コアキャッチャー

書いてみる

人気の記事一覧

日本では、次世代炉として革新型軽水炉SRZ-1200(三菱重工業、120万kW級加圧水型軽水炉)が提唱されており、受動型安全系やコアキャッチャーの設置、航空機テロ対策など、工夫を凝らしていますが、コアキャッチャーは、米国では、1970年代半ばに提案、最近、フィンランドと仏国で運転中の欧州標準加圧水型軽水炉EPR(独仏原子炉メーカーによる共同開発)では、実現しており、炉心の信頼性向上ではなく、炉心溶融・メルトスルー後の溶融物の後始末の容易化の構造的・機器的工夫の次元であり、革新炉に値しない

原子炉のコアキャッチャー(Core Catcher)は、新しい概念ではなく、半世紀も前の文献に記載されており、安全対策ではなく、炉心溶融後の溶融物の取り扱いをより容易にする施設のことで、炉心損傷事故発生確率の低減には、何の貢献もせず、事故後の炉心溶融物を受け止め、その後の取り扱いを従来よりも容易にするだけであり、・・・

(続き)三菱重工業は120万kWのPWR(コアキャッチャー装備=溶融炉心の包み込み)の開発を掲げました(「日経」2022.9.30朝刊)。航空機テロ対策として、壁厚を増すなど、改善しているものの、公表されている情報からは、特に、際立った技術が採用されているわけでは、ありません。