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何歳から英語? 大手英会話学校を考える② メジャーな英会話学校の講師

もうすぐ2歳になる我が子のために、妻が突然あるメジャーな英会話学校の体験レッスンを申し込みました。
私は大手英会話学校で働いた経験があるので、多くのメジャーな英会話学校の最優先事項が会社の利益やスタッフのノルマにあることを知っており気が乗らなかったのですが、子供たちがどのような反応をするか興味があったので、体験レッスンを受けてもらうこととしました。

今回はメジャーな英会話学校の講師について今一度考えたいと思います。

まず、子ども向けの大手英会話学校の講師にはどのような人がなるのでしょうか。

タイプ的には、ビジネス志向ではなく、公共的な仕事を志すタイプの人が多いと思います。

一方で、私が働いていたようなメジャーな英会話学校で出世するには、教育者や指導者として優れているかでは二の次で、ビジネスパーソンとしていかに会社に利益をもたらすかが指標でした。

正確な数字は分かりませんが、民間英会話学校の講師の離職率はとても高いです。私自身も含め、周囲の講師は次から次へと辞めていました。

営業活動的な仕事をする志向ではなくて、純粋に教育活動に従事したいと思い講師になる人が多いのですが、大手英会話学校の評価はセールス目標達成なので、この点でギャップが生じます。そして多くの講師がギャップを抱えながら仕事をしており、このギャップに起因して仕事を辞める人が多いという論理があります。

それでは、講師の英語力についてはどうでしょうか。
私の知る中では、「英語を使った仕事に就きたいけれど、バリバリ英語を使う仕事をするには英語力が足りない、もしくは自信が無い」と言う人が多いと思います。私もそうでした。

もう少し具体的には、「もう少し英語が出来れば、国際的なビジネスを行う企業や国際機関で働きたい。」「叶うのであれば(公教育の)学校の英語の先生になりたい。」と言う人が多くいました。

少し余談ですが、メジャーな子ども英会話学校の多くの講師は、中学校や高校の英語教師より英語力はあると思います。ただし、私自身もそうですが、英会話講師になるタイプの人は、英語だけは出来る、または文系科目だけは得意ということが多いです。そのため学校の教員を目指しづらい、なり辛いというのがあるかもしれません。

子ども向け英会話学校の採用で求められる英語力は、大人向けの英会話学校よりも低いです。講師の中には、実は外国人と十分に英語で話せないと言う人が多くいました。私もそうでした。一定の発音、文法、単語が身についていれば英語力的には子ども英会話学校の講師は務まるものです。

教育者、指導者として高みを望むのであれば、中学校や高校の英語教師を目指すでしょう。英語のプロフェッショナルとして高みを望むなら、通訳者やハイレベルな英会話学校の講師を目指します。
所属している英会話学校の中で一生懸命仕事をして出世したいのであれば、ビジネス目標達成に尽力する方に舵を切り、指導現場からは離れることが多いでしょう。

つまり、十分な英語力と指導力を兼ね備えてモチベーショの高い講師は、メジャーな子ども向け英会話学校の現場に多くいないという印象です。

私自身も「昔、英会話学校の講師をやっていた。」と言うと「すごいですね。」と言われることがありますが、講師をしていた当時の私の英語力はビジネスレベルには到底達しないものでした。ビジネスでも通用するレベルになったのは、講師を辞めて転職した先で否が応でも英語を使わなければならない環境に身を置いてからです。

もちろん優れた講師もいます。また、大手英会話学校の特徴は、提供される教育サービスが講師個人でなく組織によるもの(講師が誰であろうが、レッスン内容は同じことを目指す)なので、講師の英語力について完全にネガティブに捉えなくても良いとは思います。
ただし、メジャーな子ども向け英会話学校の講師の背景を少しでも理解した上で、どのように子どもが英語を学ぶかを検討する必要があると思います。



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