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根岸S 2022 回顧


【レース展開】 

H(ハイ)前半型 SP持続・失速型 34.4-36.9 
12.2-11.0-11.2-11.8-12.0-12.2-12.7 

前半からかなり流れる展開でのSP持続力勝負。僅かながら減速していくラップで持続力を問われたのは間違いないのだが、結果的に位置取りの差が大きく出た形の競馬に。 


テイエムサウスダン 1着

【出し切る形・中団で脚を貯める競馬・後半型の競馬で新味見せる・末脚の持続力の高さ見せる・完勝】

【中団待機】【4角で動く】【直線入口で外】【直線序盤で伸びる】【最後1Fしぶとく伸びきる】【G前後続突き放す】【完勝】


中団で折り合う形から直線外目に持ち出してしぶとく伸びきる形。ゴール前では逆に追いすがる馬を突き放す格好になっていて、最後は持続力の高さで他馬との差を見せた感じ。今回は少し控える感じを取って脚を貯める形で後半要素を引き出してきたし、正直この形ならマイルでも…と思わせるには十分な内容だったと思う。特に最後は後半勝負に徹して追い込んできた馬を突き放している点は見逃せない。

ヘリオス 2着

【出し切る形・少し控え気味の競馬・直線持続力の高さ見せる・後続追込み馬封じる・勝ち馬とは加速力の差】

【好位追走】【3~4角内通す】【直線ジリ伸び】【最後1F勝ち馬に交わされるも】【最後1Fしぶとく伸びる】


発馬五分から好位集団で流れに乗る。3~4角を内目を回して直線は目立った加速は無いもののしぶとく伸びを見せる。最後の1Fは勝ち馬(テイエムサウスダン)に交わされたがその後もしぶとく喰らいついて2着を確保。今回は少し控えて好位集団でレースを進めて少し貯めるような格好で、結果的にこれが功を奏した感じで直線の脚色に繋がっている。これは鞍上の上手いペース判断だったと思うし、持ち味の持続力の高さをフルに発揮する形での2着。一応3着以下の追込み勢を封じているし、ペース判断も含めて前半要素で上手く噛み合わせたなという感じの内容。

タガノビューティー 3着

【出し切る形・直線勝負に徹するも届かず・展開向く形も・最後は持続力で見劣り・完敗】

【出負け・二の足効かず】【最後方待機】【4角~直線入口で大外】【直線半ばで伸びる】【最後1F脚色鈍るも】【G前接戦・3着】【完敗】


発馬直後に外のソリストサンダーに寄られて接触した事もあって最後方からの競馬。最後方でシッカリ脚を貯めて直線は大外から鋭く加速して一気に前との差を詰めたが、坂を上り切ってからと最後の1Fで明確に脚色が鈍ってしまう。それでもゴール前でバテた4着馬(ジャスティン)を何とか差し切って3着を確保。

完全に直線勝負に徹する競馬だがそれでも差し届かず…というか最後の1Fからゴール前にかけては逆に突き放されてしまう格好に。タイプ的に前が止まる形、バテ差しの形でないと上位にこれない馬なのでまぁ前の馬が粘ってしまう形になると仕方ない。ただここまで直線勝負に徹して差し届かない…と言うのはやはり位置取りに問題がある(発馬直後に不利があったのもあるが)と思えるし、何よりもこの形で最後の最後で脚が鈍るというのは根本的に自力で何とか出来る馬ではないという事を再証明したと思う。

ジャスティン 4着

【出し切る形・主導権握る・前半型の競馬に持ち込む・SP持続力の高さ見せる・最後脚色鈍るも粘り見せ・善戦】

【好発】【主導権握る】【4角馬なり】【直線序盤後続突き放す】【最後1F脚色鈍るも】【最後1Fしぶとく伸びる】【善戦】


速い流れを演出して直線序盤で後続を突き放して…という最高のパターンだったが、最後は流石に脚色が鈍った所を後続に一気に交わされる形。序盤からぶっ飛ばして澱みの無い流れを演出し、速い流れで他馬も絡んで来ないという状況でペースはともかく比較的楽な形の逃げ。一応後続の脚を削ぐという形に持ってこれたとは思うが、3着馬(タガノビューティー)はともかく上位2頭(テイエムサウスダン、ヘリオス)には上手く乗らてしまったなという感じ。直線は流石に坂の付近でやはり脚色が鈍ってしまい、最後の1Fで後続に捉まったもののバタッと止まらずに粘りを見せて0.3秒差ながら4着は立派だろう。

オメガレインボー 5着

【勝負所内通す・直線伸びを見せるも・上位馬とは加速態勢の差?・やや脚を余した感も・この距離忙しい?】

【好発】【中団待機・内】【3~4角内通す】【直線内から伸びる】【最後1Fしぶとく伸びるも】


好発も控える感じで中団の内目からの競馬。3~4角を内目を回して進出して直線も内目から伸びるが、最後の1Fで僅かに外に持ちだすロスがありその分だけ伸び切れずで5着。最後の1Fのロスは極僅かであり真面だったとしてもせいぜい4着が限界という感じで、直線で伸びあぐねた感は強い。要は直線に向く際に他馬と比較してもスムーズさを欠いたという感じで、内々を回る形になった分だけそういう差が出た感じはある。ゴール前の脚色を見てもまだ伸びそうな感じもあったし、今回は微妙に噛み合い切らなかったという感じは強い。やはりこの距離は忙しいという感じもあるし、距離が延びればまた違った面も出せるとは思う。


ソリストサンダー 9着(1人気)

【道中スムーズも・勝負所から包まれ通し・直線明確な進路見出せず・出し切れず?】

【中団待機・後】【3~4角包まれる】【直線序盤~半ば包まれ気味】【最後1F挟まれる】


発馬直後に内にヨレてタガノビューティー(3着)に体当たりを敢行する一件もあり、中団やや後方からの競馬。3~4角は中団後方の馬群に包まれた感じで思うように動けない形で、直線入口から序盤でもやや進路取りに苦労する感じ。直線かな馬で勝ち馬(テイエムサウスダン)の直後から何とか抜け出そうとするが伸びそのものはジリジリ。最後の1Fでも内からオメガレインボー(5着)、エアアルマス(10着)に両サイドから挟まれる形になるなど終始進路取りに恵まれない感じで9着敗退。

終始中団馬群のまま抜け出せない形だが、抜け出すほどの加速も持っていなかったという感じもあり少し評価が難しい所。スムーズな加速態勢が得られなかったのは事実だし、出し切れなかったと言うか勝負所から進路取りで噛み合い切らなかった印象は強い。後はこれを度外視できるかどうかをどう見るかがポイントになるかも。距離が延びればまた違った展開になるだろうし、この馬自身も変わり身があっても良さげに見えるが…。


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