天皇賞秋 出走馬個別メモ ジャックドール


ジャックドール

【競走馬特性面】

MH1 【SP持続力・後半型】【前後半型】【万能型】【直線加速型】
【専用メモ】
直線再加速型 先行力高い 高速馬場向き
【所感メモ】前半で無理をしない形が理想
【最終更新日】2023.4.3

【前走結果・レース展開】 

札幌記念・6着(1.7秒差)
M(ミドル)平均型 持続型 60.4-61.1
 
平均ペースでのSP持続力勝負の展開。3角手前で少し緩んでから再度ペースが上がる形だがそれでも12.0秒とそこまで加速は問われていない。ただこの日は全体的に時計がかなり掛かっている印象で、どちらかと言うとかなり持続力勝負寄りの形になると思う

【前走予想コメント】

【休み明け初戦】歓喜を今一度・秋に向けて好レースを
【調教】推進力ある走り
【事前予想】距離が2000mに戻るのは好都合。鞍上も引き続き武豊騎手だし、信頼度は比較的高め。ただ秋に向けての一戦でもあり、何かを試す競馬になる可能性も考慮に入れたい

【前走決め手】

好位追走も直線で余力なし・力の要る馬場、持続力勝負で脆さ?

【前走個別レース回顧】

好発から序盤で外の馬を牽制気味に外に張りつつ控えて好位外目の位置。1~2角でさらに下げる形になって中団前目の外を追走から、3角で外から動いて押し上げて行くも、この3~4角の区間で思ったほど位置を上げられずに直線へ。直線は外目から追われるも伸び脚に目立ったものが無く、最後の1F区間では上位馬に突き放される形になる。自身もジリ脚ながらも何とか粘っていたが、ゴール前ではもう余力が無い感じでジリっと後退すると最終的に6着でゴール。

力の要る馬場で持続力勝負寄りになったのはこの馬向きでは無かったと思うが、序3~4角の区間で他馬と違いを作れなかったのが響いていると思う。まぁ元々コーナー加速型でもないので、その区間で無理して押し上げ態勢に入ったが故に…と言う感じはあるのだが、最後の余力の無さから考えるとコーナーの加速云々の問題では無いように思える。なまじ昨年の札幌記念で結果を出しているから大丈夫だと思っていたが、根本的な持続力勝負でそこまで良さが出るタイプではないのだろう。やはり高速馬場で前後半のバランスが問われた中での後半SP持続力型だという事を証明する形になったと思う。

【前走関係者コメント】

(武豊騎手)「残念だったね。3角で前3頭の動きがよく見えなかった。反応はよくなかったし、今日は力が出せなかったね」                             (藤岡健一調教師)「3~4角で動ければ話も違ったんだろうけれど。切り替えて秋へ」

【2走前結果・レース展開】

安田記念・5着(0.3秒差)
M(ミドル)平均型 SP持続・瞬発型 46.0-45.4

ややスロー寄りの平均ペースからのSP持続力勝負。4角から直線半ばで11秒台前半の加速を問われる形で、直線で高いレベルの加速を引き出せるかどうかが勝負を決めた感じ

【2走前予想コメント】

マイルで新味・前走以上の状態
【調教】馬体は上々
★マイル初距離、対応カギ 高い次元のSP持続力勝負で 前半の流れカギ

【2走前決め手】

好位追走も最後1Fで脚色鈍る・後半要素で見劣りも

【2走前個別レース回顧】

発馬五分からある程度押して行って2番手追走の形。道中は2番手で少し控えるような形から4角でジワッと動き出して、直線入口で先頭に並びかけるようにして進出。直線序盤を持ったままの手応えで迎えて、坂の上りで満を持して追い出しを開始。坂を上り切って追いすがるソダシ以下を突き放して最後1Fでそのまま押し切り態勢に入る。しかし残り100mで少し甘くなったところを1.2着馬に交わされ、さらにゴール前でも外から来た3.4着馬に揃って交わされて5着まで。

2番手追走から直線の追い出しのタイミングなども噛み合ったと思うが、最後は自身の脚も甘くなったし、ゴール前では後方待機の差し馬に揃ってやられた感じ。結局直線は加速が生きる形になっていて、今回は2番手追走で逃げ馬(ウインカーネリアン)の作るペースに甘んじたのだから仕方のない内容だろう。まぁマイルは初経験だった中で46.0-45.4という流れで0.3秒差という結果もそこまで悪くは無いかもしれない。本質的にはやはり中距離タイプだろうし、今回はマイルでも一定の結果と内容を示した事で地力の高さを見せたと思う。

【2走前関係者コメント】

(武豊騎手)「具合はすごくよかったです。ゲート内で気持ちが入ってしまってスタートがよくなくて、かぶされるのが嫌だったので、そこで押していったぶん、ちょっと力んでしまいましたね。あと100まで頑張っていたが、今日はマイルのスペシャリストに負けてしまった。でも、無謀な挑戦ではなかったし、またマイルで乗りたいですね」

(藤岡健一調教師)「一瞬やったと思いました。初の1600mのGIでこの競馬なので、決してマイルが駄目ではないと思います。最後は馬場状態もありましたが、切れ負けしました。この馬も止まってはいませんが、上位4頭は切れが凄かったですね。ただ、選択肢は広がりました。この後は休ませて、秋は天皇賞へ向かいたいと考えています。それまでをどうするかですね」

【3走前結果・レース展開】

大阪杯・1着(-0.0秒差)
M(ミドル)平均型 後半SP持続型 58.9-58.5

平均ペースの後半SP持続力勝負の展開。向こう正面中ほどでグンとペースが引き上げられていて、かなり高い次元のSP持続力になった。最後1Fは12.5秒とかなり落としていて最後は持続力を問われた形になる

【3走前予想コメント】

【休み明け初戦】ここ先制可能・自分のペースで
【調教】馬体の張り上々
【直前・変わり身診断】A・黄金色に輝く馬体は威圧感タップリ、気分よく周回して気配アップ
★休み明け初戦 後半SP持続力勝負なら 高速馬場で一気に浮上 

【3走前決め手】

高い次元のSP持続力を見せて押し切り・後続に脚を削ぐペース配分効く
【3走前個別レース回顧】
好発からジワッと前を伺う感じで他馬も大して行く構えも見せないのを見てスンナリとハナを取り切る形。向こう正面中ほどで11秒台半ばまでペースを引き上げ、そのままのペースを維持しつつ4角過ぎでジワッと仕掛けて直線へ。直線は序盤で加速を引き出して後続を突き放しにかかる。しかし流石に最後の1Fで脚色が鈍る感じになるが、しぶとく粘り込む形。ゴール前では後続の追撃を受けたがこれを何とかハナ差封じての勝利。

主導権を握って自分のペースに持ち込む形。向こう正面で早めにペースを引き上げるという今までにない形のレースを作り出した。かなりのロングスパート戦に持ち込んだ形になっていて、なおかつその展開で最後まで押し切ったのだから凄い。想像以上の高速馬場となっていてスピード面が生きたというのはあるだろうが、コーナーのキツイ阪神の3~4角でスピードを維持し続けて…という点で他馬の脚を削ぐ形にに成功した感じ。動き出しが早い形だったので流石に最後は脚が鈍ったが、何とか粘りを見せて後続の追撃を封じたのは素直に認めなくてはならないだろう。最後はハナ差で辛勝のようにも見えるが、持ち味のスピード面と持続力の高さを生かし切った内容の勝利で、この形を作った鞍上の手腕を大いに認めたいところ。

【3走前関係者コメント】

(武豊騎手)「本当にうれしいです。スタート切れればまず第1プランとしては逃げの手を打ちたいと思っていました。いいスタートを切ってくれて、そこで良しという気持ちになりました。無理やり行かなくてもある程度スピードのある馬なので。先手が取れればきょうの馬場状態から(前半1000メートル通過)59秒くらいで入れればと、だいたいそれぐらいかなと。馬の状態がいいこともあって元気が良すぎたので、なんとか我慢してくれと。落ち着いて走ってくれました。レース前から風が強くなっていて直線は向かい風でしんどかったと思うんですけど各馬同じ条件で、なんとかゴールした瞬間は残れたかなと。力のある馬で香港(前走の香港C7着)から乗せてもらうことになって、結果を出せなかったので、もう乗れないのかなと思っていたところでまた乗せていただくことになったので、それが大きかった。G1最年長勝利? この記録をもっと伸ばしていけるように頑張ります。本当に多くの方に応援してもらって、期待してくれていたので、本当にきょうは期待に応えられてうれしいです」

(藤岡健一調教師)「やっと勝てたなと。チャンスはたくさんあったんですけどね。4角もいい感じで回ってきて、これは勝てるなと思ったけど、最後はヒヤヒヤしました。早めに帰厩しましたが、なかなか調子が上がらず苦労しました。結構イレ込むタイプですが、色々と工夫して、きょうは非常に落ち着きがありました。これならスタートもうまく出るなと思っていました。ペースは速いなと思って見ていましたが、時計勝負になっても十分やれる馬なので。さすが武豊だなと。レース前は『スタートだけ気を付けて』と話していました。秋は天皇賞が大目標。そこにどう向かって行くか。宝塚記念も選択肢のひとつです」

【天皇賞秋に向けてのポイント】

G1では後半の加速勝負になると明確に分が悪いタイプだから、高い先行力と高速馬場適性を味方にして、何とか前半からある程度流れる展開で勝負したい馬。ただ序盤の入り方に少し注文がつくので、この辺りのバランスが非常に重要になる。そういう意味でもここに来て鞍上が元に戻るという所が最大のカギになる可能性はある。

【注意事項】
前走予想コメントは専門誌のものですが、事前予想、★欄のコメント、競走馬の前走決め手、前走個別レース回顧は私個人の見解のものです。また前走決め手、前走個別回顧、前走関係者コメントは過去にレース回顧で掲載されたものです。

また前走が海外競馬、地方競馬、重賞以外のレースに出走していた場合、前走決め手、前走個別回顧、前走関係者コメントの掲載はありません。また一部の重賞競走ではレース回顧をしていないケースもあり、その場合も決め手、回顧、関係者コメントは掲載しておりません。

☆競走馬特性面についての注意事項


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?