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頼れるベンチャーキャピタリストは誰か?

© kojo

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Japan Venture Award2018でプライマルキャピタル代表パートナーの佐々木浩史氏、モバイル・インターネットキャピタルディレクターの元木新氏の2名がベンチャーキャピタリスト奨励賞を受賞した。筆者が審査委員長として応募総数185社の中から9社のベンチャー賞、2名のベンチャーキャピタリスト奨励賞を選び、2月5日に表彰式を行った。

 プライマルキャピタル代表パートナーの佐々木浩史氏(32)は大学・大学院で予防医学、食品化学の研究に従事後、化学メーカーを経て、ベンチャーキャピタルであるインキュベートファンドに参画、2014年に独立して独自のベンチャーファンドを設立、これまでに2つのファンドを立ち上げている。「志ある起業家の挑戦にいち早く気づき、その挑戦を支え続けるパートナーであること」をモットーに、起業家コミュニティー「S print」の運営にも尽力している。LineにM&AされたGateboxや成長企業であるCrevo、CONCORE'Sに対して初期の頃から支援をしている。2016年度には3社をM&Aで投資回収しており、大幅なキャピタルゲインを獲得した。

 一方、モバイル・インターネットキャピタルディレクターの元木新氏(38)は電機・情報分野の調査コンサルティングを経て、モバイル・インターネットキャピタルに参画している。知財の知見を生かし、創業期の知財戦略策定や大企業との事業アライアンスに大きな貢献をしている。東証マザーズに上場したショーケース・ティービー、ルビー・グループ、リネットジャパングループなどに投資を行う。2016年度に3社の株式上場を成し遂げ、元木氏も大きなキャピタルゲインをあげている。

 ベンチャー企業が成長するためには弁護士や公認会計士・税理士、弁理士や大学、コンサルタントなど多くの専門家の貢献が必要である。中でもベンチャーキャピタリストはベンチャー企業の初期段階からその成長性を見抜き、資金提供だけでなく、経営戦略の立案や人材の獲得、売上先・事業提携先のの紹介などの貢献をしている。日頃は黒子の立場であるが、「ベンチャーエコシステム」においてベンチャーキャピタリストの重要性を認識してもらい、また多くの後輩ベンチャーキャピタリストにとって模範となる立場となってもらうべく、表彰をした。二人が更に積極的な活動を続けることを期待したい。

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