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【アニポケ】新無印(2019年版)第83話「お星さまになったピィ」感想 ポケモンの死生観に関する雑感


◆ピィ

ピィのぽてはぐクッションを予約した。

察しの通り、ぼくはカッコカワイイ宣言を500億時間誓い続けている。かわいいポケモンもかっこいいポケモンも大好きなのだが、その中で五本指に入るぐらい好きなポケモンがピィである。

なんでかというと、もちろんめちゃくちゃかわいい。
ぬいぐるみのような愛くるしい星型のフォルム。もふもふしたくなる髪型?と尻尾。そしてお顔。鳴き声。

ぼくはピッピ族が大好きで、出現するシリーズでは必ずと言ってもいいほどPTに加え入れているし、『Pokémon LEGENDS アルセウス』ではピッピ族のキャプテン・マッスルになる勢いで"ピッピ・ラッシュ"を決めていた。

鬼龍はこのゲームでアホ程ゲッツしまくったんや。その数…500億
すごい数のピッピが集まってきている
ピィってかわいいですよね
はーっ なんか気持ちええなあ ここは天国だからね

因みにピッピ族はフェアリー・タイプである。

ドラゴン・タイプはフェアリー・タイプが弱点。なので、宮沢鬼龍はかくとう・ドラゴンと考えられる。

◆お星さまになったピィ

異常ピッピ愛者アッピルはさておき、ピィのぽてはぐクッションは11月中旬到着予定なのでもちろんめちゃくちゃ楽しみ。二か月後になるが、今から待ち遠しい。

で、「はあ~なんかピィに会いたいなあ」という気持ちが昂り、アニポケ登場回ってなんだっけなというわけで今回見たのが、2019年より放送の通称・新無印、第83話「お星さまになったピィ」である。

プライムビデオで視聴した。こういうときマジ助かる。アニポケ全話網羅しているとか、一年中アニポケ漬けできるな。

初回放送は2021年10月8日(金)とのこと。

この頃のアニポケは全然見ていないので前後の流れは分からないのが、一話完結なのもあって全然問題なくすんなりと入り込めた。長寿アニメでありながらすごいな。アニポケはいちおう大きな縦軸があるのだが、そこを気にしなくても楽しめる。

ジョウト地方で永遠の夜が続く異常事態が発生。その原因は、ピィがお星さまになったことで別れてしまったキララちゃんはその星を求めることから、アンノーンが願いを叶えてしまった。それを解決すべく、サトシとゴウはシロナさまの協力を経て問題解決に至るというエピソードである。
ピィが大好きなぼくとしてはキララちゃんに共感せざるを得なかった人情エピソードとして大変良かった。キララちゃんにはちょっとつらいけれど成長の一歩となったビターエンド。こういう話をやれるからアニポケは油断できない。なお脚本は柿原優子氏だったことに意外ながらも納得。こういう優しいお話をよく手掛けているから。

「ピィかわい~飼いて~な」の精神でありながら、次項で触れる諸事情につき、実のところあまり登場していなかったのだが、それはそれで期待通りピィはかわいかった。飼いたい。

◆「星になった」という死の表現

ポケモンの公式ルール…かどうかは分からない。
まあ初代ではポケモンタワーで「〇〇がしんだ」と悲しむNPCがいたのだが、時代は時代。そしてアニポケでは暗黙のルールとして、直接的な死は描写しないというものがある。

アニポケで死を描いた前例は幾度かあった。
有名なのは神回「ニャビー、旅立ちの時!」のムーランドだろうか。というかそれ以外はぼくがあまり詳しくないのもあるのだが、ムーランドは死までの過程を生々しく、それでいて強調しすぎない塩梅があった。アニメスタッフも慎重になって取捨選択したのだろう。

今回のピィも、例によって直接的描写は避けて「お星さまになった」という抽象的な表現になっている。
なので具体的な死因は分からないし、死別の瞬間すらも不明だ。ピィが赤子の頃から仲良しだったキララちゃんを悲しませないようにひとり星へ還るように旅立ったのか、不慮の事故に遭ってしまった可能性が考えられる。…大好きなポケモンだけに、あまり残酷なことは考えたくはないのだが。

この「お星さまになった」という死の表現が好きだ。
残酷だし悲しくあるけれど、文字通り天へ昇って行った、そして「お星さまになった」というロマンティックな表現に救いを感じられるからだ。特にピィは「ほしがたポケモン」に分類されるだけあってとてもしっくりくる表現である。ベイビィポケモンに該当するこの子が本当の星になれたのは、ピッピへの進化とは異なる新たな可能性なのかもしれない。

***

この話は『結晶塔の帝王エンテイ』のセルフオマージュだろうか。
あちらは父親との死別になるがまだ死に気づいていない無垢な少女の物語であるし、アンノーンが登場してはヒロイン・ミーの願いを叶えるように仮初の父親としてエンテイを誕生させていたし、最後は決別していく物語だ。
近いうちにそちらのレビューも書き綴っていきたい。

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