見出し画像

クイーンS 2022 回顧

 

【レース展開】

S(スロー)後半型 後半SP持続型 49.4-46.6
緩めの流れから後半SP持続力勝負の展開。向こう正面中ほどから3角手前でペースが上がってそのままスピードを持続し続ける形で、純粋に持続力を問われる流れ。



テルツェット 1着

【決め手】終始内々立ち回る・最後1Fの伸びで他馬と違い見せる

【中団待機・内】【3~4角内通す】【4角で動く】【直線入口~序盤包まれる】【最後1F最内から伸びる】【G前接戦制す】


発馬五分も控えて中団前目の位置だったが1角の進入で前が詰まって少し立ち上がる場面あり。その後は中団内目で淡々と進め3~4角を内々を回すも、他馬が3角過ぎから動いて行くのを尻目に自身は仕掛けを若干遅らせる感じ。4角でようやく動き出して行くも4角から直線入口で包まれ気味になってさらに追い出しを待たされる格好。直線序盤でも前が開かずに我慢を強いられ、最後の1Fでようやくラチ沿いの狭い所を抉じ開けるように進出して伸びを見せ、ゴール前で粘る3着(ローザノワール)と2着馬(サトノセシル)を競り落としてゴール。

内枠で終始内々を立ち回る格好だが、4角から直線序盤のコース取り(進路取りの確保)で上手く噛み合わなかった感じ。最後は最内を抉じ開けて伸びを見せて辛うじての差し切り勝ち。最後は外をスムーズに回った2着馬(サトノセシル)との際どい争いだったが、内々を回ってスピードに乗せ切れなかった分と進路取りに恵まれない中だった事を考えるとよく頑張って差し切った方の部類に入ると思う。まぁ苦しい形のレースと内容になったともうのだが、この馬の持つ総合力が最終的に効いたと思うし、何よりも相手関係を考えればここでは妥当な勝利と言えるだろう。

サトノセシル 2着

【決め手】勝負所から外回す形・後半の持続力の高さ生かし切る

【中団待機】【3角外から動く】【3~4角で外】【直線入口で外】【直線ジリ伸び】【最後1Fしぶとく伸びる】【G前接戦も・2着】


発馬五分から中団待機策。3角手前からジワッと動き出して3~4角を外を回って進出。直線序盤で若干モタついたものの直線はジリっと伸びを見せ、最後の1Fで他馬が苦しくなったところをしぶとく伸びきる格好。ゴール前では勝ち馬と際どい争いとなったがハナ差及ばずに2着まで。

中団から勝負所で外々回って進出して行く格好から直線も最後までしぶとく脚を使っており、かなり長く脚を使っているのは事実。勝負所から外を回る形で持続力の高さが生きたし、コーナーである程度脚を使って位置取りを上げている事からもコーナーで一定の加速も引き出した印象。まぁ牝馬限定戦だったし得意の洋芝とある程度条件が揃っており、その中で自身の持ち味を最大限に出し切ったと思う。ただこの形で勝ち切れずという結果は結構痛いかもしれない。

ローザノワール 3着

【決め手】主導権握って自分の形に持ち込む・後半の一定の持続力は見せる

【押して主導権握る】【4角で動く】【直線しぶとく伸びる】【最後1F脚色鈍る】【G前接戦も・3着】


発馬五分から押して押して出ムチまで入れてハナを取り切る形。ただ序盤のペースはそこまで上がらずスローペースを演出。向こう正面中ほどからジワッとペースを引き上げ後半のSP持続力勝負の形に持ち込んだが、最後の1Fで少し甘くなったところを1.2着馬に揃って交わされて3着まで。

自分の形に持ち込んだがやはり最後の1Fが課題というか、最後の100mほどで少し甘くなったところを後続に捉えられてしまった感じ。まぁ後半のSP持続力勝負で向こう正面中ほどからペースを引き上げるなど、結構積極的な競馬をした中での結果なので致し方ないと思う。直線序盤で僅かながら加速を効かせて後続を引き離した場面もあったし、自身の力はフルに出し切った形。前走ヴィクトリアマイルでの善戦がフロックではない所を示した意味も大きいと思う。

ルビーカサブランカ 4着

【決め手】勝負所で外々回る・コース取りの差大きく・得意の展開も

【中団待機・外】【3角外から動く】【3~4角で外】【直線入口で大外】【直線しぶとく伸びる】【惜敗】


発馬五分からある程度押して位置を取りに行って中団外目からの競馬。3角で外目から押し上げを開始して3~4角を外々と回して直線入口で大外。直線は外からある程度の脚色で伸びを見せたが、伸びきれずという感じで0.1秒差の4着敗退。

序盤である程度の中団の位置を取れたまでは良かったが、勝負所から外々を回る形で進出。その中でコーナーの加速で少し見劣って位置取りを上げられないままで直線入口も大外という形では厳しかったと思う。それでも後半の持続力という面では一定以上の物を見せていて、最後もバテずに伸びを見せて上位に追いすがった。展開的に緩めの流れの後半SP持続力勝負という自身の得意の形だったし、この形で0.1秒差なのだからもう少し噛みあう要素があれば上位に来れたかもしれない。

ホウオウピースフル 5着

【決め手】好位追走流れ乗る・最後1F伸び負け・展開不向きで0.2秒差なら

【好発】【好位追走】【3~4角内通す】【4角で動く】【直線内から伸びる】【最後1F脚色鈍る】【完敗】

好発から好位で流れに乗って直線もそれなりにしぶとさを見せたものの、最後の100mほどで甘くなったところを後続に一気に交わされて5着まで。ソツなく立ち回って一定の内容を示したと思うが、最後の1Fでは自身が甘くなったというか他馬と比較して伸び負けという感じは強い。自身としてはもう少し流れる形で良さが出ているタイプで、スローのSP持続力勝負という展開の中で後半要素で他馬に対して見劣った内容だと思う。その得意としていない中で0.2秒差の5着は決して悪い内容ではないだろう。

ラヴユーライヴ 6着

【決め手】出負け気味後方待機・最後1Fバテ差し・緩い流れ差し届かず?

フェアリーポルカ 7着

【決め手】出負け気味中団待機策・勝負所置かれ気味・直線最内狙うも伸び負け

フィオリキアリ 8着

【決め手】4角~直線包まれ気味・直線進路得たのは残り100mで脚余す

ファーストフォリオ 9着

【決め手】道中掛かり気味・4角~直線入口で進路取りに苦労・展開不向き?

ウォーターナビレラ 10着(1人気)

【決め手】好位で流れ乗るスムーズな競馬も・展開不向き?・距離的問題?

【好発】【好位追走】【4角で動く】【直線ジリ伸び】【最後1F脚色鈍る】【G前失速】【完敗】

好位追走で上手く流れに乗っていた様に見えたが最後の1Fで見事に止まったという感じの内容。後半のスピード持続力勝負の展開で結構長く脚を使う形になっていてそれで甘くなった可能性は高いし、根本的な距離適性の問題もあったと思う。展開的な適性面と距離適性というダブルの要素が敗因と思われ、これにより秋華賞のセンはかなり薄くなったと思う。

ゴルトベルク 11着

【決め手】勝負所置かれ気味・直線ジリ伸び・外から正攻法で完敗

メイショウミモザ 12着

【決め手】好発から好位追走・勝負所手応え絶好も・直線余力ナシ失速

マジックキャッスル 13着

【決め手】控えて後方待機策・後方侭・やる気なし

スライリー 14着

【決め手】出負けから離れた最後方追走・後方侭

【次戦注目】

ホウオウピースフル 5着

【見直しの余地アリ】

フィオリキアリ 8着

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?