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【劇評193】歌舞伎座第四部は、花形が時分の美しさを競っている。

 歌舞伎座第四部。未来の歌舞伎を背負う花形を観るための舞台だ。

 獅童による『四の切』だが、規矩正しく演じる心構えが全体に感じられない。すくなくとも、前半、本物の佐藤忠信でいる間は、武士の品格、矜恃が感じられなければ、後半狐忠信となってからの舞台が、生きてこない。年齢的にこうした古典の本格に取り組みたい時期ではあるが、獅童のよさがでる演目の選定には、慎重かつ繊細な智慧が必要だろう。

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年々、演劇を観るのが楽しくなってきました。20代から30代のときの感触が戻ってきたようが気がします。これからは、小劇場からミュージカル、歌舞伎まで、ジャンルにこだわらず、よい舞台を紹介していきたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。