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京成杯 2022 回顧

【レース展開】

M(ミドル)平均型 持続力・瞬発型 60.9-60.4
12.5-10.6-12.6-12.2-13.0-12.5-12.4-12.0-11.4-12.1

平均寄り流れから後半の持続力勝負の形。その中で4角から直線半ばで加速を問われる形になっているが、4角から直線入口の入り方(コース取り)が勝負を分けた大きな要因のように思える。


オニャンコポン 1着

【出し切る形・控える競馬が奏功、新味見せる・後半の加速力で違い引き出す・完勝】

【中団待機・外】【3角で動く】【4角~直線入口で外】【直線半ばで鋭く伸びる】【最後1F伸びきる】【完勝】

平均ペースの中で後半勝負で違いを引き出してきた印象。特に4角から直線半ばでの加速は鋭く、ここで明確に他馬との違いを作って最後はそ勢いのままに押し切る形の競馬。他馬が3角手前で動き出していくのに対して自身は3角まで仕掛けをワンテンポ遅らす形を取っており、ここで脚を貯めきる事が出来たのは大きかったかもしれない。今回は控える競馬を試してこういう明確な違いを見せたのは大きいし、加速力で勝負できるというのを再認識できたのも今後大きな意味を持つと思う。

ロジハービン 2着

【出し切る形・勝負所から外を回る・持続性の脚を見せるも・最後は勝ち馬の末脚に屈す】

【中団待機・後→後方】【3角手前で外から動く】【4角から直線入口で大外】【直線伸びる】【最後1Fで先頭も】【最後1F後続に交わされる】

後方からの競馬も3角手前から外を回って押し上げて行って、4角から直線入口は大外をブン回していく強気な競馬。直線も4角からの勢いそのままに伸びを見せて最後の1F地点で先頭に立ったが、最後の100mで勝ち馬(オニャンコポン)に差される形で2着。3角手前から動き出して行っているし常に外々を回る形でかなり長く脚を使って来た印象で、最後はワンテンポ仕掛けを遅らせた勝ち馬の決め手に屈した格好。勝負所から大外を回る形で見た目には大味にも映るが、このメンバー内で後半の持続力の高さは存分に見せつける格好になったと思う。後はホープフルSみたいにもう少し流れる展開になった場合でも今回の様な脚を使えるかどうかの見極めが重要になりそう。

ヴェローナシチー 3着

【出し切る形?・勝負所で進路噛み合わず?・最後は脚を余した感も・上位馬とはコース取りの差】

【後方待機→中団・後】【3~4角内通す】【直線入口で最内衝く】【直線ジリ伸び】【最後1Fで伸びるも】

二の足が遅く後方からの競馬だが、勝負所の3~4角の進路取りで外に出すか内を回すかで少し迷ったような感じ。最終的には最内を選択したのだがその過程で直線入口付近でトーセンヴァンノ(13着)の前をカットすることになる。肝心の直線も内は馬群が密集してスピードに乗せ切れない感じ。直線半ばで外に持ち出して何とか進路を確保して最後は伸びを見せたが届かずの0.4秒差の3着。勝負所の進路取りが噛み合わなかった印象は強いし、最後は脚を余した感すらあると思う。見た目には内々を立ち回って上手く嵌ったような感じに見えるかもしれないが、たぶんこの馬の特性面からすると外々回る形の方が良さが出たと思うし着順も上が狙えたような気はする。

アライバル 4着

【道中スムーズさ欠く?・4角包まれ気味・直線進路取り噛み合わず・最後伸びを見せるも・出し切った感が無く・距離には対応】

【中団待機】【4角包まれ気味】【直線内から伸びる】【直線半ばで大外持ち出す】【最後1Fで伸びるも】【G前接戦も・4着】

発馬直後に隣の馬と接触や、道中は常に馬群に包まれて結構小競り合いというか何度か軽い接触もあったような感じ。さらに4角では馬群が密集して包まれ気味で動き出せず、直線は内目を狙うも進路が開けず半ばで思い切って大外まで持ち出して伸びを見せたが、今度は自身の後を追うようにに内で苦しんでいた3着馬(ヴェローナシチー)も大外まで持ち出して来て最後はゴール前でその3着馬に内から掬われる形で4着敗退。距離や展開が向かなかったという感じは一切なく、道中の運びが常に苦しい形になっていたのは痛かったと思う。ちょっと出し切った感が無いので、次戦改めて見直しが必要な馬だと思われる。

テンダンス 5着

【勝負所から内立ち回る・4角絶好の手応えも・進路取り噛み合わず・直線は加速力の差出る】

【中団待機・外→中団・内】【3~4角内通す】【4角馬なり】【直線内から伸びる】【最後1F前詰まる】【最後1Fしぶとく伸びるも】

勝負所からは内目を立ち回って進出し、4角では馬なりの手応え。直線序盤で最内から伸びを見せたが、坂の付近で前が壁になる感じで一旦ブレーキ。前が開いて再度追われたもののスピードに乗せ切れないという感じでジリ伸びのままゴール。4角で馬なりと言っても外に出そうとして進路が開くのを待っていた感じでもあり、4角から直線入口での進路に恵まれなかった感は強い。さらに直線半ばで一旦ブレーキを掛ける形になるなど、勝負所からスムーズな加速が叶わなかったという感じ。要所の加速が効くタイプなら上手く馬群を抜け出せたのだろうが、元々加速型ではない馬だけにこの形になるとやはり厳しい。最後の脚色の感じだと3.4着馬(ヴェローナシチー、アライバル)のように直線半ばで外に出せたとしても純粋な加速性能の差で出たような気はする。結果的に採取は中団の外目の位置だったのに、2角過ぎから徐々に内に入る形(閉じ込められる?)になって勝負所から内を回さざるを得ない形になったのが大きく響いていると思う。外々を回っていれば…という感じはあるので、この辺りは一応頭に入れておきたい。

ヴェールランス 14着(3人気)

【出し切る形?・コーナーの加速で見劣り・直線余力無く・敗因はコーナーの立ち回り?】

【好位追走・外】【3角外から動く】【4角置かれ気味】【直線ジリ伸び・伸びきれず】【完敗】

好位外目の形から3角で動いて行くもここでの加速でやや見劣る感じ。4角では後方から来たロジハービン(2着)との脚色の差は歴然で、軽々と捲られてしまう感じに。直線では脚色の余裕は無く、半ばでやや挟まれる感じにはなったがすでに大勢は決していた。今回はコーナーの加速で見劣った感じがあって、ちょっとこれが意外な一面(マイナスの)を見せてきた感じ。もしかしたらコーナーは5着馬(テンダンス)のように内々をそこまでスピードに乗せ切らない形で入った方が良いタイプかもしれない。しかし主な敗因がコーナーの立ち回りによるものだとしたら、ここに来てコーナーで弱みを見せるとなると他馬と敗因の質が全く異なる形になるだけに今後の見通しはそこまで明るくないと言えるだろう。


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