春吉省吾・初音の裏殿~第二巻「破天荒解」執筆中 VOL.100
●櫻の向こう新宿を望む 今年も恒例の定点観測。3.30
●東京消防学校実科査閲式。3.10これから第一線で活躍する消防士さん達。
●白木蓮 3.17(辛夷となかなか区別がつかないが……)
●神田御茶ノ水駿河台 3.17 この道を歩いたのは20年ぶりだ。激変していた。
●カンヒザクラ4.5 ソメイヨシノとは違い、彩りが鮮やかだ。玉川上水道。
〈本文〉
幕末から現在に至る歴史に限っても、我々日本人は、国論を二分するテーマも、一(いっ)時(とき)激情し、遮(しゃ)二(に)無(む)二(に)突進するが、気がついたら、憑(つ)き物(もの)が落ちたように真逆なことも是として立ち直る。それは日本人の歴史にとって、大きなプラス要因の一つでもあるのだが、同時に、そうなった結果を検証せず、無かったことにしてしまう悪しき性根の裏返しでもある。
「尊皇攘夷だ!」と、怒髪天を突く形相で騒いでいたと思ったら、「これからの国語は英語にする」というような軽薄な元攘夷志士が国の教育の指導者となったり、「鬼畜米英」と火の玉一丸のスローガンを掲げたと思ったら、戦い敗れると、手の平返しでGHQに尻尾を振って敗戦利得を享受した経済人や文化人。節操の欠片もない。
幕末・明治維新の変革も、敗戦後の社会混乱も「驚天動地の出来事」であったが、おそらくこの先10年前後の未来に起こる(現実には起こっている)事象もそれに劣らず、いやそれ以上に大きな社会変動を体験せざるを得ないだろう。そのような人類史上の最大の変動が、今正に起こっているという認識が必要だ。
お前はどうしてそんな危機感を煽っているのだと、読者の多くは思うだろうが、私はそう予感する。もっとも予感とは「主観」の何物でも無いのだが……。
時代の時々に輩出した「英雄」も一皮剝けば、軽薄な売国奴だったかも知れない。それをきちっと「言挙げ」しないと、我が物書きとしての矜持が許さない。
70歳から執筆している、書き下ろし長編歴史時代小説「初音の裏殿」の第一巻「怪物生成」は昨年(2021年)8月朔日に上梓し、現在第二巻「破天荒解」を書籍ベースで500ページほど書き進めている。今年の8月か9月頃には、上梓したいと思っている。
幕末から明治初期までの幕府、皇室・公家、琉球、薩摩、長州、大坂豪商、支那との交流、来航したアメリカ人、イギリス人、フランス人などとの交渉を通して、それぞれの立場と思惑が重層的に絡み合う「幕末日本」を書き綴っていく。颯爽と冷徹に、時には絶望の淵で喘ぎながらも、天才・宇良守金吾の指揮の下、「宇良守軍団」は厳しい環境を生き抜いていく。その具体的な生き様を通して、秘匿された様々な「歴史」を暴いていく。
全六巻を予定している。超大作となる。壮大なスケールで描くこの作品は、その内容もさることながら、作者(私春吉省吾の)の年齢も「ギネスブック」ものだと、自らを鼓舞して執筆している。そういう意気込みがないと、「超長編歴史時代小説」と向き合うことなど出来ない。それぞれの冊子は読み切り巻であるが、それら六冊が纏まると、幕末の時代空間の表裏が拡がりを持った重層構造で繋がる物語になる。
一年一作、想像力が枯渇しないように、体力の維持に務め、それに沿った日常生活を送っている。
折々の事象を題材に、私の考え方を発表してきたブログも100本目となった。
VOL.1は2016年(平成28年)1月28日にアップした。タイトルは「春吉省吾の熟考」であった。まあ地味なブログなので、世間にはあまり認知されていないが、それから丸6年が経過し、現在7年目に入っている。当初は、読者や知人に宛てた「メール」に限定していたが、その後内容を多少変えて、数種のブログにもアップしている。
米大統領選挙の1年ほど前、つまり今から3年ほど前から、ビックテックの検閲が厳しくなり、更にパンデミック騒動によってそれが増幅されたので、メールを存じ上げている読者の方々のみに、大分踏み込んだ記事を送っている。
今回は100回目の記念のブログ記事なので、この先、厳しい環境に生きていかなければならない我々日本国民にとって、希望を持って生き抜くためにどうするかという、アプローチの一端を記載して記念の100回ブログとする。全体で小冊子一冊になるので、数回に分けることになる。
現在、「Double Standard(日本壊滅)」と言うショッキングな表題の執筆を進める間も、次々と重大ニュースが飛び込んでくる。出来るだけ最新の出来事を話題にしながら「哲理啓蒙書」としたいので、焦らずに纏めて行こうと奮闘中だ。完成まで暫く待たれよ。
マスメディアの情報操作によって、世界の通信社やブランドメディアも極端に偏向してしまい、正しい情報が取れない。さらに日本のメディアはそれらの一方的な配信記事のたれ流しなので、却って思考が曇る。私は「緊急地震速報」と気に入ったドラマ以外は見ない、読まない。先日ウクライナ情勢のNHKドキュメンタリー番組がどんなものかと録画して視聴したが、あまりのひどさに吐き気がした。同じ国営でもBBCとはえらい違いだ。
このところ、スイス、ドイツ、イタリア、ロシア、イスラエルなど独立の政策研究所のブログや論文などから情報を取っている。面白い事に、そのニュースから西側メディアの壮大な「嘘」が浮かび上がってくる。世界で起きているそれぞれの点が線になり面となり、やがて現実に起きている実空間と結びつくと嘘が見える。これが実に役立つ。またTelegramの情報も、ビックテックの御都合主義の検閲=「バン」されない情報なので貴重だ。こうして様々な情報を整理してみると、世界は壮絶なプロハガンダ戦争をしていることが判る。
全く相反する情報を眺めて思考する一瞬は頭がフルに回転する。
多岐に亘る情報ソースを探し、取得し、それらの情報を元に自分の頭で思考する訓練を日頃からせず、プロパガンダ情報を無防備に信じていると、あっという間に悲惨な状況に追い込まれる。自力で激変する環境に対応出来なければ、その「環境」を前に呆然自失し、腰が抜けてしまう。しかし、これから起こる「危機」の原因と背景を事前に認知しておけば、何とでもなるし、反転攻勢も出来るのだ。
イタリアの経済学者のパレート(Vilfredo Pareto)が今から、125年前に「パレートの法則」というものを提唱した。
「社会全体の所得の約8割は2割程度の高額所得者が占めているという所得分布の経験則」である。これを応用して、経済学者やマーケッターは「80対20の法則」を口にする。
仕事量の80%はそれに関わった人の20%によって成し遂げられるとか、20%のドライバーが、交通事故の80%を引き起こしている。ビールを飲む20%がビール消費量の80%の消費者だなど、この比率は日常の指針として応用されている。ワクチン接種比率も80%を勝負点としているのもそういうことだ。(それが正しいか否か、今は論じない)
しかし、「80対20の法則」を違った観点から考察したマルコム・グラットウェルというライターがいた。「The Tipping Point(ティッピング・ポイント)」という20年前の書で、彼はそこでこう主張した。
則ち「ティッピング・ポイント」とは、アイデアや流行もしくは社会的行動が、ある閾(しきい)値(ち)を越えると、一気に流れ出し、野火のように拡がる劇的瞬間のことである。
この閾値をより早く、効率よく引き下げれば、マネジメントで劇的にかつ効果的に勝利する事が出来るという法則だ。その法則は三原則からなる。
その1つが「少数者の法則」(The Law of the Few)である。さらにこれは3つの要素がベースになっている。
①「コネクターconnector」という、人々を購買動機向けさせる人脈豊富なつなぎ役、
②「メイヴンMaven」という、戦略・情報に長けた者、
③「セールスマンsalesman」という、個性豊かな売り上手な者
この3つが相乗効果を持ったときに、「少数者の法則」を作り出せる。
そして2つ目の要素は「粘りの要素」(The Stickiness Factor)だ。
人の脳裏にこびりつくようなしつこいまでの「粘り」。対象者に伝えたい印象を後々まで残し、一度見聞きしたら忘れない、一度体験したらまたやってみたくなる様な効果を発信する。
そして3つ目は「背景の力」(The Power of Context)。そのときの社会的・時代的環境、社会全体がその方向に向かわせようとする大きな潮流を見極めることも不可欠だ。
これら3つを効果的に働かせれば、新しいサービス、業務を作り、需要を創造する事ができ、ごく小さな変化(効果・数値)から、素早く大きな変化を生み出すことが出来る。
私はマルコムの言う「ティッピング・ポイント」にヒントを得て、もっと上位の概念をこれに当て嵌めてみたい。
ワンワールドを目論むグローバリスト達が考えている現在進行中の計画がある。
その計画とは新世界秩序(New World Order、略称:NWO)である。現在の主権独立国家体制を極力弱め、世界政府のパワーエリートをトップとする、地球レベルでの政治・経済・金融・社会政策を統一し、最終的に、個人レベルでの思想や行動の統制・統御を目的とする管理社会の実現を目指すというものだ。
則ち、手っ取り早くNWOを起こすためには、少数者の法則によって閾値を下げることが効率的となる。世界経済フォーラムを主宰するクラウス・シュワブ教授のような謀略家が、「コネクターconnector」になり、ジャック・アタリや、ユヴァル・ノア・ハラリのようなプロパガンダ学者を「メイヴンMaven」に使い、ジョージ・ソロスやビル・ゲイツなどが「セールスマンsalesman」となり「少数者の法則」が構築される。
そして2つめの、潤沢な資金で懐柔されているマスメディアの一方的な絶え間なく吐き出されるプロパガンダ報道が「粘りの要素」(The Stickiness Factor)にあたる。
そして3つめが、ウォール街を動かす、金融資本家、ロスチャイルド家やロックフェラー家など、表面的にはアメリカ連邦準備制度理事会 (Federal Reserve Board of Governors・ FRB)や国際決済銀行(Bank for International Settlements・BIS)更には国連その関連組織国際通貨基金(International Monetary Fund・IMF)までも巻き込んだ地球規模の(The Power of Context)である。
こうして、コロナパンデミックを誘導し、地球温暖化、SDGsなど、莫大な利権が蠢(うごめ)く新たな利権構造を構築し、国連を初め、グローバル企業を取り込んで、一挙に彼らにとって都合の良い「ビッグバン」=「ティッピング・ポイント」=新しいステージを招き寄せようとしているのだ。
しかしここに来て、彼らは急ぎすぎたのかその壮大な仕掛けに、綻びが出始まっている。 2020年のアメリカ大統領選挙の様々な不正が暴かれ、遺伝子ワクチンも思惑外れ、それを見越したようなプーチンのウクライナのロシア侵攻である。
今この時が、まさに彼らの目論むNWOの新しいステージに乗せるための、The Tipping Pointであったのだが、それが齟齬をきたすかもしれない。この先数百年を左右する、まさに鬩ぎ合いの時を迎えているというのが、私の認識だ。私はその目論見が不成功に終わることを望んでいたが、「どうにもならないところまできたな」という思いであった。しかしここに来て形勢が逆転する可能性も見えてきた。
どちらにしろ、今のままの日本では早晩自壊する。反日の中共、ロシヤ、そして朝鮮半島も面倒だ。搾り取るだけ絞り国体を危なくしようとするアメリカ、いずれも一瞬も油断が無い。それは全てを敵に回すということでは勿論無い。
その先10年、20年、50年、100年、日本がどういうビジョンを持って「日本に住んでいる日本人のための日本再生」をどう具体化するかということだ。私を納得させる意見や論文は、残念ながら見当たらない。だから、無い頭を振り絞って考えている。
日本の報道しかご覧になっていない方々には、私の言わんとしていることが、ご理解できないだろう。「こいつ何を妄想しているんだ」と仰る方、マスメディアに完全に洗脳されてしまっている。
失礼を承知で申せば、この変動が知覚出来ず、何も知らずに一生を終える方もおいでだろうが、今起きている大変動は、明日来るかも知れず、数年後に来るかも知れない。いずれにしても、このままだと、その後は、まるで真綿で首を締め付けられるような不自由な環境に追い込まれる。十年後には間違いなく混沌とした時代が来る。
これから起こることは「食糧危機」などではなく、その上位の「食糧飢饉」であろう。
かつてあった、ウイーン会議(1814~1815年)の「会議は踊る。されど進まず」というような中途半端な「京都議定書・パリ協定」などの政治的約束事など、一瞬で吹っ飛ぶようなことが今起こっている。「国連のもとに、大気中の温室効果ガスの濃度を安定化させる」などというお題目どころでは無くなる。私は、金融資本家達が目指したグローバル・リセットとは真逆な「グローバルリセット」が始まり、大変革の10年間がくると推測している。
いずれにしても、このままの日本であるはずは無い。そうならないために、今、我々はどうすれば良いかというのが「哲理啓蒙書」としての「Double Standard(日本壊滅)」であり初音の裏殿シリーズの第二巻「破天荒解」がデトックスとなる。
〈VOL.101に続く〉
追伸、多くの日本人は『お上の言いなりで』コツコツ働いてきたが、バブル崩壊後、30年経って実に貧相な国になってしまった。こんな理不尽なことがありますか? 皆さんは何故こうなったと思いますか? その根本原因は何処にあると思いますか? 本気で考えたことがありますか? 政治ですか? 教育ですか?
大きな世界の経済・金融の根本から考えたことがありますか? 正しい現状分析が出来なければ結論はズレたベクトルを示すでしょう。それらの根本問題を考えていきます。
日本経済研究所の試算によれば、このままでは2027年には一人当たり名目GDPでも日本は韓国に抜かれてしまうと予測される。どう考えてもおかしい!!
そうならないために、その病巣を知って取り除かないと、根本治癒にはならない。あらゆる事象は世界の出来事と直結している。次回も皆さんと一緒に考えましょう。
2022 4.8 Ⓒ春吉省吾
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