クイズ大会「箸棒2」参加レポ集


クイズ大会「箸棒2」について

「箸棒2」は、2023/11/26(日)に開催したカジュアルな競技クイズ大会です。本記事は、同大会に参加してくださった方々から頂いた参加レポートのまとめになります。

本大会の問題集を上記URLにて販売中です。
本商品には、当日使用した問題および未使用問題、当日使用した得点表示、コラム集が同梱されています。
本記事を通して興味を持たれた方は、是非お買い求めください。

※なお、本記事は一部使用問題のネタバレを含んでいます。
 その点をご了承の上お楽しみください。

参加者レポート

加速剣舞積みバトンさん

 普段はRUQSなどでクイズをしております、立命館大学2年の加速剣舞積みバトンです。今回主催者のLamさんから参加者からの生の声を聞きたいとの要望があったので、抱いた感想や自分の考えなどを書いていきたいと思います。

参加前
 前大会はSFまで進出できたので「楽しむのは大前提。まずは5〇、あわよくば予選突破をひとまず目標にしよう。」と何となく考えていました。エントリー当日、ちょうどRUQSでの活動があったので流れでエントリーすることに。この時はわずか10分で144人の枠が埋まるとは思いもしませんでしたが...

当日
 会場はキャンパスプラザ京都。デカイ方の部屋で前回からパワーアップしていることを感じました。予選は35問×2セットでアドバンテージをつけ、40問の最終予選で人数を絞り込む形式。全員が最低115問押せるのは嬉しい!
 結論を言うと、僕は3〇1×、4〇1×、5〇1×で予選を突破することができました。第一予選の最初の問題で誤答したこと以外は良いクイズをしたのではないのでしょうか。

 準々決勝は12人から3人に絞られる6〇3×。もちろん勝ち抜けを目指していたのでフルスロットルで押していきました。終盤に悔しい誤答をしたものの、5〇2×でサドンデスへ。僕含めて3人が争う中、相手2人の誤答で決着。前回と同じ準決勝に駒を進めることができました。(誤答決着なのにかなり喜んでしまったのは申し訳ない...)

 準決勝は3人×3組で争う対戦クイズ。第弐予選の同組で颯爽と勝ち抜けたハロレタさんと元RUQSのみやびさんと対決することとなりました。序盤は他組の押しが早すぎてなかなか動けず、2人が勝ち抜けるまで2問しか正解できませんでした。残り枠数は1人、争うのは3人。(この間に良い感じの言葉が入ればよかったものの...問題を読み切る前にボタンを押してしまったことは反省。)途中で珍解答を挟みつつ、5〇を積み上げ決勝進出!とんでもない!143→3だ!

 決勝は神戸大のかとかずさんとRUQS卒のいくぼさん。ここまで来たからには勝ちたいと思った。序盤はなんとかリードするも、次第に誤答が重くなっていき失速...かとかずさんが限定問題数ギリギリで勝ち抜け、いくぼさんにも僅差で負けて3位になりました。もう少しやりようはあったと思うんですが、楽しかったので十分かなと。(最序盤で2問休むときにボタンを押してしまったのも反省...さすがに話を聞いてなさすぎる。)ありがとうございました。

 問題について
 
司会の軽妙さ、得点表示等のデザイン面など、外的な側面は他の方が語ってくれていると思うので僕から見た問題の印象を語ります。

 一つ言うとするならば「とことん参加者目線である」ということでしょうか。今大会のコンセプトは「箸にも棒にもかかる」です。その名に違わず、おもしろさの閾値は低めに取りつつ、知っておきたいが少々難しい問題やフリップ芸的な問題がバランスよく出題されているなと感じました。(問題集が無事出版された際、皆さんに最大限楽しんでもらえるよう問題を具体的に語ることはあえてしません。)
 ほぼすべての人が「面白い!」と思える問題群を最大限楽しめるよう新たに2つの仕掛けが用意されていることも印象的でした。一つはダブルチャンス制を採用していること」、もう一つはすべての問題に解説がついていること」です。
 今大会はダブルチャンス制が準々決勝まで採用されていました。(準決勝のルールも最大3人押せるので、そちらも嬉しい。)使いどころはかなり見極めなければいけないルールではありますが、今大会の問題群はぴったり合ったものでした。自分なら分かったのに...」という悔しい思いをする人が減るという点で嬉しいアップデートではないでしょうか。
 すべての問題にコメントをつけることは手間ひまがかかるものです。過去にもコメント付きの企画「大会に参加したことがありましたが、ここまでの密度のものは中々見かけませんでした。サドンデスの際も司会が補足してくれるのもいいですね。

総括
 まずは言わせてください、大好きです。長年クイズを続けているからか、僕はすっかり既存の殺伐としたクイズに飽きてしまって、次第におもしろクイズを求めるようになっていきました。その中でも今大会はひときわ輝いていると感じました。こんなに面白さ(funny「+「interesting)を浴びてしまっていいのか一周回って不安になってしまいます!ただ一つの願いがあるとするならば、あなたたちが切り取った一瞬のきらめきをまた僕たちに見せてほしいなと思います。世界よ、美しくあれ、愉快であれ!!!

山上さん

「この大会は面白い。出れば優勝できると思う。」
 
 これが、僕が第1回の「箸棒」の問題集を読んで思った感想だった。1問1問、何が面白いのかを考え、こだわって作ったことが伝わってくる。しかも、面白いと思う事実の種類や問題の切り口がどこか自分に似ており、この傾向なら自分は会心の正解をたくさん出せるだろう、と確信していた。
 
 意気まいて出場した結果は、準決勝敗退。悔しかったが、同時に幸福を感じた。自分と同じようにこの傾向に強い人が、この傾向を面白いと思っている人がこんなにいる、という幸福だ。
 
 僕は自分が面白いと思った問題に正解するためにクイズをしている。それが作問者にとっても、他の参加者にとっても面白い問題であれば尚良い。僕が活躍したい大会は僕が面白いと思う大会と同義だし、それが他人と部分的にでも一致していれば嬉しい。だから、僕は正解したい問題を他人に奪われると、悔しい気持ちと同時に、同じ面白さを共有できたような変な嬉しさが生じる。これじゃ良い人っぽすぎるので正直に言うと、1問押し負けたときは心の中で地団駄を踏んでいて、しかしそれが問題群全体として起こったときにぼんやり嬉しくなる、というのが正確だ。
 
 そして「箸棒2」では、全体を通じて、喜ぶべき哉(?)苦戦した。予選では自分しか知らないかなと思っていた雑学が次々に押し合いになる中、推測を利かせた押しも混ぜ、なんとか勝ち抜けた。準々決勝は12人→3人の(〇-×)という難しいルールだったが、我慢のクイズで薄氷の勝利。準決勝では、対戦相手の伊藤高虎くん・加藤和希くんに負けじと、うっすらとした過去の記憶(たぶんクイズ知識ではない)で「むらさめの~」の和歌や「吉田兼好」のエピソード問題をひねり出せた。最後は加藤くんと6vs6のサドンデスで、苦手な箱根駅伝の問題を正解され敗退。負けた直後は表情に出るほど悔しかったが、加藤くんのすごさは明らかだった(自分が取りたい問題も、知らない問題も超早いところで正解していた)し、結局優勝までしてくれたから、僕の魂も浮かばれるというものだ。
 
 もうひとつ大事な思い出は、作問者が一番自信のある問題だという「メンデレーエフ」を正解できたことだ。実はこの問題は知っていたわけではなく、出されたヒントと問題群から「これが答えだと一番面白い(と作問者は思う)だろう」と推測して正解した問題だった。作問者の渾身の一問と自分にとっての面白さがつながったのは、クイズプレイヤーとして最上の光栄だ。

 ここ数年でクイズ大会のクオリティは格段に増した。面白い題材、自由な切り口、コンセプトに沿った問題群。多くの人が早押しできるルール、洗練されたデザイン、新しいシステム。「箸棒」はこの歴史の中にあり、フォロワーを生むことで、この歴史を更に進める大会だろう。一方で、クイズは、1問1問が「その1問」であって、問題群を作っているのが他の誰でもない「その人」だからこそ、歴史の流れの中にあっても、確かに独立した輝きを放つ。「箸棒2」はその意味で、主催者たちの「顔」が見える、素晴らしい大会だったと思う。
 ありがとうございました!

大西さん

 箸棒2の開催が発表されたとき、どれ程私は歓喜したか。
 昨年11月に行われた箸棒は私のクイズ人生に大きな影響を与えてくれた。  
 箸棒2を語る上では絶対に外せないのは、エントリー即埋まり事件でしょう。大会の告知を見た瞬間、「これは1時間以内に144枠全てが埋まる」と確信していた。面白い問題、鮮やかな和風テイストのグラフィックは他の大会にはない個性があり、前回参加していなかった人の興味・関心をそそるものだと思う。そしてエントリー当日、なんと10分もかからずに144枠が埋まるという近年稀に見る光景があった。私は多少出遅れるも何とかエントリーに成功。エントリーリストを見て一安心した。以下、当日の振り返り。

 第零予選 早起きし特急に乗って京都へ。普段からオンラインでクイズをしている友人と会えた。友人以外にも普段は音声でしかわからなかった方とも会って話すことができてよかった。みんな優しすぎる。石川県のお菓子を配ったりなどして過ごした。
 
 第壱予選 別部屋にて。大部屋で観戦していた感じだと、あまり私が取れそうな問題はなさそうだなぁとぼんやり思っていた。しかし、「1000年に7日だけ~」で「ジラーチ」を確信し正解。ポケモン好きな友人も爆速で取っていたらしく流石~!とキャッキャしていた。限定問題ラストで「弁当忘れても傘忘れるな」を取る。雨の国・石川では古くから言われ続けていた言葉なので、まさしく人生で得た問題であった。最高~~~!嬉しい、ありがとう。2〇0×により判定4抜けで耐え。なるべく誤答しないように心がけていた。
 
 第弐予選 ポケモン問題が来たにもかかわらず、「おいしいシッポ」を「ヤドンのしっぽ」と間違った覚え方をしていたせいで誤答。あまりにももったいなさ過ぎる。それ以降はボタンが付かないのと知識不足により負け。 
 
 最終予選 一勝しているためまさかのアド付き。一蘭に行ったことがないのに正解を出す(「大宰府」が答えになる問題だった)。でもこれは全く分かっていない状態だったが、周りの「いや、たぶんそうなんだと思うけど~」みたいな呟きと空気からスルー直前に押した。飛び込んでよかった。同じ卓にいた皆様には感謝しています。

 最終予選も負けたので、それ以降は観戦。白雪姫の問題とか、ホグワーツレガシーの学年の問題とか、答えたかったのが沢山あって悔しいとなりつつも楽しんでいた。問読みと司会による問題の補足・ツッコミが面白かった。ハイレベルな知識バトルを至近距離で見られたのでホクホクになり、その後友人と打ち上げをする。

 当日の振り返りはこれくらいになります。とにかく楽しい!面白い!の一言に尽きるけれど、この問題群をもっと楽しめるように強くなりたいとも思った。グラフィックも前回より更にパワーアップしていた。思わず写真に撮りたくなるような和風デザインを作り出せるのは天才としか言いようがない。これは中々真似できないし、才能が溢れすぎて眩しかった。
 
 クイズを初めて間もない初心者であっても、これまでの人生で得た経験を基に正解を勝ち取ることができる、自分にとって大切な一問に巡り合えた時の喜びを教えてくれたのが、この大会です。「箸棒」がこれからも長く続いていくことを心から願っています。主催の皆様、素敵な大会をありがとうございました。

最後に

我々からの依頼を快く受け入れ、迅速に素晴らしいレポートを書き上げてくださった参加者の皆様に心より感謝いたします。
また、レポートの公開が遅くなってしまったことをお詫び申し上げます。

また、SNSにて本大会に対する温かいお言葉をたくさん頂きました。
大変ありがたい限りです。この場を借りてお礼申し上げます。

ありがとうございました。




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