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米国VCはブロックチェーンの評価をどうしているのか?

© hasegawagvc

シリコンバレーでベンチャー関係者が1万人超集まる「StartupGrind」があった。Tesla(Co-Founder),FitBit( CEO),TaskRabbit (Founder),Tntuit (CPO),Oracle (SVP),Robinhood (CEO),Clique (CEO),Google Ventures (Partner),Google (VP),Cruise (CEO),Civic (CEO),Reddit (CEO),Bookin.com (CEO),Linkedin (Founder,Chairman),Slack(Head of Infrastructure Engineering)など、大物のスピーカーが登壇している。今年の特長はフィンテックとブロックチェーン関連のセッションが10個もあることだ。

米国のベンチャー企業やVCもこの新しいテーマにどのように取り組んだらいいか、「悩ましい」という表現が何回も出てきた。その中で「Evalution of the Blockchain Economy」というセッションで米国キャピタリストはトレンドに一喜一憂することなく、ブロックチェーンを3つの観点から評価すべきだと主張していた。

第一は「基盤技術の進展度合」である。技術の進化や製品サービスの成熟度である。この観点では急速に進んでいるが、未だ発展途上であるとみるべきだ。第二は「権利拡大」である。財政的な所有権やデジタル・アイデンティ、プライバシーなどの面で、今以上のブロックチェーン上の「権利」が議論されてくるだろう。そして最後は「再編成」である。サプライチェーンの拡充や、エネルギーコストの議論、Civic Technology(公共の利益改善のための技術)の議論が一層、進むことであろう。

特に、最後のCivic Technologyが印象的であった。テクノロジーを使って市民が地域課題を解決するための取り組み、あるいはそのためのテクノロジーのことである。日本では今はブロックチェーンの活用の一つに過ぎないビットコインが高騰や暴落を繰り返すことで話題をさらっているが、ブロックチェーンがシビックテックをめぐるエコシステムとコミュニティの可能性にまで論点が及んでいることは非常に新鮮であった。

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