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中国の「三胎政策」が発表されました!

皆さんこんにちは。エンジョイジャパンの橋本です。日本では子供を2~3人持つ家庭は珍しくありませんよね。中国ではこれまでの一人っ子政策から2016年に大きく方向転換し子供2人まではOKとなり、ついに昨日、「三胎政策(子供3人まで産んで大丈夫)」という政策が発表されました。

とあるデータによると、現在中国の60歳以上の高齢者人口は3億人を超えています。5~10年後には、中国の一人っ子政策の第一世代が中高年に突入し、介護サービスがより大きな困難に直面すると分析されています。
このような高齢化問題を解決するために、中国政府は「三胎政策」を実施せざるを得ない状況になったようです。

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5月31日の会議で、中国政府は、出産休暇および出産保険制度を改善し、税制、住宅およびその他の支援政策を強化し、雇用における女性の法的権利と利益を維持することが必要であると述べました。

しかし、この「三胎政策」に対して、ネット上では多くの中国人女性は「お金をくれても産まないわ!」と語っています。
なぜ中国の女性たちはそう語っているかというと、「時間がない」、「教育の質が下がる」、「お金がない」の3点が理由です。

中国の若者(特に1,2線都市に住む若者)は、自分の生活レベルを下げてまで結婚、もしくは出産をしたいと思っていません。特に中国の女性はキャリアを大事にしていて、出産することで仕事を失うのを嫌がる人が多数います。また、子供を1人育児するだけでも大変なのに、2人や3人の子供がいると、どうしても姑や母親の力を借りないといけないため、そこで姑関係にも問題が起きてしまう可能性があります。また、子供の教育面でも、子供1人に時間やお金を注力した方が質の高い環境を与えられると思っている人が多く、子供が多くなるとお金が付いていかず、結果的に教育の質が下がると考えられています。

以上のようなことから、1,2線都市に住む若者はいくら政府が後押しする「三胎政策」であっても、産もう!というモチベーションには中々なりずらいのです。一方で、もちろん全員がそういった価値観ではありません。お金持ちの家庭や農村地区の家庭は、この政策を受け入れるではないかとネット上で言われています。

「三胎政策」が実施され、家庭の人数が増えることで、新しいビジネスチャンスも生まれます。
ここからは、「三胎政策」が実施された後には、どのようなビジネスチャンスがあるのかを簡単にご紹介したいと思います。

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需要が拡大する業界

①自動車:子供が3人いると、5人家族になります。お出かけする際には、祖父祖母も一緒になることも多いため、アメリカのテレビドラマによく登場する、大空間・大型のファミリー乗用車の需要が高まるでしょう。

②旅行業界:現在中国では、ビジネス、カップル、少人数家族向けのホテルがほとんどで、大家庭で楽しめるホテルは多くありません。ホテルを選ぶとき、子供連れの親は通常、ベビーベッド、遊び場、子供向けの部屋など、乳幼児向けの支援施設のあるところを選びます。これから、子供が増えることで、乳幼児のニーズを満たすホテルが増えるでしょう。

③家政婦:女性は仕事をしながら3人の子供の育児は難しくなるため、一部の家庭では、専属の保育士、家政婦を雇います。これから子供が増えると、家事労働者の需要はさらに拡大するでしょう。

④不動産業界:子供の増加に伴い、就寝・娯楽・学習スペースの拡充が必要となるため、120平方メートル以上の物件の販売価格、もしくは賃貸価格が上昇する可能性があります。

⑤大型スーパー:大家族は、大容量の食品や日用品を消費します。倉庫型スーパーで販売されている商品の多くは単価が安いため、通常のスーパーマーケットよりも大家族向けになっています。サムやコストコなどの倉庫系スーパーの消費者が増えるでしょう。

以上、中国の「三胎政策」に関するご紹介でした。日本も高齢化社会で、同じような問題に直面していますが、出産率は上がらないままでいます。中国は「三胎政策」を取り入れてからどのような変化が起きるか今後注目していきたいと思います。

気になることがありましたら、ぜひ橋本までご連絡ください。

メール:hashimoto@enjoy-japan.jp

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