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道に迷うのが趣味、人生もそうだったらいいね

知らない道を歩くのが好きだ。
歩いたこともない、前から気になっていた道。
知っているつもりの街でも、知らない道はついつい惹かれてしまう。
ふらりと気楽に道をはずれるのが楽しい。
そうやって選んだ道は、なぜかいつも新鮮さと懐かしさを感じさせた。

道は分岐していく。
選択を迫ってくる。三時のおやつに何を食べようかと、迷うような気楽さで。
子どものような楽しさで、キラキラした道をいく。
行き止まりでも楽しい。戻って、また、別の道を選べるから。むしろラッキー。
名の知らぬ野花も、用水路の水音も、こもれびすら、私の冒険のエッセンス。

自分の感覚が鋭敏になったようで、自分の世界が広がって、
失敗すら楽しいもので、
私はすっかり好奇心を取り戻す。
帰る場所からどんどん離れていっても、なお楽し。
でも、日が暮れるからそろそろ帰ろう。

家に帰って、思い出す。
私には、好奇心がある。
失敗を楽しめる。
知らない道を歩いていける。

人生もそうだったらいいね。



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