北九州記念　2021　回顧

【レース展開】

Ｈ（ハイ）前半型　SP持続・失速型

ヨカヨカ　1着

【出し切る形・外枠からスムーズな競馬・馬場向く・古馬相手に結果残す】
【好位追走・外】【3角で外から動く】【4角～直線入口で大外】【直線外から伸びる】【Ｇ前逃げ馬捉える】

まずまずの発馬から比較的スンナリと好位の外目を確保。道中は内の馬の動向を見つつやや控え気味にコントロールするような感じで追走し、3角過ぎから外を回ってジワッと進出の構えを見せる。4角で一気に動いて行って直線入口では大振って追い出しを開始。直線外から力強く伸びるという感じで前との差を詰め、ゴール前十数メートルで逃げ粘りを図るモズスーパーフレアを捉えて差し切り勝ち。

終始外枠からスムーズな競馬。馬場も外有利となっていたし直前の雨の影響で馬場が結構渋りだし、時計が若干掛かるようになったのはこの馬には好影響を与えていると思う。それに加えて51キロの斤量と結構嵌る要素が多かったのは間違いないが、現実的な馬場で古馬相手にこういう内容を見せることが出来た事は大きい。前走（CBC賞）はあまりにも高速馬場過ぎた感じはあったと思うので。

ファストフォース　2着

【出し切る形・好位からスムーズな競馬・勝ち馬とは斤量4キロ差で】
【押して好位追走・外】【3角馬なり】【4角外から動く】【直線外から伸びる】【Ｇ前捉えきれず・2着】

発馬五分から押して押して好位を確保。3角までに少し外目に出して好位の外を追走の形から、3角過ぎからジワッと馬なりで進出。4角で外から勝ち馬のヨカヨカが一気に来たのでこれに呼応する形でこちらも動き出して抵抗。直線も外目に出して追われるが、直線序盤で勝ち馬に一歩先んじられて前に出られてしまう形。その後も直線伸びてはいるのだが、勝ち馬を捉えることは出来なかったが、ゴール前で逃げ粘る3着馬を捉えて2着に浮上。

この馬としては出し切る形の競馬になったと思うが、対勝ち馬の観点で見ると斤量面で4キロの差があった所が大きかったように思える。直前の雨に関しても前走のCBC賞の内容からすると、勝ち馬の方に分があったようにも見える。ただこれでCBC賞に続いてスプリント重賞で2戦続けて結果を残すことに成功。今回は斤量が3キロ増えた中での結果でもあり、今後に向けて意味のある内容と結果になったと思う。

モズスーパーフレア　3着

【出し切る形・比較的楽に主導権握る・展開向かず・最後は斤量差？】
【主導権握る】【3～4角内通す】【3角馬なり】【直線伸びる】【最後１Ｆ脚色鈍る】【Ｇ前後続に差される・3着】

まずまずの発馬から二の足を効かせて比較的スンナリと主導権を握る形。序盤からスピードに乗って3角までに後続にある程度のリードを取るような感じ。そのままスピードに乗せて3～4角を内を回り、直線に入った時も後続には2馬身程度のリードを保っていた。直線も粘り込みを図るが残り100ｍ付近で脚色が鈍った所を一気に詰め寄られ、ゴール前数十メートルで外から来た馬に差されたが何とか3着は確保してみせた。

スンナリと主導権を握れたし、道中絡んでくる馬もいなかった。ただ前半の33.2秒という数字はこの馬としては緩めに思えたが、直線の雨で馬場が悪化していた事を考えると若干速かったのかな…とも思える。Ｇ前で脚が鈍るのは毎度の事なので特筆すべき事ではないが、やはり展開面もあるし馬場も外の方が良く、そういう面を含めて上位2頭の方に分があったと見るべきだろうか。この馬の形を貫いて出し切る内容であることには間違いなく、56.5キロを背負って0.2秒の3着ならそこまで悪い結果ではないだろう。

シゲルピンクルビー　4着

【出し切る形・勝負所からのコース取りの差・古馬相手に食い下がる】
【中団待機】【3角で動く】【4角～直線入口で外】【直線しぶとく伸びる】【Ｇ前接戦も・4着】

若干出負け気味にも見えたが二の足が効いて中団中目の位置を追走。3角過ぎから他馬が外を回して進出していくのに対して、この馬は馬場の中ほどから進出。4角から直線入口でやや外に持ち出し、コーナーワークの差である程度位置取りを上げてきたが、直線では馬場の悪い中目を通った影響か外から来た上位2頭とは脚色の差が僅かに出てしまう感じ。それでも上位2頭に続いて最後までしぶとく伸び続け、最後はゴール前で3着争いに加わったが結果は届かず4着に終わる。

どうしても勝負所から通した位置が馬場の悪い所で、その中で1.2着馬に食い下がる形で最後まで伸びきって…という内容は評価されていい。道中の追走も苦労していたような面は見せていないし、前回は出し切れない形だったが、ある程度出し切る形で結果を残したのは大きいと思う。ちょっと嵌り切らない面があった中で0.2秒差の4着はそこまで悪くない結果だと思う。ただ時計面を問われていない中での結果なので、純粋なスピード戦となるとまた違った内容になる可能性はある。

レッドアンシェル　5着

【出し切る形・直線脚色の違い見せられず・58キロ影響？】
【中団待機】【3角馬なり】【3角外から動く】【4角～直線入口で大外】【直線ジリ伸び】【Ｇ前接戦も・5着】

まずまずの発馬から無理せず中団中目で追走。3角過ぎから馬なりで外からジワッと進出していき、4角から直線で1.2着馬の直後を通って直線入口で外に振って追い出しを開始。直線は1.2着馬と同じような脚色で伸びてきたが、その上位2頭とは差が詰まらない状況。結局最後まで止まらず伸び切ってはいるのだが、その他の馬に対しても明確な違いを引き出せず。最後は戦線の5着争いを制して何とか掲示板を確保。

コース取り的にはほぼ完璧で勝ち馬の直後を通って…という形までは良かったが、直線はその2頭を差し切るだけの脚色は無かった感じ。ただトップハンデの58キロを背負って外々を回して0.3秒差…という内容なのでそこまで悪くない結果だろう。ここを叩いて次走…が最大の狙い目のなのかもしれない。

ジャンダルム　7着（1人気）

【出負け致命的・位置取り・コースロス響く・直線鋭く伸びるも】
【出負け】【中団待機・後】【3～4角で大外】【直線大外から鋭く伸びるも】【Ｇ前接戦加わるも・7着】

出負けして行き脚も大してつかずで中団後方の位置取り。3～4角もなるべく我慢するような形で、4角から直線入口で大外に持っていって追い出しを開始。この時点でもかなり後方の位置だったが、直線で大外から物凄い脚で突っ込んでくる。しかしすでに大勢は決した後で際どく5着争いに参加するところで終わる。

まぁ出負けは痛恨であり、しかも後方から外々を回す形では…というところか。道中でなるべく脚を貯めて直線勝負に徹する形に切り替えて来たとは思うが、この小倉競馬場では差し切るには直線は短すぎた印象。