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『辜』 田舎道を道なりに進み、その農場跡地に出た。夕間暮れ。空にはまだ濃い青が張りつき、白い雲が長閑に屯している。まるで一幅の絵の中に迷い込んだような錯覚。彼らはここで犯行に及んだ。車を降りると風は冷たくざらついていた。眼前に聳える四基のサイロが西陽を受けたまま沈黙を守っている。