TM-1.8.1 (K2)テスト終了作業における4 つのグループの作業を要約する。
テスト終了作業の4 つのグループ
1.テスト完了チェック
テスト実行が実際に完了したことを確認する作業である。テスト計画に従ってすべてのテストが実行されたか、意図的にスキップしたテストがないかを確認する。また、判明したすべての欠陥が修正されているか、将来リリースで対応するのか、それとも永続的な制約として許容されているのかを明確にする。
2.テスト成果物提供
テストによって得られた成果物を、それを必要とする人々に提供する作業である。判明している欠陥の情報をシステム利用者やサポート担当者に通知する。また、テストケースやテスト環境を保守テスト担当者に提供する。
3.学習した教訓の抽出
テストプロジェクト内およびソフトウェア開発ライフサイクル全体で、振り返りミーティングを主催して、重要な教訓をドキュメントにまとめる作業である。優れた点を繰り返して過ちを繰り返さないようにし、プロジェクト計画で対応すべき解決できない問題を明らかにする。
たとえば次のようなことを検討する。
品質リスク分析セッションにおいて、十分に幅広く他部門にわたるユーザを招集できたか?
見積り正確だったか?
プロセス改善余地あるか?
今後計画で対応すべき、予期しなかった計画と差異存在したか?
4.成果物の保管
テストの結果、ログ、レポート、その他のドキュメント、および成果物を構成管理システムで保管する作業である。テスト計画やプロジェクト計画と関連付けて保管し、後から参照できるようにする。
練習問題
テスト終了活動「テスト完了チェック」の正確な概要は次のどれですか?
a) テスト完了チェックは、すべてのテスト作業が計画通りに完了したことを確認します。
b) テスト完了チェックは、重要な教訓がすべて文書化されていることを確認します。
c) テスト完了チェックは、すべてのテスト作業成果物がコンフィギュレーション管理システムに保管されていることを確認します。
d) テスト完了チェックは、優れた実践を繰り返し行うための計画が確立されていることを確認します。
正解:a)
b)、c)、d) はすべて正しくありません。
(b) は、学んだ重要な教訓の文書化は、テスト完了チェックの副次的な目的であり、テスト完了チェックの目的ではありません。
(c) は、テスト作業成果物の構成管理は、テスト活動の成果物を管理するための重要な活動ですが、テスト完了チェックの目的ではありません。
(d) は、テスト活動で得られた知見を次のテスト活動に活かすための計画は、テスト活動の継続的改善のために重要ですが、テスト完了チェックの目的ではありません。
【出典元】
ISTQBテスト技術者資格制度
Advanced Level シラバス日本語版
テストマネージャ
Version2012.J04
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