽々と抜け出して後続を突き放す強い内容の競馬。ペースそのものは平均寄りだが直線の再加速する展開にも難なく対応し、またその加速で他馬との違いを引き出している。高速ダートでスピード面を問われる形はこの馬向きでもあり、時計も1.33.8とかなり優秀でまさしくスピードの違いを見せた形。これで東京マイルは4戦4勝という事になり、この条件がこの馬にとってはスピード能力フルに発揮できるベストの条件なのだろう。

テイエムサウスダン 2着

【出し切る形・途中から主導権握る・タメて再加速戦に持ち込む・勝ち馬とは加速の差】

【好位追走→主導権握る】【4角馬なり】【直線半ばで伸びる】【最後1Fしぶとく伸びる】【G前追撃振り切る・2着】


好発から行き脚がついて前に行くも途中で控えて好位の外目。しかし折り合い面を考慮してか3角手前で一気にハナに立ったが、今度はそこで一気にペースを落とし込んみ、4角でジワッとペースを上げて直線での再加速戦に持ち込んでくる。直線半ばで追われてそれなりの伸びを見せたが、外から来た勝ち馬(カフェファラオ)の伸び脚には見劣ってしまうが、それでも最後までしぶとく伸び続けて3着以下の追撃を封じて2着を確保した。

前半で折り合い面に苦労した事もあってか、思い切ってハナを奪取して自分でペースを作る側に回った。結果的に直線での再加速戦に持ち込んでこれが功を奏したような内容。正直逃げる展開には?がついていたが、中盤で緩めてシッカリト自身の脚を貯めることが出来たような感じ。直線も勝ち馬の加速に屈した格好だが3着以下の馬は完封している訳だし時計も優秀。勝ち馬がこの条件でめっぽう強いだけにまぁ相手が悪かったとしか言いようが無いだろう。

ソダシ 3着

【出し切る形・終始好位の外目追走で・直線序盤で反応と加速の差出る・スピード面問われて良さが出る】

【好位追走・外】【4角馬なり】【直線序盤で突き放されるも】【直線しぶとく伸びる】【G前追撃振り切る・3着】


発馬五分から二の足が効いて好位の外目の位置。途中から主導権を握ったテイエムサウスダン(2着)の作るペースを2番手で折り合って、4角もほぼ馬なり状態のまま直線へ。直線序盤では反応と加速で若干見劣ってテイエムに突き放され、外から来た勝ち馬(カフェファラオ)にも交わされてしまう。しかし最後までしぶとく伸びを見せ続け、ゴール前も追撃してきた4着馬(ソリストサンダー)を振り切って3着を確保。

根本的なダート適性云々…という話はこの内容なら全く問題にしなかったと言える。ペースは平均寄りで落ち着いた中で再加速戦という展開にはなったが、スピード面を問われる形になっていて、芝のマイル戦をレコードで走れる馬にとっては向いていたと言えるだろう。また好位の外目で他馬に被されることも無かったのは幸いしていると思うし、終始スムーズな形で運べたのは良かったと思う。今後もダート路線を進むかどうかは定かではないが、スピード面を問われる馬場ならそれなりに期待できそうな感じ。

ソリストサンダー 4着

【出し切る形・直線の加速、スピードで見劣り・高速ダートではこれが限界?・完敗】

【好発】【中団待機・外】【4角馬なり】【直線伸びるも】【最後1Fしぶとく伸びるも】【完敗】


好発もあって中団前目の外という位置で流れに乗り、4角~直線は馬なりで迎えて直線入口で外目に出して追い出しを開始。直線序盤哉半ばでそれなりには伸びてはいるが、勝ち馬(カフェファラオ)には加速力の差が出てジリジリ突き放される様な格好。それでも最後までしぶとく伸びを見せたが、上位の馬との差を詰め切れずに4着まで。

好発を決めて比較的良い位置で運べたが、高速ダートで直線の再加速戦という中でスピードと加速の両面を問われて厳しくなったような印象。特に加速面ではソダシ相手にでも若干キレ負けしている感じがあって、この高速ダートの条件下で1分33秒台で決着する形ではこれが精一杯という所なのだろう。力の要るダートで再度見直しは出来ると思う。


タイムフライヤー 5着

【出し切る形・展開向かず・直線加速力で見劣る・完敗】

【中団待機】【4角馬なり】【4角~直線入口で外】【直線ジリ伸び】【最後1Fしぶとく伸びるも】【完敗】


発馬五分から中団中目の位置を追走。3~4角を中団馬群でジッと我慢して、4角から直線入口で外に出して直線に向く。直線序盤から半ばの加速でやや見劣って伸びはジリジリとした感じだが、最後までしぶとく伸び続ける感じ。最終的に上位の馬との差を僅かに詰めたが結局は5着まで。

まぁ中団馬群から良く差を詰めたなという見方は出来るのだが、直線の再加速戦で前が止まらない展開では差し切るには至らなかったという感じ。まぁ高速ダートでスピード面を問われるのはともかくとして、加速を問われる形になった分だけ嵌り切らなかった感じ。元々使える脚は短いタイプだし、展開的に向かなかった中で0.7秒差とはいえ15人気で5着まで来たのは立派と言えるだろう。


レッドルゼル 6着(1人気)

【展開向かず・直線の加速力で見劣り・直線持続性の脚見せるも・完敗】

【中団待機】【4角で動く】【直線ジリ伸び】【最後1Fしぶとく伸びるも】【完敗】


発馬五分から中団待機策。4角から勝ち馬(カフェファラオ)の直後を通って直線に向くも、直線序盤から半ばの加速力で見劣ってやや置かれ気味。それでも坂を上ってからしぶとく伸び続けたものの、最後の1Fで外から来た5着馬(タイムフライヤー)に交わされて6着まで。

馬の特性上どうしても加速よりも持続性の脚を生かしたいタイプであり、しかも流れる展開の中でその持続性の脚の強みが引き立つ馬。緩めの流れから直線で加速を問われる形になると加速で見劣ってしまうのも当然の結果だったのかもしれない。まぁ勝ち馬とは0.8秒もの差がつく完敗ではあるのだが、展開が違えばまた違った結果になったとは思う。

アルクトス 7着(3人気)

【出し切る形・4角から包まれ気味も・直線加速で見劣り・最後1F止まる・完敗】

【好発】【好位追走】【4角~直線序盤包まれ気味】【直線ジリ伸び】【最後1F脚色鈍る】【完敗】

まずまずのスタートから好位追走の形。道中は比較的スムーズだったが、4角から若干包まれ気味になって直線も少しだけ追い出しを待たされる格好になる。進路が開けてから追われるも伸びそのものはジリジリとした感じ。最後の1Fでは明確に脚色が鈍って7着敗退。

4角から包まれ気味で思うような加速態勢を得られなかったという面はるにせよ、実際に追われてからの伸びがジリジリでやはり直線での再加速に対応しきれなかったと思う。距離的な要素もあったとは思うが、元々が前半からスピードに乗せてそのまま押し切りたいタイプだけに、途中でペースが緩んだ時点で厳しくなったと思う。

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