欲を道連れに

書いてみる

人気の記事一覧

下着同然の少年が 早朝波で揺れる漁船に乗り 不安と、今日の稼ぎに胸踊らせ 遠くの目印をただ一点見つめて進む 時にはエンジンが止まり 必死で船を漕き 時にはシケで死にそうになりながらも 守るべき家族の顔を思い浮かべ もがいただろう 少年は欲を道連れに 深い海を進み続けた