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2021年版618セールを振り返る

皆さんこんにちは。エンジョイジャパンの橋本です。618セールイベントは終わりを迎えましたので、本日は2021年の618セールを振り返りたいと思います。

先日、6月20日に2021年の618セールイベントが終了しました。全体の取引データから見る限りは、今年の618セールも良い結果で終わったと言えるのではないでしょうか。

「星图数据(スターチャートデータ)」によると、セールが本格的にスタートした2021年6月1日の0時から2021年6月18日の24時までの期間中、ネットワーク全体のGMV(流通取引総額)の合計は5,784.8億元を記録し、昨年と比較して26.5%増加しました。

各プラットフォームの販売データ

6月24日時点では、ほとんどのプラットフォームで618の販売データをまだ公表していません。現時点で発表されているのは、一定期間内の数字のみとなっています。

天猫(Tmall)
6月18日の0時から1時までの1時間で、 売上高は前年比で100%増加し、6月1日~3日の3日間で売上高は200億元を超えました。

京東(JD.com)
6月1日の0時から6月18日の24時までの累計注文額は3,438億元を超え、これまでの最高売上記録を更新しました。

拼多多(Pinduoduo)
6月18日の午後19時40分までの注文数が10.8億件を超え、GMVが前年比で300%以上増加しました。

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抖音(TikTok)と快手(クアイショウ)が仲間に加わった

「淘宝(Taobao)」、「天猫(Tmall)」、「京東(JD.com)」、「苏宁易购(Suning.com)」、「拼多多(Pinduoduo)」など、従来のECプラットフォームに加えて、「直播电商(ライブEC)」「抖音(TikTok)」「快手(クアイショウ)」が、今年初めて618セールイベントに参加しました。

イベント時間とイベント名に関して、「抖音(TikTok)」と「快手(クアイショウ)」は差別化戦略を取り、「抖音(TikTok)は618を「好物节(GoodThingsFestival)」と名付け、イベントの期間を5月25日から6月18日までとしました。

一方、快手(クアイショウ)はこのイベントを「616品质购物节(616クオリティショッピングフェスティバル)」と名付け、イベントの開催日を5月20日から6月20日までとしました。

「抖音电商(TikTokEC)」が発表したデータによると、5月25日から6月18日まで、22.3万個のご当地(地区の特産品)商品が抖音(TikTok)を通じて中国全国に販売されました。
そして、「飞瓜数据(feiguaデータ)」の統計によると、4月と5月の抖音(TikTok)のGMVは337.2億元と412.1億元で、1日の平均GMVは13.3億元でしたが、618の初日の抖音(TikTok)のライブコマースGMVはなんと14億元を超えました。

また、昨日抖音(TikTok)が発表したレポートによると、「618好物节」の期間中、ライブコマースの合計配信時間は2,852万時間に達し、そのうちブランドが実施したライブコマースの合計時間は1,647万時間で、累計視聴者数は372億人に達しました。その中には、1回のライブコマースで売上額が1,000万元(1億元を含む)を超えるライブルームが153個もありました。

一方、快手(クアイショウ)の発表によると、5月の快手(クアイショウ)のGMVは前年比233%増加し、618イベント期間中、10件以上オーダーしたユーザーの数は前年比192%増加しました。

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ライブコマースが主流になった

抖音(TikTok)と快手(クアイショウ)が新たに618セールイベントの仲間に加わったことで、「天猫(Tmall)」、「京東(JD.com)」などの従来のECプラットフォームは負けじと、売り上げを伸ばすため、今まで以上にライブコマースに力を入れました。

今年、京東(JD.com)はライブコマース+ショート動画+静止画投稿を駆使して、多角的にプロモーションを実施しました。その結果、ライブコマースによる累計取引量は前年比で161%増加し、ショート動画の「种草视频(※)」は90万件を超え、取引量は昨年比で334倍に増加し、静止画投稿による取引量も昨年比で19倍に増加しました。

※种草视频:种草は中国のネット用語で、商品を気に入るという意味です。种草视频は、この動画をきっかけに商品を気に入った、もしくは購入に至ったという意味です。

一方、6月1日から16日まで、天猫(Tmall)に出店しているブランドは合計6,000万人の新規会員を獲得し、旗艦店が実施したライブコマースの取引量は昨年の同時期に比べて100%以上増加しました。

「星图数据(スターチャートデータ)」によると、今年の618セールイベント期間中、全体の売上ランキングの上位3つのプラットフォームは前年と同じで、天猫(Tmall)が第1位、京東(JD.com)が第2位、拼多多(Pinduoduo)が第3位でした。

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中国ブランドが強い

各ECプラットフォームが発表したレポートによると、今年は中国製品(中国ブランド)に対する消費者の認識が大幅に高まり、「国潮※」ブランドは消費者に広く支持されています。

※国潮:中国ブランドの意味で、中華風要素が入っているおしゃれな商品という意味でも使われています。

京東(JD.com)が発表したデータによると、京東(JD.com)に出店している236個のブランドの売上額が1億元以上を超え、そのうち中国ブランドが73%を占めていました。そして、中国ブランドを使用するユーザーの数は、海外ブランドと比較して18%多いという調査結果も出ていました。

また、天猫国際によると、中国の5つ主要スポーツブランド「李宁(LiNing)」、「安踏(Anta)」、「回力(Huili)」、「挪客(Nokia)」、「keep」の海外売上高はすべて前年比50%を超え、特に李宁(LiNing)、安踏(Anta)、回力(Huili)は海外での需要の高まりが顕著です。挪客(Nokia)とkeepも新規ブランドとして急成長を遂げています。

以上、2021年618イベントの現時点の結果でした。気になることがありましたら、ぜひ橋本までご連絡ください。

メール:hashimoto@enjoy-japan.jp

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