TM-2.6.3 (K4)未対応のリスク、欠陥ステータス、テスト実行ステータス、テストカバレッジステータス、および確信度合いの観点で、テスト結果を分析およびレポートし、プロジェクトステークホルダがリリースを決定するための判断材料となる的確な情報と提案を提供する。


テストの結果の分析

テスト結果を分析する際には、以下の項目に着目します。

  • 未対応のリスク

  • 欠陥ステータス

  • テスト実行ステータス

  • テストカバレッジステータス

  • 確信度合い

未対応のリスク

テストで検出された欠陥のうち、まだ修正されていない欠陥が未対応のリスクとなります。未対応のリスクが多い場合は、リリース後に再び欠陥が発生する可能性が高くなります。

欠陥ステータス

テストで検出された欠陥は、以下のステータスに分類されます。

  • 未解決:まだ修正されていない欠陥

  • 解決済み:修正された欠陥

  • 再検証:修正後に再テストが必要と判断された欠陥

欠陥ステータスを確認することで、テスト対象システムの品質の改善状況を把握することができます。

テスト実行ステータス

テスト実行ステータスとは、テストケースの実行状況のことです。テストケースがすべて実行された場合は、テストが完了したと判断できます。

テストカバレッジステータス

テストカバレッジステータスとは、テスト対象システムの機能や仕様に対するテストカバレッジの状況のことです。テストカバレッジが十分に確保されている場合は、テスト対象システムのすべての機能をテストで網羅していると判断できます。

確信度合い

確信度合いとは、テスト結果に基づいて、テスト対象システムの品質が十分であると判断できるかどうかの度合いのことです。確信度合いが高い場合は、テスト対象システムの品質は十分であると判断できます。

プロジェクトステークホルダーに行う提案の例

テスト結果に基づいて、プロジェクトステークホルダーに提案を行う例を以下に示します。

  • プロダクトリスクの対応状況が悪い場合は、リスクの優先度を再評価し、対応すべきリスクを追加する。

  • 欠陥の検出状況が悪い場合は、テストの対象範囲を拡大したり、テストの実施方法を改善したりする。

  • テストの実行状況が遅れている場合は、テストのスケジュールを調整する。

  • テストカバレッジの状況が悪い場合は、テストの実施範囲を拡大したり、テストの種類を追加したりする。

  • 確信度合いが低い場合は、テストの実施方法を改善したり、テストの実施回数を増やしたりする。

これらの提案は、あくまでも一例です。具体的な提案は、プロジェクトの状況によって異なります。

練習問題

  • Question #26 (2 Point)

ISTQB® Test Manager Syllabus
Advanced Level
Compatible with Syllabus version 2021
Sample Exam – Questions
Sample Exam set A
Version 1.4

ISTQB® Test Manager Syllabus
Advanced Level
Compatible with Syllabus version 2012
Sample Exam – Answers
Sample Exam set A
Version 1.4

【出典元】

ISTQBテスト技術者資格制度
Advanced Level シラバス日本語版
テストマネージャ
Version2012.J04

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