TM-5.5.1 (K2)TPI Next テストプロセス改善モデルの背景、対象範囲、目的をまとめる。


TPI Next テストプロセス改善モデルの背景

TPI Next テストプロセス改善モデルは、オランダのソフトウェアテスト企業Sogeti 社が開発したテストプロセス改善モデルです。1995年に開発されたTPI モデルをベースに、2009年に改訂されたものです。

TPI Next モデルは、テストプロセスの成熟度評価と改善を目的としています。テストプロセスの成熟度とは、テストプロセスがビジネスの要求を満たすために十分に成熟しているかどうかを示すものです。

TPI Next テストプロセス改善モデルの対象範囲

TPI Next テストプロセス改善モデルは、ソフトウェアテストプロセスのすべての側面を対象としています。具体的には、以下の16 のキーエリアを定義しています。

  • テスト戦略

  • テスト計画

  • テスト設計

  • テスト実行

  • テスト結果分析

  • テストデータ管理

  • テストツール

  • テスト環境

  • テスト組織

  • テスト教育

  • テスト品質管理

  • テストの自動化

  • テストのリスク管理

  • テストのコミュニケーション

TPI Next テストプロセス改善モデルの目的

TPI Next テストプロセス改善モデルの目的は、以下のとおりです。

  • テストプロセスの成熟度を向上させることで、ソフトウェアの品質と信頼性を向上させる

  • テストプロセスの効率性を向上させることで、コストを削減する

  • テストプロセスの透明性を向上させることで、関係者とのコミュニケーションを円滑にする

TPI Next テストプロセス改善モデルの成熟度レベル

TPI Next テストプロセス改善モデルは、以下の4 つの成熟度レベルを定義しています。

  • 初期:テストプロセスが定義されていないまたは不十分である

  • 制御された:テストプロセスが定義されているが、体系的ではない

  • 効率的な:テストプロセスが体系的であり、効率的である

  • 最適化している:テストプロセスが最適化されており、継続的に改善されている

各成熟度レベルでは、16 のキーエリアそれぞれに特定のチェックポイントが定義されています。テストプロセスの評価は、これらのチェックポイントに基づいて行われます。

評価結果は、成熟度マトリクスを使用して要約および視覚化されます。このマトリクスは、テストプロセスの現在の成熟度レベルと、改善の機会を把握するのに役立ちます。

練習問題

TPI Next® のテスト成熟度マトリックスについて、以下の選択肢のうち真であるものはどれですか?

a) キーエリアと改善目標の組み合わせごとに、関連するチェックポイントがテスト成熟度マトリックスに示されています。
b) キーエリアと成熟度レベルの組み合わせごとに、関連するチェックポイントがテスト成熟度マトリックスに示されています。
c) 改善目標と成熟度レベルの組み合わせごとに、関連するチェックポイントがテスト成熟度マトリックスに示されています。
d) キーエリアと成熟度レベルの組み合わせごとに、関連する改善目標がテスト成熟度マトリックスに示されています。








正解:b)

なぜ他の選択肢が間違っているのか、説明します。
a) キーエリアと改善目標の組み合わせ: テスト成熟度マトリックスは成熟度レベルに焦点を当てているため、特定の改善目標は直接表示されません。改善目標はチェックポイントから導き出されますが、マトリックスに直接表示されるわけではありません。
c) 改善目標と成熟度レベルの組み合わせ: 前の選択肢と同様に、マトリックスはキーエリアと成熟度レベルを優先します。チェックポイントは改善目標に貢献しますが、マトリックス内で直接結び付けられていません。
d) キーエリアと成熟度レベルの組み合わせ: マトリックスはチェックポイントを表示し、改善目標は表示しません。チェックポイントは、キーエリア内の特定の成熟度レベルを示す具体的な行動や実践です。改善目標はチェックポイントから導き出されるより広範な目標であり、マトリックスに直接表示されません。

【出典元】

ISTQBテスト技術者資格制度
Advanced Level シラバス日本語版
テストマネージャ
Version2012.J04

ISTQB® Test Manager Syllabus
Advanced Level
Compatible with Syllabus version 2021
Sample Exam – Questions
Sample Exam set A
Version 1.4

ISTQB® Test Manager Syllabus
Advanced Level
Compatible with Syllabus version 2012
Sample Exam – Answers
Sample Exam set A
Version 1.4

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