『風の谷のナウシカ』無事千穐楽。国立劇場の新春公演を控えて。
『風の谷のナウシカ』も、フライングの復活などもあり、その後、大きなトラブルがなく無事千穐楽を迎えてなによりでした。
休む暇もなく、菊五郎劇団は、新春の国立劇場に出演です。
菊五郎劇団の新春公演は、基本的に、復活狂言です。主に江戸時代に行われた通し狂言を、現代の上演時間に合わせ、観客の嗜好を考えて上演台本が作られてきました。
特に、菊五郎劇団の新春公演は、当代の七代目菊五郎の方針もあって、正月らしく理屈抜きに楽しめる演出を貫いてきました。
今回は文化文政期に活躍した四世鶴屋南北の作品『御国入曾我中村』を手直ししたものです。
ところで、こうした上演は一月のどの時期まで、観客に歓迎されているのか、私は常々、疑問に思ってきました。
確かに、菊五郎劇団の古くからの贔屓は、このような復活狂言と楽しめる演出の舞台を観ると、「お正月がきたな、今年もよい一年であればいいな」と、おとそ気分で楽しむのでしょう。
注意しなければいけないのは、正月公演は、松の内だけでは終わらないところです。
年々、演劇を観るのが楽しくなってきました。20代から30代のときの感触が戻ってきたようが気がします。これからは、小劇場からミュージカル、歌舞伎まで、ジャンルにこだわらず、よい舞台を紹介していきたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。