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バスの前の女性はおでこをマッサージしている。 手元には、スマホ。きっとそういう動画なのだろう。 健康番組で腰痛予防や痩せるなど、様々な方法が紹介されている。 その時はやってみようと思うが、その時だけになるのは確実。 すぐに別の動画に変えていた。

昼御飯を買いに出掛けた母は、沢山の袋と一緒に帰ってきた。 頼んでいたコンビニの冷やしラーメン。 他に王将の餃子とエビチリ、天やの天丼があった。 前に美味しそうに食べてたからが理由らしい。 昔は子供ながらに「えー、これだけ?」と言っていた。今夢叶う。

ダンプカーの陰から雨合羽を来たおっちゃんが、行き交う車をすり抜けた。 その先にあるのはコンビニ。 雨の中、少しくらいは融通を利かせてくれよと言わんばかり。 天気が悪いと事故も多そうな気がする。自己が強過ぎて。 車同士でも多少気性が荒くなっている気がする。

麻婆春雨は自分の意識をなくす程、夢中で食べられる。 ラーメンではなく、焼きそばでもない。あの中間の立ち位置がとても好き。 お酒を飲んであれが出てきたら、何も覚えてないくらいの勢いで皿に頭を重ねるだろう。 たまにこの世からなくなってないか不安になる。

バスから降りる時、二方向から人が一箇所のドアに集まる時、割と日本人はお互い譲り合う。 だから、人はさも当たり前のように、右の人、左の人と交互に出口を出る。 もうすぐ降りられるのは確実だからか。 これが駐車場なら話が違う。 割り込みにはとんでもなく厳しい。

自宅へ帰ってから仕事することが、僕はできない。 誘惑よりもやる気が起きないからである。 そこそこに切り上げ、残りは自宅でやると言い残して帰る人もいる。 当人がやっても、やらなくても、仕方ない。自宅でやる気なんて誰も起きないもん。ドヤ顔しなければ。

夕方自宅兼個人事業主店舗の前で、男二人が小さくバーベキューをしていた。 小さな椅子に二人向かい合って座り、網には焦げたウインナーがまだ焼かれている。 コンクリに置かれたレモンサワー。 職場でも仕事とプライベートを切り分けて楽しんでてすごいと思った。

日曜を取り返すがごとく、 #星野源 のラジオを聴きながら、風呂に入る。 久し振りに湯船にどっぷり浸かるのが嬉しい。 ネットがない学生時代はひたすら湯船でカラオケみたく歌っていた。楽しかった。 この忙しい現在は、ネットでラジオを聴いて、寂しさを紛らわす。

有楽町線に揺られていると、高校生の男女5人が席に座っている。 男3、女2の絶妙な人数。一番端の男は、恥ずかしいのか、あまり関わらない。 そんな休日を高校生の頃したことなかったなと、しみじみ思う。 東京だから?今の世代だから? 人間は進化してる気がした。

競馬の実況中継を聴きながら、ビールの小瓶を飲むおじいちゃんたち。 とても優雅な昼下がりだと思う。 僕は競馬の趣味はないから、熱中できる分野があるおっちゃんを少し羨ましく思う。 それにしても、何か分からないのは変わらない。 得てして、趣味ってそういうものか。

朝の青空を見上げると、半分の月が高く残されていた。 僕らをどういう風に見ているのだろう。 今日が上手くいくようにそっと祈る。 ただ、月からしたら、ただ自然の摂理に従って浮かんでいるだけ。当然僕らのことは知らないのかも知れない。 だけども、僕はそっと願いを重ねる。

株主優待券のスクラッチを剥がし、ネットで番号を入力する。 机をは先月使用したものがまだ残っている。 二つの違いは番号くらい。 気を抜くとどちらが使用済みか分からない。 先月のものを折り曲げ、その違いを演出した。 デジタルが進んでも、人間はまだアナログだ。

朝から賞味期限の切れたシュークリームを恐る恐る食べる。 シューを食べていると、その香ばしさである場所を思い出した。 保育園の時に熱を出したため行った大きな病院の売店。 何故かは分からない。そこは生菓子は売ってなかった。 だが、しっかり記憶に蘇る。

朝から強めの雨が降っている。 落ちてくる雨粒で強弱は判断できるが、どのくらいかはやはり説明できない。 バス停の側溝には勢いよく水が流れている。ようやくとめどない雨水と分かる。 ぼんやり生きている気がする。一時間何mmの降水も後から分かること。

昼過ぎに意地汚く食べたパスタがまだお腹に残っている。 昔と変わらず沢山食べられるが、消化は悪くなってる。 旅行中は沢山歩いても筋肉痛にはならないが、今日は疲れ過ぎて寝ていた。 少しずつ体は変化してきている。 そんなことないと思える現状と後からくるダメージの狭間で。

好き嫌いが分かれるものでも、僕は大抵食べられる。 例えば、ぬか漬け。店で全く味が違う。 高校生の時、居酒屋のランチが最初。臭くてたまらなかったが、ご飯の友となった。 今でも日本人形をしまう箱の中みたいな味もある。それもひっくるめて美味しいと思う。

外国の人たちに紛れて朝御飯を食べる。 国は違えど、お腹は減る。違う国籍で同じカレーなんかを食べている。 見える幹線道路には大阪の人が犬の散歩をしてる。 みんな知らない人。 東京の自宅前でも知らない人だらけだが、一緒の土地に住んでる所属感は確かにある。

こぼした赤出汁で茶色くなった紺のチノパン。 気持ちも大分沈んでしまう。だが、旅行中なので着替えも持ってきてない。 仕方なく水で叩き出す。 それからグランキューブ大阪へ。 小沢健二さんのライブまでもうすぐで、気持ちも上がる。世の中、状況で心も変わっていく。

泊まるホテルはお客も従業員もほぼ外国人。大阪なのに海外旅行に来たみたい。 日本人の僕は少し肩身が狭い。 どうしても異国人同士では会話が生まれにくい。 だから、目に入る日本人がとても心強い。しかも、スタッフの女の子がとても丁寧で、大阪で日本を感じた。

関西弁は何故だか優しい。 USJのお土産レジで気の弱そうな男店員が、清算する度に「買ったお菓子をマリオの敵に盗られないように」などと付け足す。 僕らは「はーい」とだけ返す。 一日経って思う。 「なんでやねん!」と即答するのが正解だったのではないかと。