AUTFL-2.3.2 AUTOSAR の全般的な設計を想起する[情報提供]。(K1)


AUTOSAR の全般的な構成

AUTOSAR のアーキテクチャは、3 つの異なるレイヤーで構成されます。

● Application Layer:アプリケーション層

Application Layerは、ライトやワイパーなど、それぞれのECUに応じた様々なアプリケーシ ョンを配置します。

● Runtime Environment(RTE):ランタイム環境

Runtime Environment(RTE)は、上記アプリケーションと下記基本ソフトウェア(BSW)を 接続する役割を担っています。

● Basic Software(BSW):基盤ソフトウェア

Basic Software(BSW) は、ECUの基盤となる基本ソフトウェアで、様々な機能を提供す る役割があります。さらに、「Basic Software」は4つの領域に分けられ、ハードウェアを 段階的に抽象化します。

  • Services Layer:サービス層

Services Layer は、BSWの最上位のレイヤーで、基本的なサービスと基本ソフトウェ アモジュールをアプリケーションに提供することが役割です。具体的には、OSやネッ トワーク、ECUの状態管理などの機能を提供しています。

  • ECU Abstraction Layer:ECUの抽象化層

ECU Abstraction Layerは、下記のMCALのインターフェースとしての役割があります。 ECUのH/W構成を抽象化し、周辺機器・デバイスへのアクセスを担うレイヤーです。

  • Microcontroller Abstraction Layer(MCAL):マイクロコントローラの抽象化層

Microcontroller Abstraction Layer(MCAL)は、デバイスドライバーとして、外部デバ イスに直接アクセスするためのソフトウェアモジュールです。マイコンの抽象化によ りペリフェラル(周辺装置)の違いを吸収し、上位ソフトウェアレイヤーがマイコン に依存しないようにするためのレイヤーです。

  • Complex Drivers:複合ドライバ

Complex Driversは、他レイヤーに分類できない機能や高いレスポンスを求められ る場合に使用されるレイヤーです。上位レイヤーから直接マイコンにアクセスでき る役割を担っています。

クラシックプラットフォームの階層構造

【https://www.techeyesonline.com/article/tech-eyes/detail/TechnologyTrends-2102/】より引用

制御ユニット開発のためのメソドロジー

また、AUTOSAR では、整合性を維持して制御ユニットソフトウェアを開発するためのメ ソドロジーが定義されています。このメソドロジーでは、ARXML ファイルと呼ばれる AUTOSAR テンプレートを使用して、記述ファイルに関する情報を交換します。
具体的には、次の 3 つの ARXML ファイルが使用されます。

  • ECU Configuration Description(EcuC)

電子制御ユニットの SW-C を統合するためのデータ

  • System Configuration Description

1 つの車両内のすべての制御ユニットを統合するためのデータ

  • ECU extract of System Configuration

Description(EcuEx) 単一の電子制御ユニットのための「System Configuration Description」のデータ

【出典元】

ISTQBテスト技術者資格制度
Foundation Level Specialist シラバス
自動車ソフトウェアテスト担当者
日本語版 Version 2018.J03

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