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仁左衛門と玉三郎の永遠。

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歌舞伎を長年のあいだ支えてきた片岡仁左衛門と坂東玉三郎の舞台を集めたマガジンです。ふたりが競演した『桜姫東文章』はじめ、近年の作品について書いた劇評を網羅しています。永遠の二枚目…
仁左衛門と玉三郎の舞台を、永遠に見たい。そんな気持でマガジンを作りました。
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2021年9月の記事一覧

【劇評236】仁左衛門、玉三郎。『四谷怪談』は、観客を地獄へ連れて行く

 急に秋雨前線が停滞して、底冷えのする天気となった。怪談狂言を観るには、いささか寒すぎるせいか、四世南北の描いた冷酷な世界が身に染みた。  今年の歌舞伎座は、仁左衛門、玉三郎の舞台姿が記憶されることになるだろう。  玉三郎に限って言えば、二月の『於染久松色読販』、三月の舞踊二題『雪』、『鐘ヶ岬』、四月、六月の『桜姫東文章』上下、そして今月の『東海道四谷怪談』と舞踊を交えつつも、孝玉の真髄を味わうことができた。  かつての孝夫、玉三郎時代の淫蕩な舞台を思い出す古老もいえれば、

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