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ファルコンS 2023 回顧


【レース展開】

H(ハイ)前半型 SP持続・失速型 重馬場 34.8-35.9

12.2-11.0-11.6-11.9-11.8-11.8-12.3

重馬場で平均寄りのハイペースという流れの中でのSP持続力勝負。最後は12.3秒と少し落とすラップ推移だが、重馬場の中で本質的なSP持続力とパワーの有無を問われた内容。

タマモブラックタイ 1着

【決め手】加速問われぬ展開、馬場向く・重馬場でスピード、パワーを見せ

好発から楽に好位を確保。道中は好位中目で流れに乗って3角過ぎでジワッと押し上げ態勢。4角から直線入口でも促して直線は最内に進路を取って伸びを見せる。直線では馬場の影響もありそこまで目立った脚色では無かったが、坂の上りでラチ沿いからジリっと伸びて先頭に。最後100mは後続を突き放しての押切態勢に入ったが、そこからゴール前にかけて2着馬(カルロヴェローチェ)に一気に差を詰められてきたが、何とかハナ差振りきってゴール。

好位で流れに乗って直線は持続力を見せる形での勝利。ここではハイペースの流れでの追走経験が生きたと思うし、時計を要する馬場で切れ味を問われなかったのも向いた印象。さらに距離面の心配もあったものの、結果的に1400mでも問題なく対応して来たのは評価できる。ただ残り100mから結構脚色が鈍りだしているので、やはり本質的には1200m向きの印象を受ける。まぁ馬場の影響が味方した形の内容である事には間違いなく、今後は良馬場でのスピード勝負になった場合にどう対応するかがカギになると思う。

カルロヴェローチェ 2着

【決め手】道中掛かり気味、直線進路噛み合わず・G前猛追もハナ差及ばず

出遅れ気味だが二の足が効いてスッと好位の内目を確保。ただ前半は行きたがる面を見せて少し折り合い面で苦労しつつの追走。道中は少し落ち着いたがそれでも鞍上の手は引っ張り気味のまま3~4角を内々を回して直線へ。直線序盤で前が壁になって外目に誘導し、半ばで追い出しを開始。最後の1F地点でも前が詰まり気味で追い出しを待つシーンも。それでも最後の1Fで進路を得てムチが飛ぶとグンと加速。ゴール前にかけて勝ち馬(タマモブラックタイ)を追撃し、ゴール前で際どく詰め寄ったがハナ差及ばずの2着惜敗。

道中少し掛かり気味になっていたし、直線で進路が上手く噛み合わなかった感のあるレース。見た目にも最後の1Fで伸びは目立っていたし、直線であと少しだけ噛み合っていれば…と思える内容。まぁ距離短縮となった1400mでも掛かる感じのところを見せており、やはり道中ある程度流れる展開向きの印象は受けた。今回は重馬場にも対応して来たし、前後半のバランスを問われた中での後半要素も見せた感じ。ちょっと乗り難しそうな感じのある馬だが、うまく折り合って前後半のバランスが取れるようなら今後も面白そうなタイプではある。

サウザンサニー 3着

【決め手】最後1Fバテ差しの形で3着・ダートで通用するパワーが効く?

少し出負け気味もある程度行き脚がついたが、その後挟まれる感じになって中団後方の位置取り。道中はそのまま中団後方で進めて4角で中目から動いて直線へ。直線序盤で外に持ち出して追われるが、伸びそのものはジリジリとしたもの。それでも最後の1Fで他馬が苦しくなったところを外から時ぶとく伸びきる形。最後の100mは内の先行馬を数頭纏めて交わしてバテ差しのような形で3着。

中団後方で控える形から直線はバテ差しで3着浮上。結果的にダートでも通用するパワーが重馬場の馬場にあったと思うし、道中控える事で後半要素を温存する形となるなど展開面で少し噛み合った要素はあると思う。重馬場とは言え初の芝のレースで一定の結果と内容を残したし、控える形で後半要素での良さが出ているので今後に繋がる内容と言える。芝の良馬場でスピード面が問われてどうか?という不安はあるが、後半勝負に徹して展開待ちの形ならある程度形になるかもしれない。まぁこの後が芝レースになるかダートになるかは分からないが、次戦で真価が問われると思う。

ミルトクレイモー 4着

【決め手】下げて中団の競馬も勝負所で外回る形・後半要素で見劣り

好発も控えて中団外目の位置取り。4角手前から外から押し上げて行って、4角~直線入口で大外に回して直線へ。直線も大外からジリジリながらも確実に伸びを見せ、最後の1Fもしぶとく伸びきる形。しかしゴール前数十メートルで大外から来た3着馬(サウザンサニー)には交わされたが、ゴール前で内で粘る5着馬(アームズレイン)を何とか捉えて4着を確保。

道中は控える形で中団外目追走で、直線も外からしぶとく伸びを見せたが最後は少し伸びきれずという感じの4着。勝負所から外々を回る形になっているし、持続力という面を含めた後半要素で少し見劣った感じ。まぁ1400mに対する距離適性の面もあるかもしれないし、馬場に対する適性の差も少しあった可能性はある。ただ3着馬(サウザンサニー)に後半要素で明確にも劣っている事からも、本質的にはある程度前後半のバランスを問われる形の方が向いているのかもしれない。

アームズレイン 5着

【決め手】比較的楽な追走で前半要素の高さ見せるも・最後1Fで脚色鈍る

好発からスッと前にいってハナを切るが、3角手前で内から競ってきたウメムスビ(14着)に行かせて2番手で控える形。4角で馬なりで前に並びかけに行って直線入口で先頭に立って直線へ。直線序盤で追われて伸びを見せ一瞬は後続を突き放しかけたが、坂を上り切ってからの最後の1Fでの伸び欠く形。最後1Fは内と外から1.2着馬にアッサリと変われたがしぶとく粘りを見せる。しかしゴール前で3.4着馬にも交わされて結局0.6秒差の5着まで。

重馬場である程度流れる展開。その中で序盤は主導権を握る形であり、最後の1Fで脚色が鈍るのも仕方ない形だろう。まぁパワーを備えているのか重馬場を苦にしない内容だったし、平均寄りのハイペースという名が出はあったがその中で比較的楽に先行するなど前半要素の高さは証明した感じ。この感じだと芝をそこまで苦にする事は無いと思うが、それでも前半で33秒台とか芝でスピード面を全面的に問われた場合にどうなるか?というのはある。今回は追走ぶりに全く無理が無い感じだったので流れる展開でも対応してくると思うが、後半にお釣りを残せるかどうかがカギになりそう。

テラステラ 6着

【決め手】中団内目追走・3~4角内通す・直線伸びきれず

バグラダス 7着(3人気)

【決め手】勝負所で若干置かれ気味・最後1F伸びきれず、道中で消耗?

発馬五分から中団中目追走。道中は中団で流れに乗っていたが3~4角で少し置かれ気味で手綱が動き始める。直線入口で外目に持ち出して直線半ばでそれなりの脚色で伸びを見せたが、最後の1Fでのひと押しが効かずという感じで0.9秒差の7着敗退。

思った以上に最後は伸びきれなかったなという印象。馬場が影響しているのか流れが影響しているのか勝負所で手応えに余裕が無かったし、ちょっと道中の消耗度合いが大きかったような感じ。何故消耗したのか?というのをどう判断するかが難しくて…。

スプレモフレイバー 8着

【決め手】控えて後方外目・4角~直線入口で大外・最後1F脚止まる

スーパーアグリ 9着

【決め手】出負け、中団後方待機・3~4角内通す・直線伸びきれず

サトノグレイト 10着

【決め手】好発、中団外目追走・4角~直線入口で外・直線半ばで脚色鈍る

ペースセッティング 11着

【決め手】掛かって好位外目追走・4角で動く・直線半ばで失速

メリオルヴィータ 12着

【決め手】出負け、最後方待機・ 4角~直線で大外・直線伸びきれず

ハチメンロッピ 13着

【決め手】出負け、後方待機・3~4角内通す・最後1F脚止まる、ヤメ

ウメムスビ 14着

【決め手】好位追走→主導権握る・4角一杯・直線半ばで失速

【見直しの余地アリ】

カルロヴェローチェ 2着
(直線進路が微妙に噛み合わず。結果ハナ差2着なので真面なら…)


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