菊花賞 出走馬個別メモ ファントムシーフ


ファントムシーフ 

【競走馬特性面】

SM2 【SP持続力・一瞬加速型】【後半型】【加速型】【直線加速型】
【専用メモ】
加速良 直線再加速型 後半SP持続力型
【所感メモ】ゲート不安定も二の足は速い
【最終更新日】2023.4.17

【前走結果・レース展開】 

神戸新聞杯・3着(0.1秒差)
S(スロー)後半型 SP持続・瞬発型 61.2-57.2

緩い流れからの後半SP持続力勝負で、4角から直線で10秒台の加速を2ハロン連続となる。後半5Fが57.2秒、後半4Fが45.2秒とかなり後半要素を強めに問われる形になった。スローなので前半の位置取りが重要だったと思うが、それでも直線の直線の加速とSP持続力を高いレベルで要求されたレース

【前走予想コメント】

【休み明け初戦】仕上がり良く・菊に向けていいレースを
【調教】豪快な動き
【事前予想】ダービーは後方で脚を貯める形も直線はジリ脚に終始。右回りの対応、高速馬場の対応などに課題はあるが、前目の位置取りでの競馬で挽回のチャンスを残す

【前走決め手】

G前で後続に差されるも・一転して先行策で持ち味出し切る形

【前走個別レース回顧】

好発と二の足を効かしてスッと前に行って楽に主導権を握る形。そのままレースを引っ張る形で前半61.2秒の流れを作り出し、3角過ぎでジワッとペースを引き上げて直線入口でムチが飛んで直線へ。直線序盤から半ばで加速を見せて後続を突き放して最後1F区間を迎えたものの、最後の坂を上ってから後続に喰いつかれる感じ。それでもしぶとく粘って後続を振り切ろうとしたが、ゴール前数十メートルで2着馬(サヴォーナ)に交わされ、ゴール直線では勝ち馬(サトノグランツ)に交わされたものの、4着以下の追撃を辛うじて凌ぎ切って3着を確保。

一転して逃げる形を取って直線しぶとく粘り切る形。まぁ先行策に転じたのはこの馬の特性面の上からも使える脚が短くて、高い後半要素の勝負になると厳しいと見たからであろう。そこである程度前で運んで後続を待ち構える形を取ろうという判断だと思うが、直線序盤から半ばで10秒台の加速を引き出しつつあわや逃げ切りの態勢にまで持ち込めたのだから評価されていいと思う。

出負けの要素が影を潜めつつあるし元々二の足も効くタイプだから、この脚質転換は良い判断だと思える。本番の菊花賞でも出負けをしないという保証は無いし、ここまで楽に主導権を握れるかどうかも怪しい所ではある。それでも後半SP持続力勝負の中で10秒台の加速を2ラップ連続で引き出しているし、立ち回りが?み合えば…という風に思わせる内容は見せたと思う。道中の流れにもよるが前目で運んで、仕掛けが遅れるような展開であれば浮上の余地が合っていいかも。

【前走関係者コメント】

(武豊騎手)「やりたいレースはできたね。ただ、この馬にとって今の馬場は硬過ぎる感じがしたね」
                                        (西村真幸調教師)「(逃げは)作戦通りだったし課題のゲートを決めたのは大きな収穫です。馬体増(前走比12キロ)は成長分で、次の菊花賞はもっと良くなると思うので楽しみ」

【2走前結果・レース展開】 

日本ダービー・8着(0.4秒差)
S(スロー)後半型 後半SP持続型 60.4-59.6

平均寄りのスローという流れからの後半SP持続力勝負だが、向こう正面で逃げ馬(パクスオトマニカ)単騎の形に持ち込んでおり、2番手以降の集団で見るとかなりスロー寄りの流れと推定される。実質的にスローの流れから直線加速勝負という展開だが、ラップを見ると意外と鋭い加速を問われる形にはなっていない印象

【2走前予想コメント】

前走落鉄反撃・十分に好勝負
【調教】体も動きも良く
【事前予想】
左回りで前進 ゲート、位置取りカギ 後半SP持続力勝負で浮上 

【2走前決め手】

直線終始ジリ伸び・後半要素で明確に見劣り

【2走前個別レース回顧】

出負け気味から中団後方外目を追走。道中は中団後方で進めて3角過ぎから外を回ってジワッと進出を開始すると、4角から直線入口で大外に回して直線へ。直線は半ばで追われるも目立った伸び脚を見せられず、終始ジリジリとした伸び脚。最後の1F区間でも目立った伸び脚は見られずに最後は雪崩れ込むような感じで0.4秒差の8着まで。

まぁ終始外々を回る感じだったというのもあるが、それにしても他馬との比較で見ても直線では伸びが殆ど無い感じ。この感じだと前目の位置を得ていれば多少違った結果になった可能性はあるが、それでもこのジリ脚でどこまで粘り込めたかどうかが焦点になる。本質的にもう少し反応と加速が良い馬だと思っていただけにこの結果と内容はちょっと残念。

【2走前関係者コメント】

(武豊騎手)「ペースが遅かったからポジションを上げたかったが…。もっといけばよかった。結果的に向こう正面での勇気が足りなった」

【3走前結果・レース展開】

皐月賞・3着(0.5秒差)
H(ハイ)前半型 持続型 重馬場 58.5-62.1
 
序盤から結構流れる展開から5F目以降は12秒台半ばのラップで持続力勝負の形。重馬場という条件でもあり、かなりタフな競馬になった印象

【3走前予想コメント】

中山2度目で・万全を期し
【調教】高いレベルで安定 
【事前予想】
前半の流れカギ 加速問われる形で 根本的な右回り適性は?

【3走前決め手】

最後1F微妙に伸びきれず・勝負所から外々回る形が?、右回り?

【3走前個別レース回顧】

発馬五分からある程度前を伺うものの結局少し控える形を取って中団やや後方からの競馬。3角で外から比較的楽な手応えで進出していって、4角からは外々を回りながら強めに仕掛けていって直線は大外へ。直線序盤で僅かに進路が噛み合わずという場面も見られたが致命的なものでは無く、立て直された半ば以降でグンと加速。最後の1Fで前に迫ったが大外から来た勝ち馬(ソールオリエンス)にはアッサリと交わされ、先に抜け出した2着馬(タスティエーラ)は完全に捉えきれず。ゴール前は自身の脚色も鈍った感じになって最後は3着確保が精一杯という感じで終わる。

中団後方から直線脚を伸ばしての3着。しかし勝ち馬の加速には完敗だし、最後は自身の脚色も鈍り気味という感じで少し後半要素で見劣った感じ。最後伸びきれずという点は馬場や前半の流れが起因している可能性が高いものの、右回りでは3走前のホープフルSでも見せていた様に最後の最後で伸びを欠くような印象は強い。まぁ勝負所からかなり外々を回っているのでロスが大きかったのも事実だが、そのロスをカバーできるだけの後半要素は見せることが出来ずという内容。元々左回りで見せたパフォーマンスが魅力の馬でもあり、ダービーでの巻き返しはある程度期待できると思う。

【3走前関係者コメント】

(C.ルメール騎手)「ペースが速かったので後ろから行った。ずっと冷静だったが、向こう正面で落鉄した。その影響か3、4コーナーで少し内にもたれた。走りにくい馬場でもゴールまで走り抜けてくれたし、能力はある」

(西村真幸調教師)「向正面で落鉄して、グリップが利かないところがありました。右トモが外れているので滑っている感じで、力が伝わらないなと思って見ていました。人気でもありましたし、4角ではかぶされるプレッシャーもありました。でも、こういう馬場でも走れるということがわかった。東京とかの方が合っているので、今日は中山でどれだけポジションを取って競馬をするのか、と思っていました。共同通信杯のときにもうひと絞りできるな、と思ってたので馬は仕上がっていました。勝った馬は強い。ダービーを目指したいです」

【菊花賞に向けてのポイント】

前走の神戸新聞杯で一転して先行策を取って見せ場十分の3着。ゲートが若干不安定な所があるのでアテにしづらい面はあるも、前目の位置取りから要所の加速を最大限に生かし切る形で浮上があってもおかしくはない。


【注意事項】
前走予想コメントは専門誌のものですが、事前予想、★欄のコメント、競走馬の前走決め手、前走個別レース回顧は私個人の見解のものです。また前走決め手、前走個別回顧、前走関係者コメントは過去にレース回顧で掲載されたものです。

また前走が海外競馬、地方競馬、重賞以外のレースに出走していた場合、前走決め手、前走個別回顧、前走関係者コメントの掲載はありません。また一部の重賞競走ではレース回顧をしていないケースもあり、その場合も決め手、回顧、関係者コメントは掲載しておりません。

☆競走馬特性面についての注意事項


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?