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テンセント社が詐欺に遭った?中国でちょっぴり面白かったニュースをご紹介。

皆さんこんにちは。エンジョイジャパンの橋本です。本日は、最近中国で起きたちょっぴり面白かったニュースをご紹介したいと思います。

先日、中国のIT大手企業「腾讯(テンセント)」社が、食品メーカーである「老干妈(ラオガンマー)※」を起訴しました。理由は、2019年3月にテンセント社は老干妈社と「联合市场推广合作协议(共同マーケティング協力協定)」を結び、1年間老干妈社のプロモーションを担当してきましたが、なかなか老干妈社からの入金がなかったためです。

老干妈:中華風ホットソースを製造販売している食品メーカーで、中国人なら誰もが食したことがある人気ブランド。

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この1年間、テンセント社は老干妈のプロモーションにかなり注力をしていました。テンセント社傘下にあるゲームの「QQ飞车(QQ車)※」と老干妈が年間パートナーを組んだり、「QQ秀(QQショー)※」で老干妈風の限定着せ替えを販売したり等、プロモーションにかけた総額は約1,600万(日本円約2億4,000万)以上だったと言われています。そりゃ老干妈社を起訴したくなりますよね。。。(笑)

QQ飞车:車(運転)ジャンルのゲーム

QQ秀:チャットアプリ「QQ」に付属するイメージキャラクターの着せ替え機能

ところが、この件は老干妈社を起訴して賠償金をもらうような単純な話ではなかったのです。

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起訴された老干妈社は、テンセント社に対して「老干妈ブランドはこれまで一切プロモーションをかけたことはありません。テンセント社にお願いした覚えもありません。騙されたのではないですか?」と話しました。そうです、テンセント社は本当に騙されたのです。しかも、騙したのは年齢が40歳前後の3人組で、その目的はなんと、ゲーム内の課金アイテムセットの引き換えコードが欲しかったからだそうです。老干妈ブランドのプロモーションは上記でご紹介しましたが、その関係でゲームの課金アイテムセットが無料でもらえていました。3人組はアイテムセットの引き換えコードを手に入れ、高い価格で売り出そうと考えたようです。この事実が判明し、中国で「面白い!」、「ゲームアイテムのため?」というようなコメントが続出し、最近のホット話題になりました。

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また、テンセント社がその後に取った行動も面白いものでした。詐欺師3人組を見つけ出すため、テンセント社が自腹で老干妈を1,000個購入し、「手掛かりとなる情報を提供してくれた人にその1,000個をプレゼントします」と公式アカウントで発表しました。さらに、社員がこの教訓を忘れないように、社員食堂のメニューは「ホットソースの混ぜご飯」のみにしたそうです。私が社員だったら、毎日同じホットソースの混ぜご飯はちょっと食べられないかな。。。(笑)

以上最近起きた中国でもちょこっと面白かったニュースのご紹介でした。たった3人でテンセント社を騙せたなんて少しあり得ないような話で、詳しい事はまだ取り調べ中のようです。皆さんも新しく契約をする時に、契約相手が本物かどうかを確認することを忘れないでくださいね。(笑)

気になることがありましたら、橋本までご連絡ください。

メール:hashimoto@enjoy-japan.jp

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