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ホープフルS 2021 回顧

【レース展開】

M(ミドル)平均型 持続力・瞬発型 60.1-60.5
12.6-11.3-12.0-12.2-12.0-12.0-12.2-12.2-11.7-12.4

平均的な流れからの持続力勝負の展開。道中は淡々と12秒台のラップを刻んで、4角から直線半ばでの加速を問われた形。


キラーアビリティ 1着

【出し切る形・終始スムーズな競馬・直線の反応、加速力見せる・持続力勝負で違い見せる・完勝】

【好位追走】【3角馬なり】【3~4角外から動く】【直線半ばで先頭】【最後1F後続突き放す】【完勝】

発馬五分から好位追走の形。3角からジワッと外目から前との差を詰めていき、4角から直線入口で前の2頭に取り付く形。直線序盤でスッと反応して加速して直線半ばで前とろらえて先頭。残り1Fで完全に抜け出して後続を突き放しにかかると、そのまま押し切ってゴール。2着には1馬身半の差をつける完勝だった。

個人的には後半の加速勝負向きの印象があったのだが、ここでは流れる展開での持続力勝負の中で反応の良さと加速力を見せつける形で勝利。早々に好位で運んで終始スムーズな競馬ではあったが勝負所での動きに余裕はあったし、4角から直線半ばまでの加速力で完全に他馬との明確な違いを見せて来たと思う。自身が2戦目となった未勝利戦でも平均ペースの中で加速力にモノを言わせての勝利であり、現状この流れる展開での後半勝負というがこの馬の一番ベストの形なのだろう。

ジャスティンパレス 2着

【出し切る形・持続力勝負に対応・勝ち馬には見劣り・完敗】

【出負け】【3角で動く】【直線しぶとく伸びる】【最後1F追撃も】【完敗】

出負け気味もある程度リカバーが効いて好位集団の後ろを追走。3角過ぎ押して進出を開始し、4角で馬場の中ほどから一気に仕掛けて直線入口へ。直線もそれなりの加速を見せて、先に抜け出した勝ち馬(キラーアビリティ)を追いかける形も中々差が詰まらない。最後の1Fで内の先行馬が苦しくなったところを交わして2番手に浮上するが、勝ち馬との差は詰め切れず結局1馬身半差の2着まで。

勝ち馬(キラーアビリティ)に対しては3~4角での手応えと反応の差が出た感じ。3角で馬なりの勝ち馬に対してこちらは結構押して上がって行ったし、直線に入ってからもフラフラしていて現時点では勝ち馬との完成度と能力には少し差があるような感じ。ただ平均的に流れる展開で後半にそれなりの脚を使えたし、後半要素で他馬との多少の違いも見せたのも事実。今回の内容からもまだまだ甘さを感じるものの、現状としてはまずまず評価されていいものは見せたと思う。

ラーグルフ 3着

【出し切る形・4角で包まれ気味響く・内外の馬場差・持続力勝負で良さ出る・最後は決め手の差】

【好位追走・内】【3~4角馬なり】【3~4角内通す】【4角で前が壁】【直線半ばで伸びる】【最後1Fしぶとく伸びるも】

発馬五分から二の足が良くてスッと好位の内目の位置。3角で最内から手応え良く馬なりで進出して行くが、4角で先行した2頭が前で壁になる格好になって追い出しを待たされる格好に。直線入口で中目に持ちだして追い出しの態勢に入るが、その時点ですでに勝ち馬(キラーアビリティ)が抜け出しにかかっている状態。それでも直線序盤から半ばにかけてそれなりの加速力を見せて勝ち馬に追いすがったが、最後の100mでは完全に勝ち馬に突き放され、今度は外から来た2着馬にも交わされてしまって3着まで。

終始内々をスムーズに立ち回る形で、勝負所も最内から馬なりで進出するなどかなり理想的な形。しかし4角で前が壁になって追い出しのタイミングが噛み合わず、上位2頭と比較してもは直線は踏み遅れるという格好になったと思う。4角から直線入口での立ち回りがある程度噛み合っていればもう少し上位とは僅差の争いになっていたかもしれない。ただ結果的に内々で貯める格好になっているが直線は最後の脚色的には見劣ったし、そこまで加速型の印象ではないと思う。結果的に0.4秒差の3着で数字上の見た目では勝ち馬には完敗なわけだが、4角の進路取りが明暗を分けた形での結果。まぁ進路が内外と別れた時点で評価は難しくさせているのだが、持続力を問われた中での加速力という点では差を感じるが、この展開で純粋な持続力勝負ならまだ僅かな望みはあるかもしれない。

フィデル 4着

【出し切る形・勝負所で置かれ気味?・終始内々を立ち回る形で・コース取りで恩恵?・持続性の脚は見せる・完敗】

【後方待機】【3角で動く】【3角置かれ気味】【3~4角内通す】【直線序盤で外が壁】【最後1F内からしぶとく伸びる】【G前接戦制す・4着】【完敗】

発馬五分だが序盤で内の馬と数度にわたり接触、その都度外に弾き飛ばされる様な格好になるも最終的に後方で脚を貯める形でレースを進める。3角過ぎで内目から押し上げ態勢に入るが若干置かれ気味。それでものままジリジリと押し上げつつ4角から直線入口へ。直線は外へ持ち出そうとするが外か壁になって断念。内に進路を切り替えて残り1Fでしぶとく脚を使って伸びを見せ、ゴール前では上位の馬には離された格好ではあるが大戦線の4着争いに勝利。

序盤でコマンドライン(12着)と数度にわたって接触する一件もあったが、そこまで致命的な不利があった訳でもない。全体的に見ても内容的にはそこまで印象が良くなく、3角で置かれ気味になってしまったし最後も先行馬が苦しくなったところを内から差し込んでの4着。勝負所の手応えの問題よりも、終始内々を回って差し込んだ形だから結構恵まれた感じの内容になっていると思う。この展開で上位の馬とは明確に差がついた内容になっているし、流れる展開の持続力勝負を得意としている風にも見受けられない。勝負所の反応と加速でも見劣った感じもあるし、現状のままでは中距離路線ではやや苦しそうな雰囲気。馬の成長力次第というのもあるだろうが、長い距離の方がこの馬の競馬はしやすいのかもしれない。

ボーンディスウェイ 5着

【出し切る形・展開向く・直線序盤~半ばで加速見せる・最後1Fが課題・完敗】

【好発】【好位追走】【3角馬なり】【4角で動く】【直線序盤で先頭】【直線半ばで伸びる】【最後1F脚色鈍る】【G前後続に差されるも】

好発からスッと前につけて一時はハナを伺う勢いだったが、内のグランドラインに譲って2番手を追走。道中は2番手でスムーズに追走して3角からジワッと逃げ馬との差を詰めにいって、4角で本格的に動いて前のに馬体を並べて直線に進入。直線序盤で先頭に立ってしぶとく伸びたが、残り1Fで後続に次々と交わされて後退。しかしゴール前までしぶとく粘り続けて最後は大戦線の4着争いに敗れはしたが、6着以下を何とか封じ込めて5着を確保。

最後の1Fで一気に後続に交わされたものの、まずまず流れる展開2番手追走の形だからよく頑張った部類には入ると思うし、この馬の得意の展開とは言えキチンと力を出し切る形になったと思う。スムーズさがあったとは言え3角からは比較的楽な手応えで上がって行ったし、4角から直線半ばまでの加速区間でそれなりの反応と伸びを見せてい入るのも収穫の一つ。ただ現状ではどうしても最後の1Fが課題になりそうなタイプだが、今後も要所の加速で上手く後続を突き放す形が取れれば面白そうな感じはある。

コマンドライン 12着(1人気)

【出し切る形?・勝負所で手応えなく・流れる展開で消耗?・序盤の接触響く?】

【出負け】【中団待機・後】【序盤で他馬と接触】【4角で外から動く】【直線ジリ伸び】【最後1F諦め】

出負けして中団からの競馬だが序盤で外の馬との数度にわたる接触事項が発生。しかし最終的に中団内目の位置取りでレースを進める。3角で内目からジワッと動き出して行って、3~4角からは外々に出して押し上げの態勢。4角も外から進出を図っていくが手応えがイマイチ。直線も序盤から伸び脚は無く、半ばで前が壁、外にも壁という状況が出来て鞍上も諦める感じで最終的に12着敗退。

結果的に勝負所の手応えも悪くて外々を回ろうとして捲り切れず、中目に進路を変えても伸びきれずで、直線半ばでは包まれる格好になって諦めモード。直線も脚色さえあれば抜け出せる態勢とも見れて、単純に後半にはもう余力を無くしていたと見ていいだろう。ただ序盤でフィデル(4着)と接触して…という一件が多少響いていると可能性が少しだけあるのだが、それでもそこまで致命的なものでは無いように見えた。接触した相手(フィデル)の視点からすれば数度にわたって外に弾き飛ばされている訳で、それがあって相手は4着でこちらは12着。これをどの程度言い訳として見るか…というのが評価の分かれ目かもしれない。

サトノヘリオス 13着(3人気) 

【得意の展開も・後半要素で見劣り?・体調面で不安(反動)?】

【中団待機】【3角で動く】【4角~直線入口で大外】【直線ジリ伸び】【最後1F失速】

発馬五分で中団からの競馬。3角過ぎから外から仕掛けて行って4角からは大外から捲り気味に一気に進出して直線へ。直線は大外に出して追われたが伸びはイマイチ。最後の1Fは明らかに脚色が鈍ってズルズルと後退。最終的には勝ち馬から1.2秒差の13着敗退。

道中そこまで無理をした感じは無かったが、3角からの一気に仕掛けに行ったのが響いたのか、直線の最後はもう余力が無いというような感じ。この展開を苦にするタイプには見えなかったし、ちょっと最後の失速ぶりを含めて意外な負け方だったように思える。ここ2走は時計面で現場て頑張っていた感じはあるし、反動と言うか多少なりとも疲れが貯まっていたなの体調面の問題もあるのかな…と推察する。内容だけ見ると後半勝負で見劣った感じになるのだが、本来こういう負け方をする馬では無いと思えるので、立て直して次走で改めて見直してみたい馬。


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