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風が運ぶ良き鼓動!/遊☆戯☆王VRAINS①ハノイの騎士編 感想


そんなに関係無い前書き


なんでかんでマスターデュエルを続けてまして、自分でも遊戯王にここまで夢中になるとは思わなかったなぁと感じている今日この頃。先日実装されたSPデッキチャレンジ2ではなんとGXの名場面が再現されており、数々の名勝負を思い出して目頭が熱くなったものです。カイザー卒業デュエルで相手のデッキとレンタルデッキにそれぞれ決闘融合・決戦融合が入ってたり、最終面がキングオブデュエリストなのアツすぎるだろ…。
近頃はラーとか蟲惑魔にうつつを抜かしていましたが、EXゼロフェスの開催を機にシンクロフェス以来のトゥーンデッキを持ち出して遊んでいます。コミックハンドは全てを解決しマース!

そういえば前回の記事から3か月以上たちましたが、ついにZEXAL2期とARC-Vの終盤を視聴したことで両作品を完走したんですよ!

↓前回の

ZEXAL2期は新月が本性を現したとこで視聴が止まっていましたが、その後からが真骨頂。頼れる仲間だった凌牙が前世からの縁によりバリアンに加担するハードな展開や、どれだけ打ちひしがれても前へ進み続けた遊馬の愚直なまでの善性に拳を握りしめながら視聴しました。あれだけ暗躍を続けたベクターが、今際の際に遊馬の底無しの慈愛に触れて良心を取り戻す展開なんて「遊馬だからこそこの結末に至れたんだな」とひたすらに首肯したし、ついでにヌメロンデッキがランクマで親の顔より見たワンキルをかましてきた時は手を叩いて喜んだものです。
馬鹿みたいな火力が出まくるデュエル運びや、めちゃめちゃな耐性持ちのモンスターとか「どうみてもそのカードさっき自分で作っただろ!?」みたいな切り札(かっとビングチャレンジとかな!)が引っ掛かりしたものの、先の展開が気になるシナリオの牽引力は中々のもの。見終わった後はホープとか銀河眼デッキに強く惹かれてしまったり。でも最終回で亡くなった仲間たちどころかバリアン七皇も転生して学生やってる辺りは「そ、そんな学パロ二次創作みたいなことが許されるんですか!?公式で!??」と動揺してしまったな。(ついでにこの前突如ダミヘ音声が投稿されて更に驚いた。そういう供給もあるジャンルなのか•••)

問題のARC-Vですが、これは当時視聴を切った原因の「アクションマジック使いすぎ」や「遊矢の暴走繰り返しすぎ」といった点が解消されないまま終わったんだなぁ…。後者はシンクロ次元である程度克服した感があったからその後も引っ張り続けて唖然としたし、アクションマジックに関しては制作側の想定するエンタメデュエルは派手なソリッドビジョンを用いたサーカスだったのかな?と渋い顔になってしまう。これ何度も言うけど、話が進むごとに「31・32話がエンタメを扱う手つきとして完成度高くて面白かったな…」と追憶するの良くなかったと思うよ!漫画版GXのエドはその辺のエンタメとデュエルの折衷が上手かったから余計に浮き彫りになるしよ!
ついでに言えば、過去作を見返してキャラの解像度が高まった結果、スターシステムもガッカリ感を増幅させるという二重三重の苦痛もあったわけで…。

とはいえ、設定やキャラ造形は本当に良かったんですよね。4つに分かれた次元に主人公の同位体がいる壮大な世界観や、ヒロインの柚子が設定の根幹に絡まる今までのシリーズでありそうでなかった展開には惹きつけられたし、沢渡や権現坂といったキャッチーな特徴に溢れたライバル達も魅力的。
リアルソリッドビジョンで具現化したモンスターに魂が宿ってしまったなんて、オカルトじみた要素は初代を思わせます。
ズァーク周りの「デュエルモンスターズの精霊の声を聴」き、「人々の際限なき欲望が世界を滅ぼした」過去シリーズのオマージュも素敵だったし、遊矢とズァークが人を楽しませるはずのエンタメ概念を背中合わせに対となる構図なんて王道も王道でしたよ。
美点がどれも心を掴んできた分だけほかの要素が足を引っ張るのがなんとも残念というか、もっと好きになりたかった作品でした。とはいえ黒咲やRRを知るきっかけになったのはいい思い出だったよなぁと。
145話で心が壊れたみたいな吹っ切れ方をした黒咲?その話はするな ワシは今メチャクチャ機嫌が悪いんや

前置きは長くなりましたが、晴れて初代~ARC-Vまでを完走したことでついにVRAINSに着手しました。デュエル描写がガチと聞いてたし、主人公のビジュアルが結構好みだったので期待値は元から高かったのですが、それを差し引いてもいやこの作品マジで面白すぎないか!!???


全ての答えは3つある



VRAINSの1話は世界観の説明がなされ、主人公のデュエルがほぼ無いというシリーズでも珍しい(ZEXALが割と近い?)構成となっていますが、そのぶん主人公・藤木遊作の人となりの描き方は完璧でした。
新型デュエルディスクを自慢しにきた島に対して「お前があんまり強そうじゃないって分析を、3つしてやる」の台詞から繰り出される饒舌な語り口で冷静なキャラと描きつつ「だが良いところも3つある」となんだか愛嬌のあるフォローをすることで、遊作も島も悪い奴じゃないな?と両者の好感度を上げて自然に飲み込ませる流れは手練れのそれを感じます。遊星の第一声が「雑魚だったろ、相手」だった時代から随分と整えてきたな•••。それでいて、ハノイの騎士に対する強い敵対心や闇の伺える回想でただ事でなさを仄めかしてるの面白い。

デュエル自体も素晴らしい。攻撃力3000のドラゴンを戦士型(サイバース族なのであえてこう呼びますが)のエースモンスター、リンク3デコード・トーカーで打ち破るシリーズ王道の展開で頷きまくるし、リンクモンスターの「レベルが無い」「リンクマーカーにモンスターを設置して発動する効果」といった特徴をいかんなく勝利への道筋に繋げるのも新シリーズの幕開けとして上手い。
多くの主人公が遊戯のオマージュとしてデッキに入れた魔術師モンスターが、本作ではサイキック「ウィザード」なのも、ハッカー要素との両立を成していいネーミングですよね…。

そして何よりイグニスことAiがまた良い!もはや恒例となった人外相棒枠のキャラクターですが、遊作が寡黙で冷静だからこそ、デュエル中のリアクションや賑やかし、相手のインチキ効果に文句を言うなどAiの三枚目なキャラクターがお互いをより引き立てます。Aiが調子づく→遊作「お前は黙ってろ」の流れは鉄板なんだよな。
そして、財前やハノイの騎士たちの情報から常に「いつか人類に反旗を翻すのでないか?」と薄氷を踏むような緊張感を生みます。遊作が不在のうちにお掃除ロボットと交渉してディスクを改造したり、島を利用して遊作とハノイの騎士が戦うように仕向けるなど、ただの可愛いマスコットではないと随所で印象付けられる。やけに友達友達言ってくるから、いつ「楽しかったぜェ!お前との友情ゴッコォ!!」してくるかビクビクしてたよ私は。
「Ai」のネーミングは直球ですが、過去作を踏まえると諸々の文脈を内包しているので好き。AIでありAIBOあいぼう、デュエルディスクと同化した際の眼(eye)を模した形態はOPでちらっとウジャト眼が映ることで「そういうことか…!」と全ての文脈をリンクさせます。オタクはさりげない過去作オマージュに弱い。でもこれもう9割9分闘いの儀するって言ってるようなものですよね…?


本格的と噂のデュエル描写についてですが、これまた評判に偽りなかった!ライバル・仲間枠となるGo鬼塚やブルーエンジェルとの初戦は各3話に渡り、これまでのシリーズより濃厚な勝負が味わえました。
鬼塚は人気プロの名に恥じない健闘っぷりに加え、あえて相手に見せ場を作り逆転するエンターテインメントの在り方が、モチーフとなるプロレスの流れじみたスマートさで惚れ惚れします。でも文脈が前作に追突するのほんと何??
互いのエースモンスター同士が地に伏せながらも立ち上がる圧巻の展開には手に汗握ったし、決着後に遊作が鬼塚へかなりのリスペクトをしてるのも結構好きだったり。

ブルーエンジェルこと葵が使うのテーマはトリックスター!一体からでも幅広く盤面を制圧する力や、ライトステージと組み合わせてバーンで削る完全にランクマで見た動きでトラウマが蘇ります。そんなん蘇らなくていいから。これトロイメアとかアクセスコードトーカーが射出されないだけでほぼ環境で見る回し方ですよね!?ライフが4000スタートなのもあってバーンの凶悪さがより迫ってくるし、何より実際に見た戦法やカードが描かれると楽しさが段違いですよ。

マスタールールよりフィールドが狭いスピードデュエルも、戦闘中に1回だけ発動可能な「スキル」によりさらに独自性を発揮します。
遊作がライフポイント1000以下でデータストームを召喚するに接続して新しい切り札を得る「ストームアクセス」も、ピンチからの逆転というお馴染みの流れをより地に足をつけて轍を整えてるような真面目さがあるし、あえて敵の攻撃を受けて発動条件を満たす戦略レベルの扱いを随所に見せて思わず唸る。発動時におけるAiの「風を掴め!Playmaker!!」の決め台詞がまた格好いいんだよな…。


本作のライバル、リボルバー!こいつがまた宿敵といって過言ではない圧倒的な力を見せつける!AIに対する憎悪とイグニス抹殺への使命感は、ヴァレットデッキが成す「モンスターを幾度破壊されようと次弾を装填し、むしろ己の手で破壊してでも敵を狩る」苛烈なまでの在り方が大いに物語ります。

少し話は逸れますが、私はライバルの条件として主人公との類似性を挙げています。十代とエドが序盤では想いを決定的に違えながらも共にHEROを愛したり、遊矢と沢渡の一見相反する二人が観客を楽しませるエンタメを介して共鳴するように──思想がどこまでも背中合わせでありながら、その実ぴったりと張りつくように隣り合っている。そんな背反の関係性こそが好敵手なのだと。

それゆえに、リボルバーが遊作と同様にストームアクセスを発動した瞬間の盛り上がりと言ったらもう!!序盤でハノイの騎士は独自のスキルを用いていると言われていたのが、ここにきて遊作と同じ土俵に上がってくるとは…!「良き力だ」の台詞もいかんなくキマってるし、あえて引き分けに持ち込み従来のマスターデュエルに舞台を移すのも、他の敵とは次元が異なるのだとまざまざと見せつけます。

本気を出したリボルバーのヴァレルロード・ドラゴンを軸とした制圧で絶体絶命に追い詰められた遊作が、一時は消えたかのように思えたサイバースモンスターからリンクして新たな力ファイアウォール・ドラゴンを目覚めさせる、先の読めない一連の展開も凄まじい。決着の際にヴァレルロードを破壊できなかったのも、まだ真の決着ではないと言外に語ります。
ついでにファイアウォールが「あまりの悪用可能っぷりにエースモンスターでありながら禁止送りにされた」と聞いて遠い目になってしまう。主人公の切り札でも収監されることってあるんだ…。

リボルバーを打倒して序盤の壁を越えても物語の加速は止まらない。続く18~20話ではティンダングルデッキを使う財前晃とのデュエルです。ここでは遊作が内包する「復讐者」の側面へ強烈にフィーチャーしました。
10年前に遊作と草薙弟の身に降りかかった「ロスト事件」の真相に近づいた遊作たち。そして遊作へ復讐をやめるように諭す財前には混じり気なしの善意しかありません。彼からは妹の葵を見つめるような慈愛すら感じます。
だが、それが逆に遊作と草薙の弟の兄の逆鱗に触れた!

草薙「お前に…お前なんかに…!」
遊作「あんたに俺の…!」
草薙「お前なんかに何が…!」
「「何が分かると言うんだ!!」」

これまで感情を露わにしてこなかった遊作と、大人の立場で彼を見守ってきた草薙。その両者が共に鬼気迫る表情で激昂する、あまりにも壮絶な一幕。遊作自身も財前の善性を深く理解しているからこそ、両者の断絶がより色濃く映ります。他者との繋がりを意味する「Link」の名を関した召喚方法がメインとなるこのVRAINSで、主人公が幼少期に受けた凄惨極まる人体実験の末に「人生が絶たれた」とまで言わしめるの、人の心がないんか?

この復讐者としてブレない在り方が遊作の魅力の一つと鮮烈に打ち出しつつも、それだけには留まらない。
本回において遊作はトドメの一撃の際に墓地のティンダングル・ハウンドとエンジェル・エンジェル ─晃と葵の兄妹に見立てられた二体のモンスターを墓地から手札に戻し、「お前たちが墓地になど眠っていてはいけない」「お前たちは、光射す場所を歩いてくれ」と突き放す。それは紛れもなく遊作が二人に払った最大限の敬意であり、真に幸せを知る者からしか滲み得ない優しさでした。過酷な復讐に身をやつす強さと、悲痛なまでに他者を慮る優しさが同居する、「藤木遊作」の魅力が詰まった良き回でした。


良き力、良きデュエル


しかしこのアニメ、ほぼ日常回がないんですね。ネームドキャラとの戦闘に次ぐ戦闘は楽しいんだけど、遊作の学校生活が1ミリくらいしかないのは本気か!?と振り返ってみて驚きました。さすがに総集編が合計4回も差し込まれるのは首を捻ったものの、これだけ面白いんならまぁ…。と納得もするというか。それだけに、カエルとハトの記者コンビはコメディリリーフとして作品に良いテンポを生んでましたね。
そんな中でも島の回は清涼剤として純粋に楽しかった回ですね。島とハノイが互いに手札事故を起こしながら「完璧な手札だ」って不敵に微笑むの、本筋のハイレベルなデュエルから落差がひど過ぎてズルだろこんなん!!勘違いとはいえ、Playmakerからカードを受け継いだ島がほかのデュエリストの希望となるなど、ブルーエンジェル回で用いた文脈の反芻になってるのも好きですね。
そして気付くべきでした。この時点で「鳳凰神の羽根」なんて昔からの汎用カードが登場するのは、つまり扱うのは新規のテーマやカードに留まらないぞという静かな宣言だったことに…。


リボルバー「底知れぬ絶望の淵へ沈めェ!
「罠カード、『聖なるバリア-ミラーフォース-』発動!」

そんなことある!?いや過去作でもミラフォは使われたりしたので珍しくはないですが、「ハノイの崇高なる力!」などと視聴者を数話引っ張って出した秘奥義みたいなカードがミラフォとかいいのか!??遊作も「リンクモンスターは攻撃表示しかない…!」とか狼狽してるのがシリアスな笑いを加速させます。極光が溢れるかつてない大げさな演出までしてるのがもうズルいし、遊戯さんが初めて使った時もここまでにはなってなかっただろ!
ミラフォとその補助が出てくるのは事前に知っていましたが、まさかライバル枠が堂々と使うとは思いませんでした。そういえばこの前のリミットワンフェスでもレンタルのヴァレットデッキにランチャー共々入ってたな…と思い返すとともに、レシピ見返してこいつもしかして魔法の筒マジックシリンダーまで使うつもりじゃないだろうな…と戦々恐々するはめに。
とはいえ、ミラフォを単に使うだけじゃなくリンクモンスターを並べさせるよう誘導したり、ランチャーをちらつかせて警戒させるなどプレイングはまさに一流だよなぁと。ミラーフォースを単発のインパクトだけにしないの本当に真面目な作品だよ•••。

終盤の葵、鬼塚のデュエルはメタや残り話数的に勝てるはずがないと察してはいたものの、どちらも相手を凌駕せしめんとした勢いで善戦する様からはもしかして勝っちゃうんじゃないのか…!?と絶えず期待感が走る良いものでした。VRAINSはこういう、お約束とハッタリの狭間で視聴者を揺さぶるのが上手いですよね。

幾度となく繰り返された遊作vsリボルバーは、この終盤においても強烈なデュエルでした。それは互いの一手一手が必殺必勝の構えであり、勝敗の天秤が揺れ続けるまさしくクライマックスに相応しいもの。
展開のアツさにも余念がない。瓦礫が舞い飛ぶデータストームへ接続するために決死の覚悟で特攻する遊作と、この絶体絶命の危機の中でAiが具現化して遊作を守る、主人公コンビの協力プレイには思わず叫びました。そしてリボルバーも同様にストームアクセスを試み、鴻上博士の命が「スターダスト・ロード」と共に彼を導く、初戦の再構築をより強固な文脈で彩いた展開で叫ばない決闘者がいるのか!??

まぁそれはそうと、鴻上博士のやらかしっぷりには参るね…。会社から指示されたわけでもないのに子供を拉致監禁して人体実験した挙句に、いざAiを作り出したら「イグニスは世界を破滅に導く…ゆえに責任をもって私が抹殺する!!!」とか暴走して世界中のネットワークを破壊しようとするので無自覚な邪悪の例文みたいな男すぎる。リボルバーが果てしなくいい子だから思惑が成り立ってるだけだからな!?


ここでAiが遊作のデータから作られたと発覚し、事実上の「もうひとりの僕」要素を回収する手際の良さに震える。オタクはさりげない過去作オマージュに弱いtake2。
鴻上博士が息絶え、リボルバーではなく「鴻上了見」として相対する光景のなんと物悲しいことでしょうか。復讐の相手はもうこの世におらず、宿敵と見定めたリボルバーも遊作と同じく過去のロスト事件に囚われ続けた被害者同士。遊作の心を10年間支えていた声が幼き日の了見で、了見は遊作たちを救ったために最愛の父を失った、因果の収束があまりにも辛い。了見、親世代の負債を押し付けられたようなもんだからね。
遊作と了見、同じ闇を抱えた鏡合わせな二人のデュエルは、まさしく宿敵同士の最終戦に相応しい…!


どの回も間違いなく面白かったVRAINSで、遊作vsリボルバー最終戦は最高のデュエルと言っても差し支えありません。
どこまでも食い下がる遊作。常軌を逸した展開力で両方のエクストラゾーンを制圧する容赦なきリボルバー。毎回ベストバウト級のデュエルが繰り広げられた本作において、それらを大きく上回る熱量が注ぎ込まれたラスト4話は文字通りの極限でした。かつて撃破できなかったヴァレルロードをデコード・トーカーで打ち倒した決着も、すべてがこのためにあったと確信させる勢いがあった…!
エクストラリンクしたリボルバーの盤面からさらに遊作が繋げた瞬間、二人の止まってしまった10年間はようやく終わりを告げたのでしょう。…などと言いつつも、もしかしたらずっと前から二人は世界の誰よりも共感しあってたのかもしれません。45話でリボルバーが言い放った「私はそんな甘いデュエリストではない!」の台詞は奇しくも初戦で他ならぬPlaymakerが紡いだ言葉ですからね。

決着後の光景も美しさが物凄い。友ではなくともかけがえのない相棒となった遊作とAiの別離は、湿っぽくないゆえにどこか染み入るものがありました。
水平線の彼方へ去っていった了見の道筋を辿るように、海から星空に光射す道を作る「スターダスト・ロード」を無言で見つめる遊作が、その視線で全てを物語っていて良い…。スターダストといえば5Dsを想起するのは決闘者デュエリストのサガですが、かの作品が「絆」をテーマにしていたことを踏まえて、二人の間に結ばれたそれに想いを馳せてしまいます。宇宙飛行士じゃないから、オゾンより下なら問題ないと思うよ…!


終わりに

エアフォースやダストフォースはちょいちょい引けるのにミラフォは全然きてくれない決闘者

シリーズの中で1期がここまで綺麗に終わったことがあったかなぁというレベルで良い最終回だった。いやでも諸々の因縁にはほぼ決着ついてるしここから何するの??みたいな感はありますが、きっと2期以降も最高のデュエルを見せてくれるでしょう。
今はただ夢心地で戦いの日々を回想し、そしてヴァレットデッキを完成させることを誓うのでした──(ハリラドン経由ヴァレルロードSにボロ雑巾みたいに転がされた数々のデュエルを思い返しながら)



おまけ

記事を書き上がった後に回したヴァレットのパック10連の結果。SどころかFすら引けてないのにヴァレルロードだけこんなに被ることある???

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