TM-4.2.1 (K3)テストライフサイクルを通して、プロジェクトの欠陥をモニタリングしコントロールするために使用する欠陥レポートワークフローを含む、テスト組織のための欠陥マネジメントプロセスを開発する。
欠陥ワークフローと状態
初期状態
初期状態の欠陥レポートは、テスト担当者が欠陥を再現するために必要な情報を収集する状態です。この情報には、以下のようなものが含まれます。
欠陥の概要
再現手順
影響範囲
重複レポートの有無
テスト担当者は、この情報を収集して欠陥レポートを作成します。欠陥レポートは、欠陥マネジメントツールに登録されます。
返却状態
返却状態の欠陥レポートは、テスト担当者が必要な情報を収集できなかった場合に、テスト担当者に追加情報を収集するように指示する状態です。
返却状態の欠陥レポートは、以下の理由で返却されることがあります。
再現手順が不十分である
影響範囲が不明である
重複レポートである
テスト担当者は、返却された欠陥レポートに対して、指示された情報を追加して欠陥レポートを更新します。
確認テスト状態
確認テスト状態の欠陥レポートは、開発者が欠陥を解決したことをテスト担当者が確認する状態です。
テスト担当者は、開発者が修正したソフトウェアで、欠陥が再現されないことを確認します。確認テストが成功した場合、欠陥レポートはクローズ状態に遷移します。
クローズ状態
クローズ状態の欠陥レポートは、テスト担当者が欠陥が解決されたことを確認した状態です。
クローズ状態の欠陥レポートは、以下の理由でクローズされることがあります。
開発者が修正したソフトウェアで、欠陥が再現されなかった
欠陥が重大でなく、影響範囲が狭い
欠陥の修正がコストに見合わない
無効および重複した欠陥レポートマネジメント
欠陥レポートの中には、無効または重複したものがあります。無効な欠陥レポートとは、欠陥ではないものを欠陥として報告したものであり、重複した欠陥レポートとは、同じ根本原因に起因する欠陥を複数回報告したものを指します。
これらの欠陥レポートは、効率的ではないため、排除する必要があります。しかし、完全に排除しようとすると、テスト担当者が欠陥レポートを報告することをためらうため、逆効果になる可能性があります。
そのため、テスト組織では、無効および重複した欠陥レポートをある程度許容する必要があるでしょう。また、テスト担当者が欠陥レポートを効果的に報告できるように、トレーニングやサポートを提供することも重要です。
練習問題
Question #36 (2 Point)
【出典元】
ISTQBテスト技術者資格制度
Advanced Level シラバス日本語版
テストマネージャ
Version2012.J04
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